19/08/27 考えない者

仕事先で14歳歳下の子と一緒になる。
若くて無知で抗うことすら知らないような眩しい女の子だった。
この仕事の経験は浅く、バイト自体初めてということから無意識のうちにお節介を焼いてしまいそうになる。危険だ。ふいに大きく振れそうな欲求を、振り子のイメージで必死に抑えながら働いた。

女の子がオーダーミスをした。
私が対応をしたが、そのミスを二度指摘された。
二度目は会計の時。一度目の指摘よりもミスの範囲が大幅に広がっていた。よほど気が収まらなかったのだろう。口調と言葉遣いは横暴ではなかったが、それが私には余計にいやらしく感じられた。
こういう人は一体どうしてほしいのだろう?単に値引きなどの見返りを期待してたのか?
まぁ、自分の立場しか頭にないのだろう。女の子のことやミスの経緯に想像を働かせることは無い。
私達にすれば二度と来なくていい客なのに、それには決して気づかないのだ。
接客業をしていると、そういった客の多さに驚愕する。「お客様は神様」が心底根付いているのか、日本の民度の低さを実感する。

親族にも似たようなことをされたことがある。相手は敵意を剥き出しにしてメールを送ってきた。それに対して私と家人は返事を返さなかった。
その後互いに連絡をとらなかったが、数年後に会った時、相手はまるで何事も無かったかのように笑顔で私に話しかけてきた。
今でも信じられない。
私は彼女の卑怯さを知っている。
彼女は自分のしたことをシンプルに「無かったこと」にしたのだ。
こういう人間には心底なりたくないし、それに抗わない人間にもなりたくはない。