[お昼寝ミュージック番外編]『防人の詩』-さだまさし- [659文字]

 『防人の詩』は、1980年に当時28歳だったさだまさしさんが、発表した曲です。
 日露戦争での旅順要塞攻囲戦という凄惨な戦いに人生を翻弄されていく有名無名の人たちを描いた映画『二〇三高地』の主題歌でもあります (⦿_⦿)。

 日露戦争は日本が勝利したという歴史認識があり、日露戦争を描いた映画の主題歌であったため、発表当時は戦争賛美の映画とその主題歌と見るむきもあり、さださん自身も批判されることがあったようです。

 映画自体は夏に公開される戦争物映画の一作品として製作されたもので、特段、戦争賛美映画だとボクは思わないのですが、まあそれは各自の受け止め方があると思います (⦿_⦿)。

 さだまさしさんの『防人の歌』は、万葉集 巻十六ー三八五二 の作者不詳の詩がベースになっています。

鯨魚(いさな)取り 海や死にする 
 山や死にする 
 死ぬれこそ 海は潮干て 
 山は枯れすれ』

 意訳
 くじらを取るという海は死ぬのだろうか、山は死ぬのだろうか。死ぬからこそ海は潮が引き、山は枯れるのだ

奈良県立万葉文化館 (Taro-H25,2\201i\210\344.jtd) (manyo.jp)

海や山に死があるのだから、当然、人も死から逃れられないという仏教的な教えを説いた歌と、解説されていますね (⦿_⦿)。

私は時折 苦しみについて考えます
誰もが等しく 抱いた悲しみについて
生きる苦しみと 老いてゆく悲しみと
病の苦しみと 死にゆく悲しみと
現在の自分と

作詞 さだまさし

 人それぞれ、いろんな受け止め方がありますが、ボクはこの歌は、明確な表現はないものの、反戦歌だと思っています。

■防人の詩   さだまさし


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