見出し画像

舌が肥えるということ

僕はもうマクドナルドを食べることができない。
この事実に気が付いたとき、愕然とした。

最近グルメバーガーにはまって都内の銘店を回っていたのだが、久しぶりにマクドナルドに入ってビッグマックを食べたときあまりの不味さに完食することを躊躇したのだ。
食材にこだわった最上の逸品を食べ続けたことによって舌が肥えたのだろう。
しかしそれは味のストライクゾーンが狭くなったともいえる。

ハンバーガーなんてファストフードの王様なのに、もう気軽に食すことは叶わずダイナーで注文して食べるものに変貌してしまった。
この状況にあって、舌が肥えたことを単純に幸せと言えるだろうか。

自らの知らない一つ上の世界を知れた、という点では「幸せ」だろう。
普通に生活していたら気づかないグルメバーガーという奥深い沼を知った今の僕は間違いなく食生活に関して豊かになっている。

案外この経験はそう珍しいものでもないらしく、知り合いの先輩も同じ状況にぶつかったことがあるという。
その人の場合はマロングラッセ。秋の味覚にはまって銀座やら表参道のマロングラッセを食べ歩いていたら地元のスーパーで買ったマロングラッセが受け付けなかったそうだ。
それでも先輩は「幸せだ」と言い切った。その理由は先にあげた通り、自分の知らない世界を知れたからだという。

一方で味のストライクゾーンが狭まった、という点ではこれは嘆くべきことなのかもしれない。
ちょっと小腹がすいたときにハンバーガーチェーンはもう選択肢に入らなくなったし、(モスバーガーも無理だった)マクドナルドなんてもうアップルパイ屋さんにしか見えない(ポテトも美味いとは感じなくなった)。そうやって行動が制限されたからか、最近喫茶店に行く頻度が高くなった気がする。

現時点で僕はグルメバーガーにはまったデメリットの方が大きいような気がする。
もちろん、一つ上の次元を覗けたことはうれしいしまだまだ行きたいバーガーショップもたくさんある。
しかしまあ、主食でありアクセスもしやすいハンバーガーでこの現象が起こったのが悲劇なのかもしれない。だってマロングラッセなんて秋しか出ないし、そもそも僕は食べたことすらない。僕だって例えばずんだ餅とかでこの事態になれば、宮城に行かない限りデメリットは発現しないんだし、奨励していただろう。

ハマる沼も考え物だ。
でもこれを読んだ人にはグルメバーガー沼にハマってもらいたいので飯テロするね。

フランク (2)

まずはバーガー界の超有名店、五反田・フランクリンアベニューよりマッシュルームチーズバーガー!
落ち着いた雰囲気で、オシャレな外テラスもついた一軒家風な店内で食べる上品なハンバーガーは、ファストフードという観念を根底から覆すまさに一つ上のランクに位置するバーガーショップだ。
イチローや芸能人も訪れる由緒ある名店はぜひチェックしてほしい。

イル (2)

お次は地元・調布にオープンしたイル・フロッグスのベーコンチーズバーガー!
西海岸のような雰囲気のお店から期待に違わないジューシーでボリューミーなハンバーガーはグルメバーガーの神髄ともいえる。丁寧にたたまれたレタスが肉感たっぷりのハンバーガーのバランサーになっており、かぶりついた後のフレッシュ感もたまらない。
チリビーンズバーガーや7thヘブンバーガーなどメニューも豊富で女性人気も高い隠れた良店だ。お店狭いので一人で行っても気まずくないところも推せる。

クアアイナ (2)

最後はバーガーマニアの中でも特に評判の高いチェーン店、クア・アイナ!
ハワイアンをコンセプトに南国を感じさせる店内も最高だし、バンズを自分の好みに合わせて選べるというのも他にはないおすすめポイント。またとても細く作られたフライドポテトは迫力満点のハンバーガーのお供として100点の働きをしている。
この近くだと新宿や渋谷・二子玉川などに展開。買い物ついでに入ってみよう!

ちなみに表題の写真は成城石井デリ&カフェより、べーコンチーズバーガー。
そんじょそこらのバーガーショップよりもはるかに美味しくリピーターになっている。バーガー専門店じゃないからこそ生まれる新たなシナジーに舌鼓を打とう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?