ニックネームのこと。

最近、私のアルバイト先では、社員同士があだ名で呼び合うことが禁止になったらしい。どうも、あだ名が「いじり」になるのを防ぐのが目的のようだ。

社員のことは分からないが、傍から見て今までそういう空気は感じたことはなかったので意外な感じはしたが、そういう世相なのかなと少し残念な気がした。

私のこのニックネーム「しまごろう」

これは職場の先輩がつけてくれたもので、かれこれ7年ほど定着している。

それまでもこの職場で「しまもん」や「しまごん」など、ちょっと熊本のアイツみたいだったり、怪獣なのか?みたいなあだ名で呼ばれることもあったし、いまだにそう呼ぶ人もいるが、大体「しまごろう」半分、本名にさん付けで呼ぶ人半分といった感じだ。

この先輩、ちょっとだけ口が悪かったりするけど、現場全体を見渡せて、その場の状況判断に長けていて、とにかく頼りになるリーダーで、現場の精神的支柱みたいな存在。とても気が利いてホントはとても優しい、カッコイイおばさんだ。(私もおばさんだが、先輩は15年ほど年上。)

なんで「しまごろう」なのかはちょっと割愛。

その先輩が私を「しまごろう」と呼び始めてから、私はいろんな人から顔と名前を覚えてもらえるようになった。

というのも、私自身恥ずかしながらいい年こいてとても人見知りで、社交的ではない。挨拶もそう元気にしてる方ではなかった。

そんな私があだ名で呼ばれるようになってからみんな気軽に声をかけてくれるようになって、違うフロアの人も私を覚えてくれて、少しずつ話せる人も増えてきた。

今も私がこの職場でやってこれているのは、このあだ名をつけてくれた先輩のおかげと言っても過言ではない。

そんな私のあだ名も少しずつ変化して、「しまごろう」が長くて呼びづらいのか「ごろう」に短縮された。ひとたび先輩が「ごろう」と呼べば、「しまごろう」と呼んでくれていた人はみんな私を「ごろう」と呼んで、いつの間にか私は「ごろう」になっていた。

後から入ってきた人には「なんでごろうって呼ばれてるの?」と由来を聞かれることも多いが、それはそれであだ名がコミュニケーションをとる手段にも一役買ってくれている。

もうここまでくると、アレンジしてくる人もいて

「しまごろう」→「ごろう」→「ごろうまる」→「まる子」

最早原型とどめてないが、とにかく全て私の名前なのだ。

ちなみに「ごろうまる」と呼ばれた時は、私が五郎丸ポーズをとってあげるのがお決まりとなっている。

私は、そんなあだ名を全て、とても気に入っている。



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