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やっぱり青かったパシフィコの空とたくさんのスタートと地平線の話

日曜日にはパシフィコ横浜に行ってきました。
TEAM SHACHIさんが久々の大箱でワンマンライブを行ったのです。大きな覚悟とともに満を持して行われた彼女らの挑戦について、エビ中ファミリーの人間が観たライブリポ…ではなくて、思ったことをちょっとまとめておこうと思います。


ええと。
ぼくはアイドル様について、エビ中さんのこと以外はほとんど知りません。出かけるライブもエビ中さんの他はほぼロックバンドのもの。エビ中さん以外のアイドルさんのワンマンライブ、最後に行ったのは誰のどこの公演だったか思い出せないくらい…。

…あ、思い出しました。きっと2016年の、前身・チームしゃちほこの武道館公演が最後です。たしかそうだったはず。
この頃までぼくはしゃちほこさんファンクラブのEしゃち本舗の会員で、数度の幕張公演や横浜アリーナとか、ホールツアーなんかにも参加していたのでした。アルバム発売の際には錦糸町タワレコまで出かけたり、ケッタでいこまいDVD発売の際は池袋のHMVまで出てみたり。ピンク色のグッズを買ってみようかなと思い始めた矢先、そのころに起きてしまった彼女らの変化について色々考えさせられてしまい、気付いたらなぜだか足が遠のいていたのでした。現場に行ったら絶対に楽しいってことはわかっていたはずなのに。

自分はそういう卑怯で冷酷な人間で、いまだ後ろ髪を引かれる思いです。
だから、2017年の出来事もあってエビ中さんに絞ってチカラいれて応援していこうと決めたあとであっても、軽々しく一時の感情で「一生エビ中しか」とか「まやまさんしか」的な言葉を使うことなんて、自分には赦されるワケがねーなと思っていて。だって自分には卑怯で冷酷だった過去があるんだから、未来の自分なんて信用できるわけがないな、と、その、

話が脱線してますね。
要するにぼくは色んなことを重く考えちゃうめんどくさい奴なんですよ。当時のしゃち現場では徹頭徹尾ぼっちだったくせに、考えることだけ重くなっちゃて。うん。そんな重くて暗くて扱いづらいおっさんが、申し訳ないことにしゃちの現場に一時帰還したのですよ。そんな奴の書く感想文だということで、寛大な心でもろもろご容赦いただけますと幸いです…。

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置いといて。
ぼくは彼女らが改名したあとも、カウントダウンジャパンやスタプラフェスなどで目にすることがありました。だんだんと知らない曲が増えてゆく中でも、4人の盛り上げるフロアにいると間違いなく楽しいんです。メンバーのアクションや煽りにのせられ、心地良く動いてしまうカラダ。アクティブに動き回るブラス民のパワーも加わって、ステージから放たれるエナジーに圧倒されるばかり。

だから今回のパシフィコ横浜でも、安心して圧倒されつつ、安心してライブを楽しむことができました。

いきなりの新曲は予習できていなかったのだけれど、いちおう耳なじみのあるわたしフィーバーのオープニングに相応しいにぎやかさや、いまだに身体が自動的に動いてしまうアンセムでの会場とのシンクロっぷりに気分よく埋没して。サンバで攻めてきた金色柚姫さんのソロ、ラリラリホーなんていう所謂ヘンな曲・・・。しょっぱなから硬軟とりまぜバラエティに富みまくり。負けずにテンション上がりまくり。やっぱりみんなチカラあるなーというわかりきった感想を、もう一度噛みしめるのでした。

いろんな曲に細かく感想を書いていっても良いのかもですが、今回はニコ生で配信もありましたし、ぼくのようなよそ者の間違いだらけの言葉なんて全く意味のないものになるだけです。だので、特に心に残った数曲のみちょっとだけ感情を掘り下げてみます。順不同。


JIBUNGOTO
ニューノーマルな日々のどこか他人事な気持ちと、それらが自分事になってしまいかき乱される気持ち。静と動の二極の曲調から、他人事と自分事のふたつの側面が連想される曲。この曲が発表された前後の咲良さんの悔しそうな言葉、心に残ってるんですよね。
きょうのライブではメンバーのボーカルだけではなくって、ブラス民やバンド民の力で、表裏一体なギャップがさらにクリアに拡大され響いてきた気分。だもので、非常に聴きごたえのある一曲になっていたと感じました。
Rocket Queenやこの曲とかの、ムードのあるブラスセクション好きー。

colors
イントロ一発目のギターのカッティングが聴こえただけで、自動的に涙腺が緩んでいた自分にびっくり。
この曲にこめられた想いってのは、ぼくなりに知っているつもりでいて。あのころより減った会場のペンライトの色数。反するように毎日重なり混ざりあってきた「ぼくたちの色々」。その景色と声が合わさると、とてもエモーショナルな空間が出来上がります。
一瞬のブレイクのあと重なり合うハンドクラップの中で歌いだす咲良さんから、力強くオチサビを歌い上げる大黒さんまでの流れは至高のもの。あの夏の武道館の時と変わらず、とてもカッコよかったです。

乙女受験戦争
楽しかったんだけれど、正直な感想として、この日のセトリの中ではだいぶ異質なものに感じちゃったかな。
楽曲のメインモチーフは曲名の通り受験であって、あの頃の彼女たちの年齢とともにあった題材。がむしゃらに負けない負けない勝ちたい勝ちたいと、当時はこのコたちもファンの側も、きっと夢に向かい余計なものを見ずにひたすら突っ走っていたはずだなあ、なんて。そんな具合に、懐古という気分が大きくなってしまったのです。
年を重ねるにしたがって、当初は見なくてもよかったはずの余計な物事がどうしても目に入る。人生ってのはきっと勝ちと負けに二分されるようなシンプルなものではない。前出のJIBUNGOTOやcolorsは、そういった物事から目を背けずに進んできた彼女らの強さの証しの曲であるとぼくは思うのです。
だから、いまの乙女受験戦争は活きたメッセージソングとしてではなく、「当時を振り返って楽しむ名曲」という枠に入ってしまったのかなあと、そんなことを考えさせられていました。身勝手なまとめ方になるかもですが、これら全てひっくるめて10年にわたるSHACHIと皆さんの歴史。きっと誇りに思ってよい筈です・・・。
とか言ってますけどね。客席のぼくは当時となんもかわらず、自分なりにキレのある「イエッサー!」を繰り出すことに苦心してました。やっぱりめっちゃ楽しいのね。これ。

Bunny
ずるい。ハルちゃんかわいい。ずるい。





チームとしてのTEAM SHACHIについて

4人のフラットな関係性。ブラス民やバンド民、あとダンサー民とのコンビネーション。MCUなど常連ゲストさんのパフォーマンス。多人数でのフォーメーション。これらが舞台上でしっかりまとまってそれぞれが嚙み合っていて、エンタテインメントとしてしっかり成り立っている。非常に見応えのあるステージを体験させていただきました。

加えて、当日まであのテこのテで盛り上げようと頑張っていたタフ民の皆さんも凄かった。全ての方々の力が合わさって、無事にパシフィコはSOLDOUTとなったのだなあと実感。いや、ぼくのツイッターTL上でのタフ民の皆さんの熱い盛り上がりっぷりは凄いもので。エビ中さんや、たぶんももクロさんにもない類のグルーヴがそこにあったと思うのです。

だので、TEAM SHACHIの「TEAM」って部分。これがここにきて大きな意味を得ているようにも感じます。メンバーの4人のことだけではなくて、そういった皆さん全員を含めてチームが出来上がっているのだろうなと。
このタイミングでの再改名?には賛否あるものだと思いますが、ハンパに横チョから見ている自分には、なんとなくその意義の一端がわかったような気がしました。


STARTと到達点

終盤のハードロックブロックに入っても、何ひとつ変わらない熱いテンション。AWAKESTARTDREAMERと強いメッセージソングが並び、怒涛のように訪れぶつかり過ぎ去ってゆく音の波。熱い。

「あの日の別れ、あの日の悔しさ、乗り越えてここにいる。」

メンバーのことであったり改名であったりコロナであったり…。何度も躓いたけれど、それでも何回だってSTARTに立ち戻って潔くまた歩き始める姿。パシフィコまで踏破した上でパフォーマンスされたこの曲は、半端な位置から眺め続けていただけのぼくの目にもとてもかっこよく映りました。ぼくはこの曲をパシフィコで聴いてみたかったのです。
・・・考えてみれば、路上デビューだったりCDデビューだったりメジャーデビューだったり、このコたちは結成当初から本当にたくさんのSTARTを切らされる宿命にあったのかもしれないな。

そして特報の映像から厳かに披露される新曲HORIZON、とてもかっこいいじゃないですか。彼女らのSTARTに対して、ゴールは日本武道館ではなく、地平線の先にあるということがこの曲でうっすらと明示されたのではないかと思います。頼もしいじゃないですか。楽しみじゃないですか。



まとめ

そんなわけで。
冒頭に書いたように、ぼくは冷酷な卑怯者なので、未来の自分なんかぜんぜん信用できない人間なのです。でも目の前にいたTEAM SHACHIは、そんなぼくにしっかり前に進んでゆくことの尊さを知らしめてくれました。
楽曲に本当に恵まれているし、それを引き出すチームの力も素晴らしい。久しぶりに訪れたステージはやっぱりとても楽しくて、実力と経験に裏打ちされたエネルギーに満ち溢れたものでした。きょうは本当に観に来てよかった。

次のステージでも皆さんが輝いていますように。
よそ者が勢いにまかせて勝手なことを書いてしまったことを申し訳なく思いつつ、そろそろ寝ることにしますです。
ROSE FIGHTERS聴きたかったな。
おやすみなさいグー。

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