お客様との一つひとつの接点を大切にしたい当たり前のことを丁寧に取り組むおもてなしの裏側
ルノー福岡は、福岡市で30年にわたりフランスのルノー車を取り扱う自動車ディーラー。
「Renault Japon Awards 2018」ではOutlet of the Year(最優秀賞)を受賞し、多くのルノーオーナーに愛され支持されるお店だ。
2021年4月から「カイクラ」を導入し、電話でのおもてなし向上と、お客様との絆づくりに力を注いでいる。
その過程で特に重視している考え方や、社内での具体的な取り組み事例、そして「カイクラ」が果たす役割について、事業部長兼店長の堀氏に詳しく伺った。
ルノー車を販売して30年 地元にとって徐々に身近な存在へ
―― 御社の事業概要をお聞かせください。
当社は福岡でフランスのルノー車を販売するカーディーラーで、1992年の創業から30年を数える会社です。
昔はルノーというとニッチなブランドのイメージが強かったですが、今では多くのお客様が国産車と同等に比較してくださるようになりました。
最近はフランス車のブームが来ていて、売り上げは少し上向き傾向にあり、ようやくルノーを身近な存在と感じていただけるようになった気がします。
ルノーに乗るお客様は、何かのきっかけで好きになってくださり、その後はずっとルノーで乗り換えをする方も多いです。提供することにも力を入れていますね。
――「お客様との接点を記録に残す」って、確かに大事ですよね。それを担当スタッフだけでなく店舗全体で共有できれば、セールストークの大事なヒントになったり、絆を深めたりするのに役立ちます。
実は10年ほど前から、電話の相手先がわかるCTIシステムを導入していました。
整備システムに付属するサービスで、ナンバーディスプレイのような名前が出るというものです。
それだけの機能でも、誰からかわからない電話に出るよりは心理的負担が減りましたが、そこから踏み込んで「何を話したか」まで残せる「カイクラ」はとても良いと感じて、契約を決めました。
―― 電話応対については、何か課題を感じていましたか。
お客様からの電話に対して、「担当がいないので折り返します」というやりとりや、繰り返しご用件を伺う必要があるなど、とても無駄が多く感じていました。そういった無駄を何とかできたらいいなと思っていたときに、カイクラを知ったんです。
「カイクラ」があれば「前回はこんなご用件でお電話いただきましたね」とスムーズに確認できますし、インカムで「〇〇様に電話した方いますか?」と呼びかける必要もなくなって、スタッフは他の業務に集中できるようになりました。
お客様は「車を買うため」にショールームに来ている
―― 2019年7月にショールームをリニューアルされたそうですね。ショールームの接客で力を入れていることはありますか。
リニューアルで規模が大きくなったので、近隣でも目立つ存在になってお客様のご来店は増えましたね。
整備工場とショールームを広くしたことに伴って、人員も増やしました。接客で心がけているのは、貴重な時間を割いて来店してくださるお客様に対して「この方は今日、車を買いに来ているんだ」という気持ちで応対することです。
というのは、最近のお客様の傾向として、インターネットやYouTube動画などで車のことを全部調べてから来店される方が多いんです。調べた内容が本当に正しいのか、最終確認するためにショールームへ来ているイメージですね。
―― 車は高価な買い物ですから、きっとお客様も失敗したくないと考えるんですね。YouTubeで事前に調べられるようになった のは、時代の変化を感じます。
車を見に来られるのではなくて、果たしてこの店で買っても大丈夫なのかと、店舗やスタッフの応対を見られていると感じます。
ですから、販売する側の私たちもしっかりYouTube動画をチェックして知識を入れておかないと、話についていけません。
また、ルノー車だけでなく競合他社の車についても勉強して、比較検討されるお客様に正しい情報をお伝えする必要があります。
チームで接客にあたるのが、ルノー福岡流のおもてなし
―― お客様とのコミュニケーションで、会社や店舗として重視していることは何ですか。
電話で呼び出しを受けた担当者が不在のときも、内容をしっかり聞いて記録に残し、共有することは徹底してやっています。
また、担当者に電話を代わらなくても解決できる問い合わせは、その場で対処するのも大事にしていますね。
これらは「カイクラ」を導入したからこそできるようになったことです。
―― 担当者でなくても対応できる状態は、とても理想的ですよね。まさにチーム接客・チーム営 業だなと感じます。
例えば、商談中のお客様を「カイクラ」で「メガーヌ商談中 〇〇様」という形で、車種やお名前の情報 を登録しておきます。
すると、他のスタッフも商談中であることや進捗状況がわかりますから、電話があったときもスムーズな応対ができます。
今までは、お客様と担当者が何を話したのかはブラックボックスでした。会話の内容がわからないと、他のスタッフが代わって応対するのも難しかったんですね。
それが「カイクラ」によって共有できるようになって、チームでお客様と接することが可能になりました。
―― 素晴らしいですね。そういった接客に対して、お客様からのお声はいかがですか
車をご購入いただいたお客様には、メーカーからアンケートが届くようになっています。
その中では、スムーズな接客・電話応対に関してお褒めの言葉を いただくこともありますよ。
―― それは素敵な取り組みですね。今はSNSやチャットなどのテキストのやりとりが多い時代で、効率が上がった反面、コミュニケー ションがドライになっています。そこをあえて感謝を伝える場にすることで、まずは社内に「ありがとう」をあふれさせたいというお考え が伝わってきました。
「カイクラ」が実現する安心感のあるコミュニケーション
――「カイクラ」を導入して、現場に変化はありましたか。
「カイクラ」導入前は、お客様がどのような状況でご連絡をくださったのか、また前回までは誰がどんな話をしていたかがわからず、対応に困る場面が多々ありました。
さらに、折り返しの電話があったときも担当者を探し回る手間が発生していました。これらの課題は、「カイクラ」導入ですべて解消できました。
過去の通話についても、「カイクラ」の録音を聞き直して「お客様が何と言っていたか、こちらは何と伝えていたか」をチェックできるのが便利だと感 じます。
――「カイクラ」の使い勝手については、どんな声が寄せられていますか。
メモ機能で通話の内容が簡単に残せるので、伝達時のミスが減ったことと、社内での情報共有がやりやすくなったことが一番大きかったと思います。
「カイクラ」導入当初は、メモに必ず通話内容を残すことを徹底しようと考えていました。
でも、「カイクラ」の担当者の方が「誰が電話したのかという記録を 残すために、最低限、応対者の名前のクリックだけはやるようにしてください」とおっしゃっていて、確かにそれだけでも大きな違いがありました。
忙しく てメモが登録できなくても、誰が電話したかを残しておけば、他のスタッフも「この人に聞けばいいんだ」と迷わずに済むので助かります。
―― 現場の方のそういったお声は、本当に嬉しいです。まさに「お客様との接点を記録に残す」ことを現場で徹底されているんですね。
はい。お客様にとっても、「カイクラ」を導入したことで電話の待ち時間が減って、ストレス軽減につながっていると思います。
最近いつ連絡があったのか、何回目の連絡なのかもすべて記録に残っていますから、どのスタッフにも前後の流れがわかりやすく、迅速に応対ができるのが最大のメリットですね。
記録があることで、お客様にとってもスタッフにとっても、安心してコミュニケーションができることにつながっています。
まとめ
―― 今日はとても良いお話をお聞かせいただきました。お客様との接点を大切に記録し、それをおもてなしに活かしているからこそ、長年地元のお客様に支持されていらっしゃるんだなと感じました。本日はお忙しい中、ありがとうございました。