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[ちょっとつまみ読み]『室内旅行』池澤夏樹 著[829文字]

小説家・詩人の池澤夏樹氏は、ボク的には、まず連作ミステリ短編集『加田伶太郎全集』を書かれた、小説家・詩人の福永武彦氏を父に持つというイメージが最初に来ます。

福永武彦氏の作品は読んだことがないのですが💦福永武彦氏加田伶太郎名義で発表した本格ミステリの短編集『加田伶太郎全集』だけは読んだことがあります。(ちょっと読む人を選ぶミステリ作品という感じでしょうか)
ちなみに、加田伶太郎(かだれいたろう)は、『誰だろうか』という言葉を並び替えたものです。

そして、次にくるイメージは、池澤夏樹氏は、声優の池澤春菜さんのお父さんということでしょうか😆。

というイメージだけで、池澤夏樹氏の著作は全く読んだことがなかったのですが、室内旅行―池澤夏樹の読書日記』という読書エッセイをタダで入手することができたので、せっかくだからとパラパラとめくっていきました。

1998年出版ですが、「週刊文春」平成6年(1994年)から平成10年(1998年)にかけて連載されたものが収録されているようです。
にしてもいろんな本を読まれているなぁ(⦿_⦿)。

X月X日
評判の村上春樹『ねじまき鳥クロニクル』全三巻(新潮社 全五五〇〇円)を速読。
(略)
一つだけ、細かいことを指摘しておけば(第一巻)、北緯四十七度付近にあるノモンハンの井戸の底に真上から太陽の日が射すことは絶対にありえない(もっとも、凹レンズで火を起こすという、同じぐらい非科学的な間違いを『蠅の王』で犯したW・ゴールディングは、それでもノーベル賞をもらったのだが)。
(95・10・12)

室内旅行―池澤夏樹の読書日記』 著:池澤夏樹より引用

速読なのに、こんな細かなことに気づくなんて、池澤さんは文系にして理系なのですか・・・ (⦿◇⦿;)。

ねじまき鳥クロニクルも読んだことないですが、さらりとこんなことを言えたらカッコいいなぁ・・・ (⦿_⦿)。

ちなみに、池澤夏樹氏と池澤春菜さんの対話集、『ぜんぶ本の話』という本がありますので、こちらもいつか読んでみたいですね😊。

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