週報95(2020.4.6〜2020.4.12)

週報の時間です。

皆さん、お元気でお過ごしでしょうか?

○緊急事態宣言後、初めての日曜日

週末の繁華街は多くの人で賑わうのが普通ですが、こういう状況なので、さすがに閑散としているようです。

私も、とにかく一日家で過ごしました。数日に一度買い物に出る際にも、街ゆく人の数がやはり少ないように感じます。この事態を協力的かつスマートに抑え込もうという気運が高まっているようです。

人との距離を空ける。食料品の買い占めはしない。マスクは独占せず多くの人の手に渡るようにする。隣近所で助け合う。

今般の感染症は私達にとっては共通の敵といえます。この敵の出現によって、連帯感が生まれているようです。

実際のところ、人と会うのを避けるように要請されれば、それは電話やビデオチャット等で代替を効かせることもできるのですが、人が外出しないということは、経営者にとってみると、お客さんが減ってしまうということです。これはオフラインショップに顕著なことで、オンラインショップを同時展開するお店については、(オンライン販売分について)返って売上が伸びている例もあるようです。

現在出ているのは「要請」なので、店舗によって様々な対応をしているようですが、補償については、可能な限り一様な対策が講じられるとよいですね。その場合、特に損害額の大きかった経営者が優先的に補償を受けられるような形で進めることは、最も大切だと感じます。

○安倍首相の「うちで踊ろう」について

星野源さんが投稿した「うちで踊ろう」というミュージックビデオはたくさんの音楽家を巻き込みながら拡散されています。内閣総理大臣の安倍首相もこれに参加し、ビデオを投稿しました。この行動に対するSNS上の反応として、私は2種類の意見を認識しています。一つは肯定、一つは否定です。肯定と否定に分かれる基準は、恐らく「安倍首相は日本の国益に適う執政を進めていると考えるかどうか」だと思います。つまり、この動画に対する反応は、安倍首相の仕事ぶりを認めているかどうかで、既に決まっていたのではないかと思うのです。それくらいにTwitter上で感情的な言葉が目立ちます。

昔から「罪を憎んで人を憎まず」とか、あるいは「古之聴訟者悪其意不悪其人(古の訴えを聴く者は、その意を悪みてその人を悪まず)」とか言ったりします。こういう格言が存在するということ自体、人間が物事を冷静に判断することの難しさをよく語っているわけです。

ですので、安倍首相を支持する人は、「無条件で総理の行動を支持していまいか」また安倍首相を支持しない人は、「無条件で総理の行動を否定していまいか」ということに、それぞれ思いを致しても良いと思うのです。結局、その人の行動を見ることが、その人を知ることに最も寄与するのであり、「この人だから、何をやってもだめ」というフィルターをかけることは、危険が伴います。やはり、風姿花伝のこの段に尽きるのではないでしょうか。

もし、よき所を見たりとも、我より下手をば似すまじきと思ふ情識あらば、その心に緊縛せられて、我が悪き所をも、いかさま知るまじきなり。
(風姿花伝)

○また来週…

雨が降っています。自粛の日曜日、夜の雨は先行きの見えなさの表現のようでもありますが、そういうときは、雲の上が常に晴れていることを思い出して、自分の心の中だけでも落ち着かせましょう。世界は心で回っています。

それではまた来週お目にかかります。

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