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拡張腕部部材『meehania』

・購入される前に

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 上図は3Dモデルをレンダリングしたイメージ図です。本ガイドではメガミデバイスの肩部Φ4mmBJに接続する腕パーツ『meehania』の組み立てを解説します。前作の同じデザイン系統の脚と足に合わせて設計されています。また、組み立てには素体が別途必要です。大部分のパーツ成型色はグレーで、刀身は透明です。肘の円弧状のレールに沿って前腕が回転することでリーチが変化します。

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 前述の過去作と出力したものを組み合わせると画像のようになります(試作品なので刀身がグレーです)。本キットはUVレジンの脆い物性と耐久性を無視したデザインに起因する障害を大量に抱えています。また、可動軸が多いため摺動部の接着や潤滑にかなり気をつかいます。
 今回のキットも破損リスクが高い可動軸回りに予備が含まれていません。破損してしまった場合や出力不良が見つかった場合はBOOTHのメッセージからパーツ請求を行ってください。郵送にて対応いたします。

拡張腕部部材『meehania』

・キット内容『plectranthus』

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 キット内容は腕部を構成する8パーツと柄が納められたケージが左右1セット、4種の左右掌が納められたケージ、刀身、ポリキャップ風の軟質パーツ10個、軸として使用するΦ2mmのプラ棒です。

・工具類について

1. ニッパー, デザインナイフ
 ニッパーはΦ0.8mmの真鍮線を切れるものが必要です。
2. やすり
 320と600番で十分ですが、曲面なのでスポンジやすりが便利です。お好みで800-1000番くらいまで磨いてあげると質感が良くなります。
3. 瞬間接着剤
 摺動部に流れ込まない流動性の低いものがお勧めです。  
4. グリス, 筆
 摺動部に潤滑油を塗布しないと擦れて粉塗れになります。グリスはキットに付属していないため何かしらご用意ください。

・切り出し『stylidium』

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 まず赤でマークした部分に切り込みを入れ、側面の外装を剥がしていきます。ニッパーを入れながら外側へ倒すように折ると上手く外せると思います。前腕装甲がケージに密着しているのでその部分は後から解体してください。

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 さらに赤ラインに沿ってニッパーを入れて上部と底面に接続したパーツ群に分割します。

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 底面を割ったり色々してパーツから離れた部分でバラしてください。底面の突起みたいな一番小さいパーツは肘のレール部分のストッパーとして使うので、無くさないように気を付けてください。

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 前腕装甲はパーツに接している部分だけ残してケージを細かくニッパーで外していくと折りにくいと思います。膜状サポートは捥げが怖い場合は丁寧にニッパーで切り離してください。

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 掌のケージは外枠を外してから種類ごとに底面を割ってサポートを少しずつ外して下さい。

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 サポート痕を処理して手甲と軟質パーツを接着するとこんな感じになります。

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・軸調整と組み立て

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 上腕の軸を組み立てます。まず、摺動部をグリスアップしてから接続パーツをはめ込み丁度良いフリクションがあることを確認してください。きつい場合はやする、緩い場合は少量の瞬着を盛るなどの調節をお願いします。次に軸を通して接着面に合わせて切り取ります。軸の先端を整えておくとズレにくいと思います。切り取った軸に瞬着を乗せ、穴との隙間に適度に浸透させ拭き取ります。その後整面してください。

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 肘は向きがあります、レール部分に対して切り欠きがある方が向くように関節パーツを配置してください。また、パーツ自体がかなり薄いので力をかけすぎると破損します。切れ味のいいニッパーやデザインナイフで2mm軸を切断して調整してください。

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 レール部分に前腕パーツを入れてからストッパーの一番小さいパーツを接着して下さい。装甲を付けてからが楽だと思うので、塗装する場合は最後になると思います。

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 全部のパーツの相対配置はこんな感じで、接着するとさらに下の画像のようになります。

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 これで片腕が完了です。もう片方のケージからパーツを切り出してもう片腕を制作してください。

・手首を破損した場合

 脆い部分が多いので破損しやすいキットです。特に脆い部分である手首の補強方法兼補修方法を追記します。

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 掌パーツの場合赤で示した部分がとても折れやすいです。平手と掴みパターンの親指は破損しても修復が難しいのでパーツ請求をしてください。手首軸はどの種類の掌でも脆いため取り扱いには注意してください。軸を切り取ってピンバイスでゆっくりと穴を開け、0.8mmの真鍮線で置換するとかなり強度が上がります。

・刀身の処理

 材質と出力方向の関係上、透明素材の刀身はサポートから切り離して放置していると刃の方向へ反ります。この項ではその対策と表面処理などについて記述します。

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 とりあえず赤ラインでサポートから切り離します、まだ膜は剥がさないでください。反る原因ですが刃の側に比べて峰の側がサポートに囲われて硬化しきらないことだと予想しています。
(硬化が足らないと柔いので、より硬化が進んで収縮してる刃側に反る)
 なので力技で解決します。膜を残したまま日光やUVにあてて、峰の硬化を進めます。透明レジンは黄変の影響を受けやすいので、指で軽くしならせ硬度の変化を観察しながら黄変しない程度に調整してみてください。

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 その後、膜やサポート痕を除去し、320までやするとさらに下のようになります。

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 1000までやすってからクリアを吹くとギャラリーのやつのようになります。

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 10000までやすってからコンパウンドで磨くとこのくらいまでは透明になりますが、クリア吹けるならそっちのがだいぶ楽です。

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・ギャラリー

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