見たアニメの感想(カードファイト!!ヴァンガードoverDress、will+Dress)前編


はじめに

 ディアデイズも買っちゃいました。
 後でちょっと触れるけどやっぱり操作性が快適ですね。
 金ないから紙に手は出せないけどもし組めるならユースベルクかな。

今回見たアニメについて

タイトル:カードファイト!!ヴァンガードoverDress(並びにwill+Dress)

 所謂「Dスタンダード」と呼ばれるルールの実装とともに放映が開始された、近導ユウユを主人公とする新シリーズ。
 overDressとwill+Dressでかなりアニメとしての作り方が変わってくるためある程度分けて感想を書こうと思う。
 またこの2作品の間にあった細かい補完がswitch用ソフト「ディアデイズ」で成されている。

Overdressの感想

1.カードアニメとしての問題点

 Overdressはこれまでのヴァンガードシリーズと比較すると、カードゲームアニメにおけるホビーアニメとしての側面を削り落とした作風となっている。

 他社カードゲームで言えばWIXOSSのアニメに匹敵するほどファイト、つまりカードバトルの描写が少なく、かなり挑戦的である。
 カードの効果はあまり説明されないし、ヴァンガードで最も重要視される要素としての「イメージ」のアニメーションはかなり力が入っているが、それぞれのカードがどういう効果を持っているのかがほぼ分からず、まるでカードで戦っているのではなくキャラクターが戦っているに過ぎないのだ。
 現在放送中でブシロードが手掛けるカードゲームを元にしたアニメ「シャドウバースF(フレイム)」では、あの手のカードゲームにしてはしっかり毎ターン描写されていて、それぞれのキャラクターがエースカードを軸にしたたくさんの戦術を見せてくれるため、こちらの方が昔のヴァンガードに近いと言えるのではないか。
 Overdress自体は新鮮で面白かったが、ヴァンガードをやっているがヴァンガードのアニメではないように私の目には写った。

 このため今までヴァンガードのアニメシリーズを見てきた人たちに対しても、ルールが新しくなったことで興味を持ってくれた新規の人たちに対しても少し不親切というか、過去作の踏襲もなければ新しいルールへの導入もない、地に足のついていないアニメであったと考える。
 まあカードゲーム真面目にやるにはご都合トリガーとかアニメにしづらいところあったんだろうけれど。
 後で触れることだが続編のwill+Dressではやや回帰していることを考えると、やや失敗であったと言わざるを得ない。

2.カードゲーム以外の部分

 でもこのOverdress、カードゲーム以外の部分はかなり良かった。
 1クール目で言えば、プロレス回で棚橋を出してみたり(ゲストキャラとして最低限の演技ができていて好印象だった)、4話とかでもうカードゲームしない回をやったり、その後にも繋がるようなトンチキ要素を散りばめながらもチームBlackout(注:主人公たちが所属するチーム。廃墟になった遊園地を本拠地としている)の中で居場所を見つけていくユウユと、それを脅かさんとする勢力のコントラストが非常に上手く描けていたと思う。
 ノリが寒いって言ったらそこまでだろうが、これを私はこのアニメの持ち味とする。
 2クール目では割と普通のカードアニメの流れで、登場人物の関係性を深めながらも対立、葛藤、覚醒、勝利のサイクルをきっちり作れていた。
 2クール目は割と面白かった(小並感)。
 あと今作の良かった点としてはチームで同じスリーブしていることだろう。
 

ヴァンガード公式サイトの商品ページより
https://cf-vanguard.com/products/supply/minisleeve_516

 こういうやつ。かなりチーム色、競技性が強いのだなというのがこれだけでも伝わってくる上、勢力図の把握もしやすいのでこれに関しては非常に評価している。
 あとは現実世界における商品展開やPRにはかなり力が入っていたと感じる。中退した大学含む色んなコンビニにこのシリーズのスターターデッキを見かけた。

3.登場人物について

 ちょっと桃山ダンジというキャラクターの存在が大きかった。チームBlackoutの核であり皆の大黒柱で、街の便利屋。カードゲームも強く、ある理由でカードゲームとチームのリーダーを退くが、なんなら現在放送中のwill+Dressに至るまで騒動の只中にいる。こいつがいると登場人物が抱えた色んなものが解決しちゃうタイプの師匠キャラ、と言えばよいか。
 チームBlackoutの「来る者拒まず」の精神の体現者であり、彼もまた問題を抱えながらも、割りと何でも出来る存在で有り続けている。
 というか1クール目の騒動こいつが戻ってきて解決したせいでサブキャラなのに主人公を食ってる。立場的にはもう1人の主人公的存在ではあるのだが、ちょっと「やらなきゃいけないこと」の多くを解決しすぎて主人公の成長をやや感じづらくなってしまったのは問題の一部であるのかもしれない。

 2クール目では彼の出自や敵対組織「DAYBREAK」のトップである彼の妹「ミレイ」の存在が明かされるが、実家を出奔した彼は目が見えないミレイの元に正体を隠して接近。
 彼は実家では葬式までやって死んだことにされており、そういうわけでチャンスはやるから今は仕事に徹しろって周りに言われてるのにお兄ちゃんのことどう思ってるのか聞くようなめちゃくちゃ情けない奴になってしまった。そう考えるとBLACKOUTにいた頃は実家のこと思い出す時間を減らすために全力で生きてたのかもしれん、というのは私の憶測でしか無いが。
 その後色々あって正体がバレるが、このキャラ配置は切嗣とイリヤなので当然イリヤ側がブチギレて決戦の火蓋が落とされてしまうことになる。

 その後の新キャラもこいつの知り合いがまあまあ居るからホンマに……
 好きではあるし出てくると何とかしてくれるから頼れるんだけど頼れることとまたこいつかよと思うことって両立しうるからね?

評価点 38/100(加)

 OPEDも割と普通だったしな。丁寧な描写と人間関係の描き方が好きだったので加点方式でこんなもんです。
 Will+Dressへの導入部なので必要な話はしているんだけど。
 面白いところはあるけど面白いアニメじゃない、技術は高いが心を奪われるアニメではなかったと思います。
 ネットであんまり評価高くないのも見たいものが必ずしもお出しされたわけじゃないってところなのかな。

後編に続く

 後編、will+Dress編では完璧な2号ライダーが出てきます。だいたいそいつの話ししてると思います。この作品毎回「最後に決着をつける」ために主人公がいるようなもんなので主人公について語れることあんまないんだもん。

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