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第二回 MKB杯 3rdステージ結果

 お疲れ様です。第二回MKB杯は終了となりましたが、今回は3rdステージの結果と振り返りです。

 まずは3rdステージのデータから、

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          3rd終了時、口座残高208,913円

 ・・・残念ながら大きな損失を出してしまったステージとなりました。
 それでもしっかりと振り返っていきましょう!自分にとってはターニングポイントになる、今後の課題がはっきりとしたステージでした。

 3rd履歴(トレード順)です。

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 余談ですが、MT4だとメタリポというEAを使用すれば、スワップを含めた損益やpipsが出るので便利です。
 サクソバンクのツールだと「クローズドポジションの履歴」からエクセルにエクスポートした後に、関数を利用して各トレードのpipsを出す必要があります。

 また、スワップが記載されていないため、スワップを含めた収支や実損益合計を出すためには、「現金の動き」から計算する必要があります。
※「運用成績」や「損益」は、含み益や含み損も含まれてしまうので、ポジションを持っていない過去の振り返りはできますが、ポジションを保有している=持ち越している場合は、週毎の振り返りはズレが生じます。

トレード①

 ではトレードを見ていきましょう!

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 まずポンド円のトレードから始まりますが、5万通貨でエントリーをしています。資金が多くなったこともLOTを上げた一つの要因でしたが、根底には、3月が終わって収支2位、ポイント1位になった緊張感(プレッシャー)と、自分の立てたスキームが予定通りに進んでいない事への焦り、早くノルマを達成して楽になりたいという気持ちがありました。

 また、相場全体は様子が変わり、レンジに入っていました。大した分析もせず、まだ上昇するだろうと目線を固定したままトレードをしていました。
 そして、トレード一つ一つの振り返りもおろそかになっていました。習慣が崩れ始めていました・・・

 結果、ポンド円のレンジの上下で損失を出すことになってしまいました。

 続いてドル円です。

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 4時間足で親波も完成し、エンディングダイアゴナル(ウェッジ)の波形を作り、日足,、4時間足でトレンドラインを下抜けし、1波が出たため下目線でいました。

 後は2波の戻りからエントリーを考えていましたが、待ちきれずにレンジの下限からエントリーしてしまいました。
 レートが1MA(1時間足の20期間移動平均線)を下抜けしたところから入りましたが、EMAとSMAはGC(ゴールデンクロス)をしており、何よりリスクリワードも悪く、入るのならレンジの上限で入るべきでした。

 その後、雇用統計でレンジ上限まで戻り、損切りになりました。

 ちなみに、前回優勝者、眞壁氏の2020年4月3日 サクソバンク雇用統計ライブトレードはみなさん見ましたか?すごいですね。
 出演しながら、ライブであんなに淡々とトレードできるのは、すごい決断力です。自信をもって、上下に動く値動きに対して、迷わずルール通りにトレードができるのは、規律に基づいたトレードを何度も何度も繰り返し身につけていないとできないと思います。
 改めて、第一回大会の利益約270万円、三カ月利率約900%の結果は本物だと思わせられます。

トレード②

 トレードの振り返りを続けていきましょう。次はユーロドルやユロポンでトレードをして利益を得ることができました。

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 三尊系を作り、下落のトレンドが出ていたので、ユーロドルは1MAに触れて陰線が出たところからショートをして、レジサポもブレイクしてくれました。
 ユーロポンドもトレンドが出ていましたので、4MAとDMA(日足の移動平均線)のDCあたりの陰線からショートして、レジサポ付近の戻りで利確しました。

 翌週は、週末持ち越した日経の売りが損切りにあいます。今まで月曜の大きな下落をとってきたので、安易に下落するだろうと期待してエントリーしてしまいます。一応レンジを下に抜けて、戻りをつけての下落からのショートではありましたが・・・
 ファンダメンタルズなどの情報も、自分の都合の良い方に解釈をしていました。

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 よく見ると、親波ラス戻りを抜けて、レンジ底のネックラインにフラッグ内でDBを作って、押し目をつけているので、上へのエントリーが正解ですね。もちろんこの段階では2番底の可能性も十分ありましたが・・・

 その後、ポンドオージーやポンドドルで少し利益を出せました。

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 ポンドオージーは日足のEMAとDMAがDCしたところからショートエントリーして直近安値まで指値をしてとりました。

原油のトレード

 さて3rd振り返り目玉の原油トレードですが、トレードした理由と目的があります。
 大会に参加するにあたって、前回優勝者と同等かそれ以上の成績で優勝をしたいと考えていました。
 前述のとおり、前回優勝者のたたき出した利益はとても大きいものです。その要因を分析して、値幅の大きいCFDなどでトレードをする必要があると考えていました。前回大会で上位に入った他の参加者も、ゴールドで大きな利益をあげていました。

 もちろん、大会中に何度か練習をしてトレードに挑みましたが・・・

 まずは環境認識です。

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 4時間足では映っていませんがイランの問題などで年明けから下落が始まっており、さらに3月の窓開けを伴う大幅下落がありました。その後、20ドル付近で底を打ち、DBの様な形になり、4月2日のトランプ大統領のツイッター発言や3日の会談により、4月1日の終値1バレル当たり20.3ドルから、28.3ドルあたりまで急上昇しました。

※トレード時の4時間足のキャプチャをしていなかったので、WTI原油先物つなぎ足をスクロールして使用しています。

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 4月2日に大きな陽線(モーメント)が出て、4月4日週末までの上昇をまとめて大きな1波と考えました。波の数を数えて、レジサポやチャートパターンも確認して3波発生のタイミングを待っていました。

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 実際には、2波の中のDBの押しを上に抜けて、右の小さなピンクの丸のDBで分割エントリーをしました。

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 指値は1波分のN値で考えていました。ファンダメンタルズもOPECの会合があり、減産で話が進むと把握していましたが・・・

素直に上がらないレート 強い売りのサイン・・・?

 ファンダもテクニカルも確認してトレードプランを立てました。トレードは安いところで買って、高いところで売るのがシンプルで効果的です。そして原油は暴落した後、十分時間を使って揉んで、転換を示すチャートパターンも作り、強い陽線も立ちました。エントリーした場所も問題ありません。十分値幅を取れます。

 「長期でみても、そろそろ上昇するだろう。原油を仕込むチャンス!」

 私はLOTを上げて勝負に出ました。3rd最終日のこの日までのトレードで、-105,580円と大きく損失を出していたことも理由です。

 エントリー後しばらく順調に上昇してくれていましたが、20時15分ごろに突然急落します。約2.5ドル下落し、含み益が一瞬で赤くなります・・・

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 「これが原油の値動きか・・・ファンダもあるし、値動きが荒いな」 

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 損切りも考えましたが急落後は、急激に戻ることがあるので少し様子を見ていました。そしてすぐに上昇を再開したのでテクニカル的にはネックラインに律儀に押し目をつけたと捉えました。

 しかし23時過ぎにも2度目の急落が起こります・・・

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 今度は約1.5ドル分です。先ほどの下落よりは弱く、下値も切り下げずに上がっています。しかし、この強い2度の売りは引っかかります。

 「これは素直に上がっていかないぞ・・・」

 頭の中でアラートがなります。

 「減産で上昇していくはずだが・・・事実売りになるのか・・・」
 しかし、メンタル的にはプラスで終わる事しか受け入れられない、それしか考えられない状況でした。

 時間が進みレートは上昇していきます・・・

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 画像では含み益112,132円ですが、この後28.3ドルあたりまで上昇し、口座残高は約53万まで増え、マイナス分を取り返し、ノルマも達成する状況となりました。

 利確をするか迷いました。 しかし、

 「せっかく底値で買えたのだから、指値(約31ドル)まで待とう。」

 「1stステージでドル円を間違って損切りして、104円台で持てなかったミスもしたのだから、今度は次のステージのために一部は決済しないで期限まで保持しよう。」

 「初志貫徹だ!ぶれるな自分!」という考えが出てきます。

 LOTを上げて勝負をしている事や、1stステージのミスの後悔(執着)と、底値で買って高値で売るという楽できる選択肢が判断を鈍らせます・・・

 そして・・・

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 指値をしていた4日朝方のNY時間につけた高値ではなく、週明け6日の高値にひげ先でタッチすると、レートは下がっていきました。減産が思ったよりも表面的な数字で、期待外れだったようです。

 私は会合の時間は把握していました。しかし、こういった会議系のファンダの場合、他の時間の決まった指標発表と違って、会合結果の情報は遅れて知る事になります。そのためまだ上がるのではという期待を持ったまま膨らむ損益を眺める事となりました。

 結局、損切りをずらし、負けを受け入れられずに、「ここが底値だから」と、思考停止し、証拠金に余裕があるのをいいことに寝てしまいました。(次の日仕事もあったので・・・)

 朝には、4月2日のトランプ大統領の発言前まで下落し、強制ロスカットになっていました。

反省・総括

 反省として、原油などの値幅が取れるものでトレードをすることは計画に入っていましたが、十分な準備ができていたとはいいがたく、状況的にも切羽詰まったトレードになっていました。
 よくわからないものに焦って手を出した。一言でいうのであればこれに尽きるでしょう。利確、損切りができなかったのは、リスク(資金)管理=負けを受け入れる事ができていなかったためです。

 3rdでは原油のトレードで大きな損失を出していることが目立ちますが、振り返って分析をすると、3rdの初めから完全にプロスペクト理論どおりに、利小損大のトレードになっていることが分かります。

 つまり、勝ちは早く利確をしてしまい、損切りはすぐできずにいるトレードを繰り返しています。そのため損益率(pipsベース)は0.553(リスクリワードが釣り合っていません)、PFも0.215(利益は少なく、損は特大…)と極低値となり破産しています。

 2ndステージでも、損益率(pipsベース)は0.62と問題ありでしたが、まだなんとか損を受け入れる事ができており、利益に関しては勝算の高いところでLOTを張って、しっかり指値まで待って利確ができていました。その結果、PF2.1という数字を残すことができました。

 プロスペクト理論をホメオタシス(恒常性)で説明される方もいらっしゃいます。

 ヒトは変化を嫌い、安定を求めて元に戻ろうとする生理的な機能が体に備わっており、それは習慣を変化させようとしたときにも現れると言われています。

 例として宝くじに当選した人が、全額使い果たしたり(大きすぎる金額に自己規律が崩壊し、先々の事が考えられなくなり、目先の欲望のままに使ってしまう)、すべて寄付したりして元の生活に戻っていく(金持ちの暮らしは自分には合わない、元の生活に戻りたい)という事例があります。
 私としてはすごく納得がいきます。なかなか習慣を変えるのは大変です。

 トレードにおいてよく言われるのは、初心者は負けまくり、中級者は勝ったり負けたりでトントン、上級者は利益を残せるではないでしょうか。
 今実際に、利益が出た状態から、損切りを入れずに失うということを、失う事で元に戻って楽になるということを望み、つらい、苦しいとすべてを投げ出そうとしている自分がいます・・・            4thへ続く




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