週報83(2020.1.13〜2020.1.19)

週報の時間です。

今週末には、日本で“最後”の試験が行われましたね。

○見送り

 2020年1月18日(土)・19日(日)に、現行の入試制度で最後のセンター試験が行われました。すでに退社した身ですが、教え子の背中を押すことは、社員であるかどうかに関わりなく続けたいと思っているので、いわゆる早朝激励という形で、改札前から出発する受験生たちを見送りました。

 私自身は、受験で失敗を喫しており、「受験勉強」という概念に対して並々ならず屈折した思いを抱いているのですが、その苦しみの実態は、理想とする自分の姿と、そうでない今の自分との間を往復する、終わりなきシャトルランのようなものでした。

 巷間持て囃されるのは難関大である一方、大人になればもはや出身大など関係ないと言ったりもする、その矛盾に満ちた“OB”たちの言説に疑いの目を向けられるほど冷静な心を取り戻したのは、入試という磁場から離脱したあとのことで、受験勉強の只中にあっては、入る大学によってはもう、人生の限界を頭打ちにされるに等しいのだという焦燥に駆られ、世間の作り出す強迫的な観念によって手枷足かせをかけられていたのだと、当時を客観的に振り返ることは難しかったと言わなければなりません。

 こうしてセンター試験の当日に受験生を見送ることは、罪悪感を伴います。わたし自身は受験の“渦中”にないからです。ただ今思うのは、センター試験によって拾われる才能もあれば、殺される才能もあるということで、その事態にメスを入れんとするのが今般の革めなのでしょう。ともあれ、青年期の自分に、自らの能力の限界を突きつけ、挫折を味わわせてくれたセンター試験が終了することは、感慨深いことです。次なる試験の施策に期待を持つことにしましょう。

○また来週…

 センター試験は終わりましたが、公立高校の入試は2月末ごろ。「ガンバレ受験生」を唱和するなら、最後まで見届けてあげるのが筋のはずです。もう少しのあいだ、見守ってあげましょう。

それではまた来週お目にかかります。

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