EarthBound, USAを観ました

概要

EarthBoundの、もといMOTHERの海外コミュニティを描いたドキュメンタリー映像。
振り返れば確かに最初からそう言っていたのだが、実際に観てみると本当に海外コミュニティのことが本筋で、EarthBoundが発売されてからサイトを立ち上げて、そのサイトの住人が何をしてきたか…みたいなことを1時間半に渡って描いていた。

内容

勿論中身を全部言うわけじゃあないけど。

未発売に終わった初代MOTHERのローカライズ版がどこかから流出して競売にかけられた後ROMデータも流出したこととか、MOTHER3を勝手に翻訳したこととか、そもそも結構な頻度でROMサイトの話が出てきたりとか、アウトな話も結構しっかり語っていた。
一瞬とはいえまさかハックロムの話までするとはね。

対談

謳い文句にもなっていた糸井重里へのインタビューは、正直一瞬だった。
が、本人に直接MOTHER3の翻訳版を勝手に作ったことについて訊いていたり、短いながらに興味深い内容だった。
返事の方は是非観ていただいて、ね。

翻訳

日本語字幕もついていたが、PlayStationを「プレーステーション」、Computer Scienceを「計算機科学」、おそらくファミコンを指したNintendoを「任天堂」と表記していたり、少し疑問が残る翻訳だった。
大筋は伝わるけど。
映像中に出てきた日本語は更に不自然で、「豚王」が「隊王」になっていたりした。
豚と隊…似てるけど…。

感想

最初の方はMOTHER2をEarthBoundとして海外で売り出した際のあれやこれやを向こうの販促担当やEarthBoundの翻訳家にインタビューしていて、このあたりは日本のファンでも楽しめる内容だと思う。

その後はしばらくEarthBoundにハマった外国兄貴たちがネットを立ち上げてキャッキャしている話なので、だんだんMOTHERもEarthBoundも関係なくなって海外オタクの生態みたいな感じになっていた。
映像全体を通しての感想も「こいつら結構な頻度で奇声上げるな…」が半分を占めている。あと結構度を越した行動が多い。
MOTHER要素が薄いんじゃなくて、オタクのインパクトが強すぎる。

MOTHER3の発売中止についても時系列順に追っていて、当時の記事が何種類か出てくるので、その辺りが見たい人にもちょっとオススメ。
あと、いつぞやのE3で見た「米任天堂社長にMOTHER3を出せと叫ぶ人」への理解も深まると思う。

総括

MOTHERシリーズが大好きで、海外コミュニティを多少なりとも覗いたことがある人であれば「このサイトにこんな背景があったんだ」となる…かもしれない。
ゲームの海外進出について語った当時の記録であるとも言えるのでその辺が好きな人もそれなりに楽しめると思うが、結局どちらも相当な少数派だと思う。

「へぇ~」と何かを得たような得ていないような、そんな気でいる。

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