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宿題を忘れてくすぐり実験台にされる秀才少女の話

※これは私の妄想シチュエーションを文章化したものです。フェチ要素を含むフィクションの駄文です。F/F(X/F)です。それでも良い方だけお読みください。

※固有名詞の読み方「箕咲まりな(みさきまりな)」「佐橋花(さはしはな)」「私立笑来学園(しりつにこらいがくえん)」

***

私の名前は箕咲まりな。

全国屈指の名門校、私立笑来学園に通う1年生だ。

厳しい受験戦争をトップの成績で勝ち抜いて、先月の入学式では学年総代を務めた。

そんな私に今、人生最大のピンチが訪れている――


キーンコーンカーンコーン

ガラガラガラッ

始業のベルとともに勢いよく扉が開けられ、理科教師の佐橋花先生が教室に入ってくる。

まだ20代と若く、抜群のスタイルに、よく手入れされた黒髪ロングを携えた花先生。

授業は少し厳しいけれど、男女問わず彼女に憧れている生徒は多い。

それに対して身長はギリギリ150センチ、人生で一度も染めたことのない黒髪を耳下二つ結びにしている私なんかは、あと数年で先生みたいに大人っぽくなるとか到底無理、と内心凹んだりしている。

先生が最前列に座る私の前を通り過ぎる。とっても良い匂い。どんな香水使っているのかな、なんていつもなら思うのだけど。

「さあ、今日は問題集の提出日よ。後ろの席から順に回してきて」

花先生は教卓につくや否や、授業開始の挨拶もなく宿題の回収を始める。

これが今日の私にとっては死刑宣告だった。

「……あの」

「あら、箕咲さんどうしたの?」

「……問題集、忘れてしまいました」


私の両親はとても教育熱心で、幼いころから私が学校で良い成績を収めるとすごく喜んで、欲しいものを何でも買ってくれた。

反対に、成績が前回を下回るとひどく取り乱し、私にきついお仕置きをするようになった。

『いやぁぁぁ!許してお母さん!くすぐったいよぉぉぉ!!』

両親のためにも頑張って、ある時ついに満点を取ったのだけど、それは同時に、今後は永遠に満点しか許されないことを意味していた。

私はこの名門校でトップの成績を取り続けなくてはいけない。試験でも通知表でも、1点たりとも落とすわけにはいかないのだ。



放課後、宿題を忘れた私は花先生に言われて、北校舎4階の理科準備室を訪れていた。

重い気持ちでドアをノックをする。

コンコン

「はい、どうぞ入って」

「失礼します」

「よく来たわね。とりあえず、そこに掛けなさい」

中に入ると準備室は思っていたよりも広かった。実験に使う小物類や人体模型のほか、流し台や冷蔵庫、電子レンジやコーヒーメーカーなど様々な生活用品も設置されている。

正面の窓は暗幕カーテンでぴっしりと覆われていて、私はなんとなく秘密基地のような印象を受けた。

部屋の真ん中に作業机とパイプ椅子が置かれており、私は先生に言われるまま席に着く。

「コーヒーか紅茶、どっちがいいかしら?」

「え……?」

てっきり宿題を忘れたことを怒られると思っていた私は、一瞬呆けた声を出してしまう。

「あ、じゃ、じゃあ紅茶で……お願いします」

「わかったわ」

紅茶をいれながら、先生が話しかけてくる。

「箕咲さんが宿題忘れるなんて、珍しいわね?」

「じ、実は登校した時には確かにあったんです。お手洗いから戻ってきたら何故か問題集がなくなっていて……」

よくある言い訳に聞こえるが、これは本当のことだ。

「そう。どんな事情があるにせよ、期限を守れなかったら減点になるのはわかるわね?」

「……あ、あの! そのことなんですけど、どんな罰でも受けるので、今回だけ許してもらえませんか?」

無理だろうなとは思いながらも、一縷の望みに賭けてお願いしてみる。

一瞬の沈黙。先生の目が探るように私を見る。

「どんな罰でも、受けるのね?」

「は、はい!」

「ふむふむなるほど。じゃあ、これを」

先生はそう言って、いれたての紅茶と何やらプリントの束を私の机に置いた。

「とりあえず、冷めないうちに飲んじゃいなさい」

「あ、はい、いただきます」

「で、本題だけど。このプリントは問題集のコピーよ。もしあなたにその気があれば、今日の提出分をここでもう一度やりなさい。ちゃんと全部解いて提出できたら、今回の減点はなしにしてあげるわ」

「え! 本当ですか!?」

願ってもない話に、つい声がはずんでしまった。減点を避けられるのであれば、放課後の数十分など安いものだ。

「ええ。ただし、みんなは期限通りに提出しているのだから、ただやるだけってわけにはいかないわ。ペナルティとして……」

先生が紙袋からガソゴソと何かを取り出す。

「この靴に履き替えてから問題を解きなさい」

「え、それってどういう……?」

一見したところ普通の上履きのようだけど、花先生の意図がいまいちわからず躊躇してしまう。

そんな私の訝しみを察してか、花先生が付け足す。

「ああ、安心して。これ、私が顧問を務めている科学部の試作品なの。勉強の集中力を高める効果がある上履きなんだけど、実際の計測データが欲しいのよ。協力してくれたら、今回はそれでお咎めなしってことで」

「な、なるほど! そんなことで良いなら、喜んで協力させてもらいます!」

「ありがとう。それじゃ、早速履き替えてみてくれるかしら。仕様上、靴下も脱いで素足になってもらわないといけないのだけど。あ、でも安心して。これはまだ誰も使っていない新品だから」

この時の私は花先生の寛大な対応に心を打たれ、先生の言うことを信用しきっていた。先ほどの紅茶に触覚を敏感にする薬が混ぜられていたことにも、全く気付いていなかった。

「わかりました!」

私はもともと履いていたスリッパと靴下を脱ぎ、”集中力を高める上履き”なるものに足を通した。

外見は普通の上履きのようだけど、どうやら中敷きが柔らかい毛のような材質になっている。科学部の研究というくらいだから、そういうものなのだろう。ちょっとさわさわとくすぐったい感じもするけれど、これなら素足でも冷たくなくていいな、なんて能天気なことを思った。

「履き心地はどう?」

「えーと、多分良い感じ……? だと思います」

「それじゃ、今からデータの計測を始めるわ。靴底にセンサーとICチップが埋め込まれていて、あなたの集中度合をAIが判断して適切な刺激を送るようになっているの」

「なるほど」

「それともう一つ、正確なデータをとるために、問題を解き終わって提出するまでは途中で靴を脱がないこと。もし脱いだらデータですぐに分かるから。その時は減点よ。わかったわね?」

「はい、わかりました!」

「それじゃ、私は職員室にいるから。宿題が終わったら持ってきてね」

そう言って、先生は準備室を出て行った。

「花先生、良い人だ……! よーし、集中して終わらせよう!」


「えーと……つ、次の……ぅ…問題は………」

何かおかしい。

初めの数分は何ともなかった。足の裏に感じるふさふさが心地いい。そんなことを思いながら順調に問題を解き進めていた。

大問3に差し掛かったところで、異変が起きた。

「なんか……位置が、ふふっ…悪い…?」

足の裏に感じるふさふさから、どうもさわさわと緩やかな、それでいて無視できない刺激を感じる。嚙み合わせならぬ履き合わせが悪くて擦れるのか、はじめはそんな風に思っていた――

「し、集中しなきゃ。え、えーと、物質の……三態…は、きゃっ!?」

もぞもぞもぞ…さわさわさわ…

「これ、動いてる……動いてるよね?」

中敷きにびっしりと張り巡らされた毛の一本一本が、明らかに自らうごめいている。

「くふっ……こ、これって……あぁ……こ、こしょばい///」

もぞもぞもぞ…さわさわさわ…

「あ、ああだめっ私、くすぐりは、弱いから‥‥ふふっははっ///」

気のせいだと思いたい。現実逃避をするように問題集に向き合ってみる。

「意識……しなければ……ふふ、えーと、化学変化は……ふふっ」

徐々にくすぐられている感覚が確信に変わってきた。

それどころか毛のくすぐりがだんだん強くなっているような気もするし、そう自分が感じているだけのような気もする。

いずれにしても、意識すればするほど左右の足裏の感覚が研ぎ澄まされていく。

「も、問題……だめ……やっ、くすぐったい///」

もはや問題を解く手は完全に止まってしまった。

もう脱いでしまおうか……と思ったところで先生の言葉が頭をよぎる『問題を解き終わって提出するまでは途中で靴を脱がないこと。もし脱いだらデータですぐに分かるから。その時は減点よ』


その時だった。

「減点だけは――っ!!!きゃあ!!ああああああははははは!!」

先ほどまでもぞもぞ、さわさわといった悩ましい刺激を与え続けていた毛の動きが突然変化した。ブロックごとにぐるぐると円を描くようにして、激しいくすぐりを仕掛けてきたのだ。

「あはははははは、な、なにこれええだめえええええ!!!」

思わず大声で叫んでしまう。

意味もなく上半身を捩らせながら、両足をバタつかせて少しでも気を紛らわせようとするものの、

「きゃーーははははっああっくすぐったい~~~~」

靴の中敷きと足裏という完全に密閉された空間で絶え間なく送り込まれる刺激からはどうやっても逃げられない。

もがいているうちに私は徐々に椅子からずり落ちて、へなへなと床に倒れ込んでしまった。

「だめっだめっああああはははは!!!ふふふふふふ!!!」

なおも続く強力なくすぐり。

心なしかどんどん私のくすぐったいツボをピンポイントで狙った動きになっている気がする。

そういえばセンサーとかAIとか言っていたような……ま、まさか。

「も、もう限界! ふふっ、はぁ……はぁ……く、靴を脱がなきゃ――」

ガラガラガラッ

諦めて靴に手をかけたところで、花先生が準備室に入ってきた。


「箕咲さん。真面目に宿題をやっているのかと思えば、あなた床に寝転がって一体何をしているの?」

「……せ、先生! 違うんです! こ、このほほほほ…く、靴がくすっ……はぁっ! くすぐっ」

「あなたふざけてるの? 何を言っているのか全く分からないわ」

「ち、ちがっ……私はあああああ、ふふふっふっく、靴、くすぐったくて、なんか、おかっおかし…」

何とかして先生に現状を伝えたいのに、どんどん耐えられないくすぐりを送り込んでくる上履きに翻弄され上手く喋れない。

床に転げたまま涙目で訴える私に、先生は冷めた声で応える。

「くすぐったいって? 確かに集中力を保つための刺激を送るようになってるけど、そんなみっともなく笑い転げる程じゃないはずよ。部員で実験した時も普通だったわ」

「で、でも……ふふっ、でも……」

「そう言えばくすぐったがりの人は性欲が強いっていう研究があるようだけど、あなたそうなのかしら?」

「///そ、そんな……ふひひっそんな、ひどいことぉ」

先生のとんでもない発言に私は赤面して何も言えなくなってしまう。

そんなやり取りをしている間にも、なお足裏のくすぐりは激しさを増していく。

「まあ冗談はさておき、2点伝えに戻ってきたの。まず、私今日は17時までしか学校にいないから。それまでに職員室に提出に来なかったら、宿題を放棄したとみなして二重に減点します」

「え、えええへへえへそんなあああははは」

「それと、その靴のことだけど。一定時間問題を解いている様子が感知できないと刺激が強くなる仕組みになってるの。今はまだ中段階くらいみたいね。もちろん最大まで行っても別にくすぐったいほどの刺激じゃないはずよ。靴を脱いでズルしようとした場合も同じく二重に減点するから」

「ちょっと、そ、それってどういう……さっき、強くなったのって、あはははは、待って、ま、まだ強くなる……!?」

「じゃ、伝えることは伝えたから」

「あははははは、ま、待って、ペ、ペナルティ、靴以外でぇ……」

私の制止に耳も貸さず、花先生は再び準備室を出て行ってしまった。


残された私はどん底に突き落とされた気分だ。

靴を脱いだら二重に減点。それだけは絶対にダメだ。

くすぐったくてとても問題を解く余裕なんてない。それでも問題を解かないともっとくすぐったい刺激が強くなるという現実。

絶望的な気持ちとは裏腹に、口から出てくるのは愉快な笑い声というのも皮肉だった。

「あははははははっく、くすぐったくてしんじゃうううう」

私は床に仰向けになって身を捩らせながら、壁掛け時計を見上げた。

16時20分。タイムリミットまであと40分だ。

「や……やら、なきゃ」

通常であれば20分ほどで終わる問題数だ。

「も、問題の……くふふふっ続き……」

私は何とか椅子に這い上がって、大問3の途中から、再び解き始めた。

しかし数秒もしないうちに、足裏の逃れられないくすぐったさに意識を持っていかれる。

「ああ~~~~もうっくすぐったくて集中できないよおぉぉぉ」


耐えろ。いや、慣れろ私。

受験を思い出して。遊びたい気持ちも、不安も、眠気も、私は乗り越えてここまで来たの。こんな、くすぐったさなんかに負けるわけがない。

ここしばらくは単調な刺激が続いている。

プリントを凝視して意識を集中させる。

よし、これなら解ける――

「きゃああははははははな、何!? は、はあああああいやああああ」

突如、靴からぬるぬるした液体のようなものが出てきて、驚いて叫んでしまう。

問題を解いてないって判断されたのかな。

左右の靴の中が液体で満たされる。素足に触れるぬめっとした感触が気持ち悪い。

そして何より、すごく嫌な予感がする。

「これって……ローション、だよね……? やっだめ! ま、まさか――」

次の瞬間、中敷きの無数の毛が激しくうごめいて、強烈なローションくすぐり責めが始まった。

ヌルヌルヌル…ワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャ!

「ぎゃああああああああああああああああああああはははははははは!!!」

想像を絶するくすぐったさに、私は声の限り叫んだ。

「お願い!お願いやめてぇぇぇぇーーーーーーーー!!!」

どれだけ懇願しても”靴”相手に聞き入れられるはずもない。減点を免れたい一心で何とか耐えようと試みるが、

「あああああっ!!!ゆ、指の間はだめっ!!そこはっそこはだめええぇぇぇぇ!!!いやあああ!!」

耐えられない。耐えられるはずがない。

ローションによって滑りが良くなった私の左右の足裏を、無数の毛がぐるぐる回転しながら無慈悲に責め立てる。

「ひいいいぃぃぃぃーーーー!!これ、これだめえええええええええええええああああああははは!!!」

気が遠くなるようなくすぐり。右足は土踏まずを重点的に回転する毛先でくすぐられ、左足は一本一本の指の間に侵入した毛によって執拗に責められる。

かと思えばそれがランダムに入れ替わり、私をくすぐりに慣れさせてくれない。

「きゃーーーはははははははぁぁっ!!ひうぅぅぅぅぅっっ!!やめてぇーーーーーー!!!」

絶叫に次ぐ絶叫。

おなかが痛い。

呼吸が出来ない。

この時の私は知らないことが多すぎた。

花先生に飲まされた紅茶に触覚が敏感になる薬が混ぜられていたことも、理科準備室が先生の手によって完全防音にされていることも、私の失くした問題集が今、職員室の花先生の机の引き出しに入っていることも。

ヌルヌルヌル…ワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャワシャ!

「たすけてぇーーー!!!!やめ、しんじゃうよぉーーーーーーー!!!きゃーーははははははははははは!!!」

私はもはや色々なことがどうでもよくなっていた。

宿題……減点……なんだっけそれ。

くすぐったい。くすぐったい。

これ以上は無理だ。

「もうだめえええええええええええええええええええええええええええ!!!」

ついに私は屈服した。

両足の靴をやっとの思いで脱ぎ棄て、ローションでぐちゃぐちゃになった足裏を曝け出したまま、準備室の床で気を失った。


時刻は17時1分。

私立笑来学園の職員室に、自分の”秘密基地”である理科準備室の監視カメラ映像を、PCのモニター越しに眺める美人教師、佐橋花の姿があった。

「あらあら。結局眠ったまま17時を過ぎちゃったわね」

準備室の床に裸足で横たわる女子生徒の姿を見ながらコーヒーを一口。

女子生徒の身体に万が一のことが無いように、監視カメラ映像に加えて最新の設備で遠隔計測されている体温と心拍数も、佐橋花のPCに表示されている。

「ふふ。それにしても、いい素材が手に入ったわ。これからが楽しみね。箕咲まりなちゃん♡」


(続くのかな!?)


【21/07/07追記】続きました↓


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