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結束バンド新曲「光の中へ」を聴いた感想

結束バンドの新曲「光の中へ」が発表されました。僕はまだライブの配信をまだ観れていないのですがライブ後にすぐさまYouTubeで公開されたリリックビデオで聴きました。

いや〜、また名曲来ちゃいましたね……

3ピースロックバンドSAKANAMONのボーカルギター・藤森元生さんが作詞作曲を担当しているのですがこの人選からもう最高ですね……
下北沢でも精力的に活動していたバンドなので作品との親和性も高くこれ以上ない人選。

昨年12月まで放送されていたアニメのエンディングテーマを谷口鮪さん(KANA-BOON)、中嶋イッキュウさん(tricot、ジェニーハイなど)、北澤ゆうほさん(the peggies)といったバンドマンたちから曲提供を受けていてこの流れでSAKANAMONの藤森さんという並びは完璧だな〜 藤森さんにオファーした制作サイドにまず5億点ですね。

そんな藤森さんのコメントを引用しておきます。

あと小さいこぼれ話としてSAKANAMONが2014年にリリースしたアルバムのタイトルが結束バンドという意味の「INSUROCK」なのも偶然なのか回収された感があっておもしろいですね。(アルバムタイトルは結束バンドという意味の「INSULOCK」と「飲酒ロック」のダブルミーニングの造語とのこと)

そしてこの新曲「光の中へ」の歌詞のテーマのひとつとして“ライブ”が挙げられるのですが、この曲の初披露の場が結束バンドのライブだったというのが粋すぎませんか…? これまた5億点ですね……

続いて歌詞について。一部を抜粋して感想を述べたいと思います。
まず歌い出しのこちらのフレーズ。

(私+期待−不安)×ギター=ロックだ
(私+君−時間)÷ギター=ライブだ

1行目からもう最高すぎる。
自分の気持ちや音楽、バンドの関係をわざわざ数式で表しちゃうぼっちちゃんのちょっとしたひねくれ感が出ていてとてもいい…! このひねくれ感は藤森さんの歌詞の作風にも通ずるところがあるんですよね。(特に初期の曲)
ぼっちちゃんらしさも藤森さんらしさも同居している歌詞でほんとにすごいマジックが起こってると思います…!

続いてこちらの部分。

戦々恐々になってる
本番8小節前
劣等感ぶっ壊して
光の中へ飛び出した

ライブの本番前の緊張感などマイナスな感情を抱きつつも眩い照明が照らすステージに立つ瞬間を描写。

そしてサビ。

生まれたよ一つ
新しい世界が
この時間 この場所 まるで絵空事

毎分毎秒が奇跡
刹那の煌めき
日々の隙間に意味を落とせ

これまで決して楽しいとは言えなかった学校生活や日常生活という“世界”に身を置いているけどライブハウスでライブをしているこの瞬間だけは非日常で煌めいていて“もうひとつの世界=居場所”を見つけた喜び、充実感が表現されています。
特に〈日々の隙間に意味を落とせ〉って歌詞が本当に素晴らしい…… 5億点ですね。

そしてこの曲で自分が一番好きな歌詞がこちら。

頑張ったって爪弾き(つまはじき)
それでも爪弾き(つまびき)

天才すぎないか…? どうやったらこんな歌詞を思いつくのか。

ぼっちちゃんが成長しようとしてもがきつつもやっぱりまだ孤独感、疎外感、居心地の悪さを感じる。だけどそれすらも糧にしてギターで音にし、曲にし、それをライブで演奏する。

言葉遊びを駆使しつつも完全に後藤ひとりを表している…! 完全に天才の所業。100億点です。

そして1番ラストのフレーズ。

届けてみよう 不器用でも
束ねていこう 何処までも

ここでは結束バンドというバンド名も回収されていてお見事ですね。

あとラスサビで喜多ちゃん以外(かな?)のメンバーたちのコーラスが入ってくる構成も大好きです。ここも5億点ですね……


「光の中へ」の歌詞からはバンドを結成してからのぼっちちゃんに徐々に光が差していくような成長過程が感じられるのでアニメ全12話の出来事を経て作られた曲なのかな〜と勝手に想像しました。

設定的にはぼっちちゃんが歌詞を書いているもののメタ的に言うと実際には複数人で書いているわけです。
しかしどの曲も“ちゃんと後藤ひとりが歌詞を書いている”と感じられてすごい。
作詞を担当されているみなさんのぼっちちゃんに対する理解の解像度の高さに驚きます…!

最後に集計結果を発表します! 120億点です! ありがとうございました!

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