2022もありがとうアルバム前編

毎年世界には素晴らしい音楽が生まれ落ちている!
それは増え続ける世界の人口のように、止まることを知らないのです!

皆さんはどのくらい新しい音楽に触れていますか?!実際のところ!
30歳を超えると、人は新しい音楽を探求することが途端に少なくなるという話をどこかで聞いたことがあります。
エッ!?そうなの!?と驚きましたが、へっ!俺はそんなことねぇなぁ!と胸を張ったりもしました。

こんな素晴らしい世界が広がっているのに知らずに死んでいくのは己の感性にとって多大な損失だろ、と僕は思うから、とにかくたくさん音楽を聴いています。
たしかに好みに偏りは出てきたなぁとも思うけど…。

そんな僕の個人的な2022年まとめでもあり、誰かの新たな出会いの一助になれば…ともちょっぴり思う記事です、これは。


DOKI DOKI / サニーデイ・サービス

もはや説明不要の大重鎮、サニーデイ・サービスが11月にリリースしたこの作品。
いつまでも青春してるよこの人たち!
夏には『冷し中華』というEPもリリースして、他にもアパレルブランドの企画のテーマソングとして書き下ろした『ライラック・タイム』もリリースしながら大小様々なライブやらフェスやらにも出演して、曽我部さんはドラマの劇伴なんかもやっていました。
体力と創作意欲もずっと青春のままなのか?凄すぎる。
あと、サニーデイはカセットでもリリースしてくれるからラジカセしか家にない僕としてはかなりありがたいですわ。
風船讃歌、幻の光、海辺のレストラン、こわれそう、あたりがオススメです!

SAMOEDO / SAMOEDO

菅原慎一さん(ex.シャムキャッツ)が中心となり今年結成されたバンドの1stアルバム。
バンドメンバーがnakayaanさん(ミツメ)、鈴木健人さん(never young beach)、トリプルファイヤーなどのサポートメンバーでもある沼澤成毅さんというだけでもうかなり期待値上がってたわけですが、それをゆうに上回るんだからすごい。
僕からするとこのメンバーはキングオブコントの会みたいなもんなんですよ。あの人とあの人が!?一緒に!?みたいな。
ライブで観たらもっとすげぇんだろうなぁと思いながらお金なさすぎてライブ行けなかったのはかなり後悔ですわ。
ラジカセしかない僕にもありがたいカセットでのリリースもあり、今年かなり聴いたアルバムのひとつです。
Suiteki、PARADE、くせのないくせに、あたりがオススメ!


ぼちぼち銀河 / 柴田聡子

これも今年かなり聴きました。
僕は柴田聡子さんの独特な言語感覚がかなり好きなんですけど、今作はアルバムのタイトルからそれが漏れでまくっててかなり良いです。
今年一度だけライブで柴田聡子さんを観ることができたんだけど、声の力みたいなのが凄いなぁと思って観てました。
だから少しヘンテコな歌詞でも嫌味なく楽しく聴けるのかもと思ったり。
裏打ちするパワーとかスキルとか声のキャラクター性が大事なんだろうな、それはお笑いも一緒だよね!
俺はそこんところどうなんだ!?まだ使いこなせてなくないか!?張り上げた声が割れるのどうにかしたほういいよ!?うるさい!今日は反省させるな。
雑感、サイレント・ホーリー・マッドネス・オールナイト、ジャケット、ぼちぼち銀河、24秒、あたりがオススメです!


SONGS / スカート

澤部渡さんによるソロプロジェクト、スカート。
昨年から今年にかけての精力的な活動はずっと「いけいけー!」というようなテンションで見ておりました。
そんな忙しい合間にお笑いライブを観に行く澤部さんはさすがといったところ。(俺のことも観てくれ。ひるまによんとか来てほしい。)
この1年くらいはタイアップとか映画の主題歌とかがかなり多かったから、その総ざらいみたいなアルバムになるのかなぁと思っていたけど、蓋を開けたらあらびっくり!
そういうアルバムって、ちょっと散らかった印象になるから個人的には好みじゃなかったんだけど、全然違いました。
なにこの美しい楽曲群!よっ、ショートポップマエストロ!いやもうこれは令和の山下達郎!Z世代の山下達郎!とテンションが上がりまくりました。
ちなみに、ネタを作るとき、3分なんて短すぎるだろ…と愚痴りそうになったら、いや澤部さんの楽曲は3分そこらで満足感あるだろ、頑張ろう…!と鼓舞しています。
オススメは全曲。(短いしかなり聴きやすいと思うので全部聴いてください)


あわい / ジオラマシーン

ceroの橋本さんによるソロプロジェクト。
これ、なんといっても発売形態がすごくてですね…。
ブッダマシーンという念仏を聞く機器で発売したわけですよ。
まぁ後に完全版としてCDやサブスク配信されたのですが、最初この情報聞いたとき、は!?となったのは事実です。良い「は!?」です。
もうその時点で最高なのですが、結局お金がなくてブッダマシーンは買えず…。これはかなり後悔している。
ということで僕は配信されてから聴いたわけですが、これはかなり楽しいアルバム。
ブッダマシーンで、ってことだからわりと落ち着いた、なんなら念仏唱えるくらいロートーンな作品なのかなって思ってたんですけど、かなり耳が楽しいです。
でもたしかにブッダマシーンというアナログ機器で聴きたかったなぁと思うローファイ感もあったり、心が洗われるのは確かだなと思いました。
いやー!すごく面白いことするなぁ!
オススメは、はしごを降りて、SEASIDE FLOW、夜を跳ねる、帰国便、あたりです!


魔・魔・魔・魔・魔 / ギリシャラブ

独自路線を貫くギリシャラブは今作も我が道を行ってました!
しかもかなりそれに拍車がかかった印象です。
不気味さの中に文学的な美しさも感じたり、ある種の救いのような幻想的な光もあったりとめちゃくちゃ聴き応えのあるアルバムでした。
海外の、日本語分からない人たちにもかなり刺さりそうだなと思う楽曲の数々。
僕自身、歌詞の意味も分からず「カッコイイ」というだけでアメリカのラッパーを聴き漁っていた高校生だったのですが、海外でもそうやってギリシャラブを聴いている人もいるんじゃないかと思うとすごくワクワクします。
Nasty Girlという曲を彼女からのメールの着信音にしていて、受験勉強していたらNastyが「汚らわしい」という意味だと知り愕然とした僕のように、聖者たちや退廃万歳を聴いていてほしい。
オススメは、キス・ミー、退廃万歳、ジャズ・エイジ、聖者たち、あたり!


後編へ続く…

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