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ナワリヌィ氏の獄死についての考察
2月16日、反汚職基金のリーダーであり、国内外で最も著名な反体制政治家のアレクセイ・ナワリヌィ氏が獄死したという発表が、収監されていた刑務所を管轄するヤマル・ネネツ管区のロシア連邦刑執行庁から発表された。
このニュースに関してはロシア関係の人々だけではなく様々な層からコメントや発信がでている。その状況の中で、彼の存在や今後の展開について、自分の考えをまとめて発信できればと思う。
獄死そのものに
ロシアの「性転換」禁止法案について
2013年の未成年に対するLGBT「プロパガンダ」規正法の成立に始まり、2020年の憲法改正にみられる「伝統的価値観」への回帰、ウクライナへの全面侵攻開始後の「西側価値観」への敵対、2022年12月のLGBT「プロパガンダ」規正法の改悪と、ロシア政府はこの10年、性的少数者に対する抑圧を加速させてきた。
2023年5月末、コミュニティをさらに震撼させる法律が下院へ提出され、全下院議員の8割以上に
モスクワ市の契約兵の条件について
「部分」動員から半年以上が経った。
その動員兵の行方は定かでないものの、「ロシア政府が40万人規模の契約兵募集を計画している」という情報が出ている。
そして実際に、最寄り駅で契約兵を募るミニブースを立てている姿を目の当たりにした。
日本のテレビ局でも別の駅の様子が報道されていた模様。
そこで配っていた冊子をもらってきたので、そこに書いてある契約兵の待遇について、紹介したいと思う。
金銭面の
不毛な争い ー反汚職基金(ナワリヌィ派)と「モスクワのこだま」編集長の泥仕合-
はじめにこの1週間、反政権のインターネット界隈では、獄中にいるアレクセイ・ナワリヌィが創設した反汚職基金(FBK)と、開戦後当局から解散させられたリベラルメディア「モスクワのこだま」のアレクセイ・ヴェネヂクトフ編集長の間で行われている泥仕合が話題となっていた。
既に「ウクライナで犠牲者が出ている中で何でこんな内輪で揉めているんだ」という発言も出ており、実際のところ不毛な争いではあるが、外ではあま
闘うロシアの女性たち-国際女性デーによせて-
3月8日は国際女性デーである。
日本ではあまり取り上げられることもなく気にしたことは正直なかったが、ロシアでは祝日であり、プレゼントの花が飛ぶように売れていく。
The Global Gender Gap Report 2021 (2022にロシアは不参加)でのジェンダー・ギャップ指数でロシアは81位と、120位だった日本よりも高い順位を占めている。
一方中身を見ると、
経済:25位 (日本
2022年2月24日から1年を迎えて-ロシアが破壊したロシア、これから向かう先について-
はじめに朝一番にプーチン大統領が「特別軍事作戦」の実行を宣言し、大規模なウクライナ全土に対する侵攻が始まって1年が経つ。
丁度1年前、私は侵攻開始数時間前に、1本のブログを書いている。
全てを克明に記憶に留めておくのは難しい。
しかしこの日、2月23日の深夜から2月24日の早朝にかけて、妙な胸騒ぎから眠ることができず、Twitterに貼り付き、生でプーチン演説を聞き、非常につらい思い、打ちひし
ユーリ・ドゥヂ「ロシア軍支持者との会話」から考える、肯定派の論理とそれに関して考えること
はじめに先々週ロシアでは、1本のインタビュー動画が大きな話題となっていた。
вДудь
Разговор с тем, кто поддерживает армию России / The supporter of Russian troops (ロシア軍支持者との会話)
1000万人の登録者を抱えるロシア有数のYoutubeブロガー、ユーリ・ドゥヂによる、ロシア軍支持を公言しているテレビ司
ロシアのLGBT「プロパガンダ」法の規制強化について(上院通過を受けて)
ロシアのLGBT「プロパガンダ」法の規制強化について書いたのは、約4週間前、第一読会を通過した後のことだった。
その4週間の間に法案は少し内容を変えながら下院を通過し、上院も通過し、大統領の署名を待つのみとなった。
前回記事の時点からの変更点下院通過時の法案を確認したが、LGBT「プロパガンダ」法に関してする法案(法案217472-8号)では、以下の通りプロパガンダの対象となる情報に「性転換」
ロシアのLGBT「プロパガンダ」法の規制強化について -法案の詳細とそれによる影響-
はじめにロシアがホモフォビアな国家であるということは、ここ数年で知られるようになってきているとともに、その傾向を強めてきている。
世界的に有名なのはチェチェン共和国のケースであり、HBOで2020年に放映されたチェチェン共和国のLGBTQを取り上げたドキュメンタリー映画「チェチェンへようこそ(Добро пожаловать в Чечню)」は今年日本でも公開された
一方でこの状況は、チェチ
【モスクワ在住者】まとめ&Youtube動画紹介(2022年10月30日版)
その時点での記録を残すため、1週間のまとめを書きつつ、印象に残ったYoutube動画(基本的にロシア語)を紹介してきた。
ただ振り返ると前回の投稿が9月末で、1ヶ月も間が空いてしまった。
単純にサボってしまったのと、動画視聴ペースが落ちてしまい「取り上げたいけれども観れていない」動画が出てきてしまったこと、立て続きに様々な出来事が起こるためTwitterに注力してしまいブログにまで力が残らなかっ
【モスクワ在住者】1週間のまとめなんてできない(2022年9月25日版)【部分的動員令について】
その時点での記録を残すため、1週間のまとめを書きつつ、印象に残ったYoutube動画(基本的にロシア語)を紹介してきているが、9月21日に発令された部分的動員令を受けて今週に関してはもはやそれどころではないので、それを中心に書いていきたい。
部分的動員令についてプーチン大統領は9月21日午前9時、国民に対して部分的動員を発表した。
それに伴う大統領令も発表されたが、それは詳細について書かれていな
【モスクワ在住者】1週間のまとめ&Youtube動画紹介(2022年9月18日版)
その時点での記録を残すため、1週間のまとめを書きつつ、印象に残ったYoutube動画(基本的にロシア語)を紹介していきたいと思う。
生活レベルの話コーラの後継、Добрый Colaを購入。パンチが足りない気がするけれど、まあまあ。
カーシェアで中国車を見かけるようになってきた。統計ではロシアメーカーと中国メーカーがシェアを維持しているようなので、今後この傾向は増えていくのでは。
ロシア社会
【モスクワ在住者】1週間のまとめ&Youtube動画紹介(2022年9月11日版)
普段購入しているその時点での記録を残すため、1週間のまとめを書きつつ、印象に残ったYoutube動画(基本的にロシア語)を紹介していきたいと思う。
生活レベルの話普段購入している米がさらなる値上げ。元々90ルーブル前後/900gだったものが130ルーブル/900gに上がり、先日は160ルーブル/900gまで値上がり。現在のレートだと5Kg換算で800円ほどの値上がり。
ラーメン店のビール、以前
【モスクワ在住者】1週間のまとめ&Youtube動画紹介(2022年9月4日版)
その時点での記録を残すため、1週間のまとめを書きつつ、印象に残ったYoutube動画(基本的にロシア語)を紹介していきたいと思う。
生活レベルの話マル(旧丸亀製麺)が値上げ、およびメニュー変更。むしろ今まで家格を維持してきたのが奇跡的。
冷え込みがものすごく、急遽コートを引っ張り出すことに。
ロシア社会の話欧州(主にシェンゲンビザ圏)の外相会談でロシア国民向けビザ発給・入国制限が一旦決着。簡
Ryuchell・Pecoカップルの発表に思うこと
はじめに最近ロシア関連の発信が主であるが、先週Ryuchell・Pecoカップルの発表のニュースを見て思うところがあったので、それについて書いていきたい。
なお、正直2人が芸能界で活躍しているほとんどの期間モスクワに住んでおり、なんとなくのイメージしか正直ないので、今までの活動がとかそういう部分はよくわからないという状態であり、インスタグラムの投稿と最低限のWikipedia情報をベースに書いて
【モスクワ在住者】1週間のまとめ&Youtube動画紹介(2022年8月28日版)
その時点での記録を残すため、1週間のまとめを書きつつ、印象に残ったYoutube動画(基本的にロシア語)を紹介していきたいと思う。
生活レベルの話コーラが完全に品薄。値上がりのフェーズから欠品と品揃え変化のフェーズに入ったか。
H&Mが営業再開していた。再オープン直後は行列ができていたようだが、私が行ったところではそのようなことはなかった。
スターバックスの後継店をトライ。店舗の場所が1つし