19/08/25 もうひとつのふるさと

AM6:00、外は静まっていた。
建物のピンクと対比するような草木の緑が、艶っぽく輝く。鳥の鳴き声だけが耳へと届く。
喧騒から隔離されたひと時の安らぎは肌に冷たく心地良く、ふとLANKAを思い返す。
オランダでひと時を過ごしたバンガローパーク。
そこで過ごした時間は私にとって厳しいものだったが、その厳しさには何故か心が洗われるようで「生きる」という灯火を掻き立てていた。
母を喪った時、私はあの地にいた。

あの場所で吹いていた風を、鳥のさえずりを、雪の白さと夏の高揚を、木漏れ日の中に見た人々の心を、私は今も覚えている。