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【セミナー内容公開】タレント・アーティストのYouTubeはじめ方講座

こんにちは、Fanicon運営チームの西村です。

先日株式会社ウェンズデイの関口氏をお招きして行った「タレント・アーティストのYouTubeはじめ方講座」の内容の一部を公開させていただく運びとなりました!

ご参加いただけなかった方もご参加いただいたけど再度復習したい方も是非ご一読いただければと思います。

当日は一問一答形式で行われましたので、当日のスライドと共に関口氏の回答内容をお届けしていきます!

以下本編

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関口:
全世界で見ると現在の月間のアクティブユーザー数が20億人いると発表されています。また、2016-17年あたりの発表では全世界の月間アクティブユーザーが18億人いて、その中で日本人は6200万人という話でした。
そこから類推すると、現在の日本のアクティブユーザー数は6500~6600万人くらいではないかと思います。


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関口:
ごめんなさい、「YouTubeやってる人」というと、1回ただ投稿した人も入ってしまうので何人っていうのは正直わからないです。何十万、何百万いらっしゃるかと。

一方で、YouTuberと言われる「職業」として見たとき、広告収入で食える、つまり30万円くらいの収入をYouTube投稿で得られる人をカウントすると大体2000人ぐらいと言われてています(2020年9月時点)。

少し面白いのが、現在元メジャーリーガーの上原浩治さんのYouTubeチャンネルの運営をお手伝いしていますが、プロ野球選手の1軍2軍合わせると約1000人ぐらいらしいんです。で、3軍メンバーや日本人メジャーリーガーとか合わせていくと日本人でプロ野球で食べている人って2000人ぐらいらしいんですよね。
つまり、市場として食えてるのはYouTuberと同じくらいの人数なんですよ。

ただ、プロ野球は男性しか今のところなれないですけど、YouTuberは男女どっちもできますし、年齢制限もないので競争率はより高いかもしれませんね。

YouTuberが小学生の夢という話がニュースになったりしてますが、やっぱりなるのも大変だしスターなんだな、とこの人数を知って思いました。


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関口:
YouTubeを使う時に一番大事なのは「新規ファンがどうやって付くかを考えること」というくらい、新規ファンを獲得するために適したメディアであると思います
逆に既存ファンにだけ向けてコンテンツを出し続けてしまうと先細ってしまいますね。最初は大事なのですが、それだけでは続かないです。

そして、YouTubeというプラットフォーム自体が「新規ファンを獲得する」ことに主眼をおいて設計されています。

詳しいことは書籍に全部書きましたので割愛しますが、ざっくりいうとYouTube上の動画は新しいファンに見られれば見られるほど自動的に再生がつきやすくなって、最終的には投稿者が頑張らなくても良い形になって行くようになってます。

新しい人が見て面白いと思う、今までのファンが知り合いにシェアしたくなる、そういう良質な動画をアップしていくと、YouTube側で知らない人にどんどん届けてあげようっていう力が働きます。

例えば私のYouTubeのトップページはゴルフの動画ばかりですが、コレは人によって全然違います。その人が興味を持ちそうなものをYouTubeが類推してオススメしてくれているですね。このオススメに乗ることで勝手に新規ファンが増えていく状態になります。

西村:ちなみにどういう動画をYouTubeはオススメしてるんですか?

関口:
はい、こことても大事なポイントなんですが、YouTubeは再生回数をそれほど重要視していません。なので再生回数を気にするのはやめていただきたいな、と。
もちろんひとつの指標として見てはいますが、視聴回数より大事な指標があります。

それは、【総視聴時間】です。

これはGoogleのビジネスモデルを考えると理解しやすいんですが、YouTubeを見てると動画の途中に5秒でスキップできる広告が流れることがあると思います。あれがGoogleのビジネスで、広告主は広告が見られた回数などに応じて広告費用をGoogleに払う仕組みになっています。
つまり、たくさん広告が流れるほどGoogleとしては儲かります。

ただ、広告が流れる頻度があまりに高いと視聴体験が下がってしまうので、◯分に1回までという内部ルールをもっています。つまり、動画を見られている時間が長くないとたくさんの広告を見てもらえないんですね。
なので、YouTubeの運営元であるGoogleは視聴時間を最重要視していますし、視聴時間が長い動画をオススメするのです。

西村:
では、回答をまとめると、新規ファンを獲得はできるが、そのためにはYouTubeにオススメされる必要がある。で、オススメされるためには視聴時間が長い良質なコンテンツを作っていくことが大事ですよ、ということですかね?

関口:
はい!そのとおりです。


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関口:
向いてる人向いてない人っていうのはやはり言うとあります。めちゃめちゃあります。

例えば私たちがタレントさんのYouTubeチャンネル立ち上げて勝てるか、というのを見るときにその人に「認知度」があるの、「人気度」があるのかっていうところがすごく注視してます

これは書籍にも書いてますしご本人の関係者にも許可頂いている表現なんですが、テレビタレントの勝俣さんって皆さん多分ご存知だと思います。

勝俣さんはどこのひな壇、どの番組にいても、演者としては番組を面白く転がしてくれる貴重な存在です。一方で『水曜日のダウンタウン』という番組の企画では、「勝俣さんの0人説」物が出たりするんですね。勝俣さんが例えば何か発売されたり、ライブイベントをしても多分武道館は埋まらないと思います。

勝俣さんのような状態を、認知度は非常に高いのですが、熱狂的なファンがあまりいない、人気度は低いと私達は定義づけてます。

西村:
なるほどです、では自身がマネジメントしているタレントやアーティストの人気度はどういうふうにチェックすれば良いのでしょうか?

関口:
私達は、まずSNS、特にTwitterでその方の投稿に「いいね」や「リツイート」がどれくらいつくかを見ます。フォロワー数ではないです。また一定大手の方であればYahooニュースでその方の記事が取り上げられたときにどれぐらいコメント付くか、なども参考にします

ただ、認知度はあるけど人気度がない、ということがわかったとしても諦める必要は全然ないです。

たとえばその方の特徴として麻雀がすごく好き、というのがあったとして、実力としてプロレベル、とか。今YouTubeで麻雀は流行っているコンテンツのひとつなので、その方が毎日麻雀をやっても飽きないという感じであれば、YouTube市場に対してすごく刺さるコンテンツを持っていて、かつ認知度が元々あるのでYouTubeでチャンネルを立ち上げて勝てる確率は非常に高いと言えます。

向いている向いてないでまとめると、
①そもそも人気度が高い人は向いてます
②認知度が高くて人気度が低い方でも、好きなものや特技がYouTubeの需要にマッチしていれば向いている
と言えます。

どっちもなくてただYouTuberやりたいという人は向いてないです。
辛いので辞めた方がいいかもしれません。


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関口:
これ絶対、にコレをやるべきというのがあります。
本当【絶対】なんですけど…

このチャンネルがそのタレントさんのチャンネルである、ということを分かってもらうことです。これだけです。

これはマネジメントの方も言ってほしいですし、入る場合は私からも絶対に言います。だから僕たちも色々提案をしますが、それはプラスアルファであって基本的には自分が何をやりたいかっていうことをちゃんと考えて作っていきましょう、ということを繰り返し伝えます。

なぜかというと、「YouTubeの視聴者はYouTubeを見にきてるから」なんです。

当たり前と思うかもしれませんが、テレビを見る人はテレビを見にいってるし、映画を見る人は映画を見にいってるんですよね。だから映画館でテレビっぽいものを見せられても視聴者は困っちゃうし楽しめないんですよ。
つまり、YouTubeでもテレビみたいなものを見せられても視聴者は楽しめないということです。

そしてYouTubeの視聴者が求めているのは「その人自身であり、その人が好きなもの」なので、タレントさんが主体的に作ってない時点でもうフェイクっていうのがバレてしまいます
これはバレます、絶対。

そして、バレることは現代においては強烈なマイナスブランディングなんで、だったら辞めたほうが良いですよ、とお話してます。

たまにいらっしゃるんですよ、お金出すから全部考えて全部作ってって言う方。私は全部断ってます。「バレちゃうから意味ないですよ、誰も得しませんよ」って。

西村:
なるほどです。ということは、最初にやるべきことは、機材を準備するとかじゃなくて…

関口:
じゃなくて、、、自分のチャンネルを始めるんだ、と心の底から覚悟してもらうこと、ですね!


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関口:
これは難しい質問ですが、仮にタレントさんに聞かれたらこう答えます。

まず半年やることで
す、と。

むしろ、半年までは失敗期間と思ってもらいたいです。

そしてその半年をPDCA期間と位置づけてほしいんですよね。無理しない範囲であれやろう、と色々試行錯誤して動画を出してみてほしいんです。で、そういうふうにいろいろ試しながら例えば週3本ペースで動画を上げていくと、半年後には72本の動画が公開されている状態になります。

で、半年たったある日にその72本動画の中で「トップ10」の動画を見てもらいたいんですよ。

西村:再生数がトップ10をみればいいんですか?

関口:
先程申し上げたように理想は視聴時間ですが、視聴時間はアナリティクス見なきゃいけないしハードルが高いと思われたら、視聴回数でも良いです。それならチャンネル上で動画一覧を出して視聴回数順に並べ替えたりしてすぐ見れますし。

で、その10本がなぜ再生数高いのかを考えてもらいたいんですよ。
その上で、次の半年はその成功要因をひたすら擦る。

ヒットした企画の「要素」を入れた同じような企画を作っていくと、その中でも再生が取れるもの取れないものが出てきます。ここくらいまで行くと、これが求められているものが見えてきます。

YouTubeは「視聴者が作ってるメディア」なので、自分たちのコンテンツに対して評価するるのは視聴者だと思ってほしいですし、YouTubeもコンテンツが面白いかどうかを「視聴者がちゃんと見たのか、それとも途中で見るのをやめたのか」で判断してます。

多くの人はいきなり「バズって100万再生!」みたいな夢を見られることが多いですし、中にはそういう方もいらっしゃいますが、基本的には多くの勝ちルートはお話したように視聴者との対話の積み重ねです。なので、一定時間がかかりますし、地道な作業です。
なので、半年は目安ですが、視聴が取れるようになるためには地道な積み重ねが必要だ、ということは忘れないでいただきたいな、と。

西村:なるほどです。もしかすると本日いらっしゃってる方のなかには具体的にこんな企画があたるみたいな話が聞けるんじゃないかなと思ってらっしゃった方もいるでは言う気もしますが、、、

関口:
残念ながらそんなものはありません(笑)
もちろん結果としてバズることはありますが、僕らができることはヒットを打てる確度を上げていくことだけだと思ってます。

なので、世の中の書店とかで「これやったらバズる」とか書いてあった瞬間にその本は捨ててもらって大丈夫です。絶対バズらないんで(笑)


いかがでしたでしょうか?

「テクニックの話かなと思ったら心構えの話が中心で少し驚きましたが、心構えが大事な理由がすごく腹落ちしました」
これは実際に参加いただいた人に頂いたアンケートの内容です。

リアルにチャンネルを運営している方の生の声が聞ける良い機会でしたので、こちらのNoteでも公開させていただきました。

今後もFaniconチームはタレント、アーティストのマネージメントをされている方向けに有益な情報を公開してきたいと思います!

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それではまた次の記事でお会いしましょう!

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