6/19(土)『山崎怠雅と古明地洋哉』@阿佐ヶ谷harness

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6/19(土)に阿佐ヶ谷harnessで行った山崎怠雅さんとのツーマンライヴの動画販売を開始します。料金は¥1,000で、売上は三等分してharnessへの寄付と出演者のギャラに充てさせて頂きます。

以下、セットリストです。

〜山崎怠雅〜
1.大硝子
2.タイトル未定
3.遠い空
4.夏の時計
5.沈黙
6.海景
7.テトラポッド
8.太陽

〜古明地洋哉〜
1.unknown voices
2.こころ
3.夜間飛行
4.病める花
5.RUN! RUN! RUN!
6.夜明けは、来ない(山崎怠雅)
7.Fruit Tree(Nick Drake)
8.汚れた右手
9.夜明け前
10.想いが言葉に変わるとき
11.yawning

〜セッション〜
1.想像(古明地洋哉)
2.フィクション(山崎怠雅)
3.Hurdy Gurdy Man(Donovan)

一番手は怠雅さん。久し振りに観た怠雅さんの弾き語りはやはり物凄かったです。1時間弱のセットがあっという間に感じられるくらい、完全に引き込まれました。個人的な白眉は歌とギターによる一大長編叙事詩「海景」。20分を越える(!)大曲なのだけれど、長さを全く感じさせないどころか寧ろ終わって欲しくない、いつまでも鳴り続けて欲しいと思わずにはいられない素晴らしい曲だった。この曲は音源化されているので(5曲目の「沈黙」との2曲入りCD-Rです)、是が非でも買って聴いて欲しいです。バロック音楽風の美しいギターの旋律、終末の匂いを濃厚に漂わせる歌詞等、個人的な好みの要素が満載であるということを差し引いても、歌とギターだけで成し得る音楽表現の最高到達点のひとつだと思います。勿論俺も終演後に即買い求めました。今もこれを書きながら聴いてるのだけれど、素晴らし過ぎて溜息しか出ないです。

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二番手は俺。ジャンケンで買ったのでトリをさせてもらうことにしました。この日の俺のテーマは「逃げちゃダメだ」。なので怠雅さんの後にギターを弾くという重圧の中に進んで身を置き、無難な曲を排したセットリストを組み、怠雅さんの「夜明けは、来ない」をカヴァーしました。ドMかよ俺は?と。
で、蓋を開けたらライヴであそこまで緊張したのはいつ以来だ?というくらい緊張しました。ワイゼンボーンを弾く時より緊張感してたと思います。正直に告白すると、怠雅さんと対バンするのはまだ早いのでは・・・?という気持ちがずっとあって、実際自分の未熟さを痛感させられることになったのだけれど、良い意味で打ちのめされました。綺麗に折れた骨はくっついた時により丈夫になるというけれど、正にそういう感じで、打ちのめされこそしたけれど間違い無く今後の励みとなる夜となりました。なので「ライヴしましょう」と声をかけて下さった怠雅さんには感謝しかないです。

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ラストのセッションの3曲は全て俺が選びました。1曲目の「想像」は怠雅さんがフレーズを弾きつつ、原曲には無いコーラスをつけてくれました。音源に近い形でこの曲を演奏したのは多分これが初だと思うので、レアなセッションだったと思います。
2曲目は怠雅さんの「フィクション」。大好きな曲なので俺の演奏で台無しには出来ないぞ・・・!と、目茶苦茶気合を入れて臨みました。と言っても俺には難しいことは出来ないので、歌を邪魔しないような伴奏とコーラスに専念しました。目茶苦茶聴きまくっている曲なので、サビで主メロを歌ってしまいやしないか心配だったけど、無事に上手くハモれたと思います。
3曲目はDonovanの「Hurdy Gurdy Man」。怠雅さんのライヴを初めて観た時、終演後に少し話をさせてもらって、その時にDonovanがルーツのひとつだと聞いたこと、無人島に持って行く10枚(下にURLを貼っておくのでチェックしてみて下さい)にDonovanを挙げていたことをふと思い出したので、Donovanの曲をやろうと。怠雅さんが主メロを歌い、俺は原曲には無いコーラスを付けました。怠雅さんの変則チューニングによるギターソロは必見です。

無人島〜俺の10毎日〜山崎怠雅編
https://www.hmv.co.jp/news/article/1509020058/

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パンクにやられてギターを手に取った人間にありがちだと思うのだけれど、Sex Pistolsを聴いてエレキギターを手に取り、Johnny Thundersの『Hurt Me』を聴いてアコギを弾き始めた俺も御多分に洩れず長いこと技術を軽視してきました。「大事なのは技術じゃない!ハートとセンスだ!」と。でもずっと音楽をやり続けていると、技術の大切さや必要性が少しずつ身に沁みてわかるようになってくるんです。曲を作ったのは良いけど、いざ録音なりライヴで演奏なりしようとした時に弾けない・・・涙!とか。俺はその繰り返しでした。制作中の新譜に収録予定の「病める花」と「夜間飛行」も正にそのパターンです。
自分が作った曲を演奏する上で必要最低限の技術を身につけることは勿論だけど、それとは別に技術によって裏打ちされた凄さというものも確かにある。それらを教えてくれたのが長谷川きよしであり、ソンコ・マージュであり、山崎怠雅さんです。歌とギターだけでここまでのことが出来るのか・・・!ギターという楽器の可能性を最大限に引き出すとここまでのことが出来るのか・・・!それを教えてくれた俺のビッグ3です。「ギターと歌だけで出来ることはまだ沢山ある、もっと遠くへ行ける」。怠雅さんのライヴを観ながらそう確信しました。怠雅さんとのツーマンライヴは今後の自分にとって大きな糧となる、そんな夜でした。観に来て下さった皆さんにとっても良い夜となってくれたなら嬉しいです。

前置きが目茶苦茶長くなってしまいましたが、それくらい自分にとって大きな夜だったので、あれこれ綴りたくなってしまったのです(これでもかなり文章削ったんですよ・・・汗)。ご容赦下さい。

ライヴ動画のリンクはこちらです↓

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¥ 1,000

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