お役所仕事(96日目)

休みを取って役所をハシゴしている時に感じるそこはかとないモヤモヤ感と、そんな日に鞄に本を入れ忘れたことに気づいた絶望感……。

お役所といえば、SCP財団日本支部の「終わらないお役所仕事」っていうやつが好きだったなあ。ひとたび取り込まれたら最後、無限に広がっていく市役所のような建物の中を永遠にたらい回しにされ続ける羽目になるやつ。
http://ja.scp-wiki.net/scp-502-jp

しかしなぜお役所仕事が発生するのか、大人になって管理系部門の仕事をするとしみじみわかるのだ。
提出されたいい加減な書類をいい加減なまま通したり、自分の領分ではない仕事を善意でうっかり引き受けたりすると、後々自分やその下流工程で仕事をする人、後世その仕事を引き継ぐ人がいらぬ苦労をすることが。
上流に遡っての確認などの余計な仕事がさらに発生して、本来意識せずサッサとさばけるはずの仕事にかかるリソースが何倍にも膨れ上がることが。
そして、そのせいでトラブルが起きた時、本来取る必要のない責任が自分に降りかかってくることが。
人間の頭ではなんと書かれたかわかるけど機械には判別できない書類の記入ブレを訂正してもらったり、別の部署へ問い合わせるようお願いしたりすることになったりするのは、そういう事態を避けるためという側面が大きいと思う。

それを保身と言ってしまえばその通りなんだけどさ。
働き方改革だのなんだのって、各種事務処理に手取り足取りのオーダーメイド対応を求めず、諦めて自動化効率化することで、たいていの場合はある程度解決するんじゃないか、という考えがたまに頭をよぎります。
まあそれやると「この人数じゃなくてもできるよね」って人減らされて結局仕事の重さが増えて、トラブった時にオーバーフローする事態になりがちってのががまたアレなんですが。

それを言うとあの悪しきハンコ文化というものも、言ってみれば責任から逃げようとする上司の首に「お前ちゃんと確認しただろうが」と縄をつけるためのものでもあるわけで、日本からハンコをなくすためには適切な人が適切に責任を取るようになればよいのではないでしょうか、ええ。
現実でいろんなことを既読スルーして知らんぷりする偉い人たくさんいますよね(遠い目)。

……なんか愚痴っぽくなったが、これは今の日本のいろんなサービスの基準点が過度なクオリティや速さを求めまくる高さに設定されてるからなわけで、もっといろんなことが時間かかったり雑だったりすることを許せるようになればいいのにな。

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