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【歴史のすみっこ話】漢字、危機一髪 箸休め編2 ~当用漢字その目指したものは~[761文字]

「漢字、危機一髪」の番外編その2です💦。

ものすごく大雑把に言うと、『当用漢字表』とは、使用する漢字を制限するために作られたものと考えていました。

ですが、『三鷹市山本有三記念館官報』第10号2014.3に特別寄稿された阿辻哲二氏の『山本有三と当用漢字』に、以下の記述があります。

年配の人なら聞き覚えがあるにちがいない「当用漢字表」という名称が正式に決まったのは10月1日に開かれた第20回委員会においてであり、その議事録に「漢字表の名は『当用漢字表』とする。なおこの当用漢字表は、社会情勢に応じて数年ごとに修正し、将来は別に作る教育漢字表の線にまで近づけたいと、委員長からの希望が述べられた」と書かれている。

この表には1850種類の漢字が収録されたが、将来的にはその数をもっと減らし、最終的には漢字を全面的に廃止したい、と山本は考えていたようである。
(中略)
 当用漢字表は将来における漢字の全面的廃止を目標とするものであったが、やがて日本が国際社会に復帰し、さらに驚異的な経済成長を遂げるにつれて、漢字廃止論や制限論がしだいに下火になっていった。
(以下略)

『山本有三と当用漢字』 阿辻哲二氏特別寄稿 
https://mitaka-sportsandculture.or.jp/_files/00003414/report_10.pdf



『最終的には漢字を全面的に廃止したい、と山本は考えていたようである。』と書かれていますが、その根拠となるものまでは、文中に示されていません。

当用漢字表は(すくなくとも当初は)漢字の全面的廃止を目標に作られたものなのか、ボクはまだ断言するような資料を見つけられていません。
 
阿辻哲二氏が推測するに至った根拠はなにか、出来る範囲で調べて行こうと思います🤔。

最後までおつきあい頂きありがとうございました。

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