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[SF紹介]~「天駆せよ 法勝寺」 八島游舷:著~【899文字】
第9回創元SF短編賞 受賞作品です。
『ついに法勝寺が天駆(てんく)する。』
1行目から度肝をぬかれます。え?お寺が宇宙を飛ぶですと?!(*゚O゚ *)。
仏教用語がちりばめられたスペースオペラです。この発想が凄いですね。
何処かに書かれてましたが、まさに仏飛びSF😆。
とはいえ、ギャグ作品とかではなく、中味はまっとうなスペースオペラSFです。アニメ化したら面白そうですね😊。
ちなみに、ボクにとっての「スペースオペラ」とは、「スタートレック(宇宙大作戦)」や映画「禁断の惑星」、アニメの「キャプテンハーロック」、「結城友奈は勇者である」等々の諸作です。
要は宇宙を舞台にした活劇です😆。
■「天駆せよ 法勝寺」概略
巨大な九重塔・法勝寺は、仏教発祥の星・閻浮提(えんぶだい=地球)を代表する星寺にして最新鋭航行機能を備えた飛塔である。
三十九光年離れた星の大仏の御開帳に向かうため、七名の宇宙僧を乗せ、四十九日の旅に出るが……飛行中の法勝寺を怪異現象が襲う。
アニメ「ガンダム」の世界を成立させている大きな要素(モビルスーツの接近戦が成り立つ理由)として「ミノフスキー粒子」の存在があります。
「天駆せよ 法勝寺」では、作者が考案した「佛理学」がそれに該当するのだと思います。
佛理学。それは、万物を構成する佛質(ぶっしつ)と佛精(エネルギー)を相互転換する手法を研究する学術分野である。
佛の教えの七割は佛理学として理論化され、再構築された。涅槃経(ねはんきょう)に一切衆生悉有仏性(いっさいしゅじょうしつうぶっしょう)と説く。佛理学では、この概念を拡張し、衆生のみならずあらゆる佛質に佛性(ぶっしょう)があり、佛精(エネルギー)と等価であることが宇宙の根本原理であるとする。
お・・おぅ・・・(゚ω゚;)。
作者が構築した世界観に圧倒されますが、素材となるストーリーのコアは、まっとうなスペースオペラです。
それを仏教(用語)SFという世界観で調理を行なった料理と言えます。
仏教(用語)に疎いボクですが、コアとなるストーリー自体は、王道的で楽しめました😊。
仏教(用語)に詳しい方が読まれたら、また別の趣があるのかもしれませんね🤔。
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