動物のことば

 先日ラジオを聞いていると、動物行動学者の鈴木俊貴さんがご出演され、野鳥のシジュウカラには言語があって、会話していることについてお話しされていました。自分には特殊能力があって鳥の言葉が分かるといった主張をする人を見かけますが、鈴木さんは徹底的に録音サンプルを収集し、考察を深め、論文発表して世に問うています。2つの単語を組み合わせており、語順を変えるとまるで通じなくなる点など、お話は大変興味深かったです。

 動物には言語のようなものがあるとは思いますが、シジュウカラのように音声でやり取りしているのは稀でしょうね。拙宅を地域のボス猫がパトロールでやってきた際に一瞬目があうことがありますが、その瞬間に、必要で重要なことを私から読み取っているのでしょうね。そこからすると人間の言葉によるコミュニケーションはなんてまどろっこしいと、件のボスねこなど思っているのでしょう。どれだけ言葉を連ねてもディスコミュニケーションばかり。

 そういえばかつて、自分は「宇宙語」が分かると豪語していた知人がいました。カール・セーガンの「コンタクト」のように、はたから見れば瞬きするほんの一瞬の間に実に深く、多くをコミュニケーションできるといったことかなと期待しましたが、人間の可聴域の音声による言語で、日本語のイントネーションとどこか似ていました。自分が「宇宙語」を話している様子をビデオに撮ってわざわざ送ってくれましたが、本当に「宇宙語」が存在して、人類でそれを理解している人がいるとすれば、どえらいことです。

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