~会計学(アウトプット)~vol.4

アウトプット第四回!

今回は今までずっと触れていた【会社が生み出す利益とキャッシュ(現金)は全く別物であると覚えておくこと!!】についてアウトプットしていきます。この回では利益と現金の違いについて説明してみようと思います。この回が理解出来ればなぜ黒字倒産が起きるのかも理解出来るようになるはずなので頑張りましょう!
まずなんとなく利益が上がれば現金も増えるもんじゃないの?と考える方もおられるのではないでしょうか。そこでまずは利益と現金の増減が等しくない時はどんな時があるのか例も交えながら説明してみます。

①【利益】>【現金】・・・商品やサービスがお客様に購入頂いたが、掛け払いで購入頂いた際は売掛金として利益には計上されますが売掛金が回収されるまで現金は増えず、利益より現金のほうが一時的に小さくなります。

②【利益】<【現金】・・・仕入先より手形などで購入し、現金で販売した場合は手形が落ちるまで現金が引かれないため、利益より現金の方が一時的に大きくなります。

※ちなみにこの他にも銀行から借り入れ(借金)を行うと利益は変わらないが現金が増えたり、株主から増資(簡単に言うと資本金を増やす)すると利益は変わらないが現金が増えるなどもあります。

シンプルに考えると商売する上で掛け取引(売掛金や買掛金)が発生するとその時点での利益は増えたり減ったりします。しかし現金が増えたり減ったりするのは掛け取引の債権や債務が償還されたタイミングになるので必ずしも利益と現金の増減は同じとはならないことがお分かり頂けたのではないでしょうか。

上記で述べた現金が増えたり減ったりするタイミングの間に必要となる元手の資金を運転資金と呼びます。簡単に言うと【つなぎのお金 or 会社が立て替えているお金】などと考えて頂ければ結構です。ちなみに私は売上債権が現金になるまでに必要なお金が運転資金だと考えるのが一番イメージが湧きやすかったです。よく間違われるのが運転資金は固定費と考えられることですが固定費ではありませんのでその点はご注意を。運転資金は以下の計算式で表されます。

運転資金 = 【売上債権+たな卸し在庫 ー 仕入債務】

ここで登場する売上債権は主に売掛金や受取手形などを指します。他にもクレジットカードの売上の未回収金やショッピングモールで入居していて売上を一時的に預ける未収入金なども含みます。次にたな卸し在庫とは会社が保持している在庫でまだ売れていない状態の在庫になります。そして仕入債務は買掛金や支払手形などを指します。

この運転資金がプラスの時は本来現金が手元にあるはずの分(利益)を会社が立て替えている(貸している)ためその分手元の現金が減っているとのことになります。逆にマイナスの時は手元にある現金の内訳は仕入先などの別会社が立て替えてくれている(借りている)ためその分手元の現金が増えているとのことになります。は?何言ってんの?という方は下のサンプルを参考に考えてみましょう。
※基本的に商売をする時、仕入れで生じた支払いが売上で現金が入ってくることより先にくることが大抵です。
そのことも頭に入れて以下を参照してみて下さい。

<サンプル>
1月目:100円のリンゴを掛けで仕入れた
現金:0円
買掛金:100円
たな卸し在庫:100円
2月目:仕入れたリンゴを200円で販売した(売掛金にて計上)
現金:0円
買掛金:100円
たな卸し在庫:0円
売掛金:200円
運転資金:200円-100円=100円

ここで一度考えてみて下さい。3月目に仕入たリンゴの支払いが生じた場合、支払いは出来るでしょうか。現金がないので無理ですよね。
ここで見て頂きたいのが運転資金の数字です。プラス100円となっているので売掛金が現金になるまでに100円必要だと訴えてくれてますね。
運転資金100円が現金として手元に100円あれば買掛金の支払いも可能になります。

ここでは物凄く簡易なサンプルですが、この運転資金を把握出来ていないと黒字倒産という現象が発生するのです。
少しだけ深堀しますが、実際に現金の出入りには債権・債務の種類ごとにまた各取引先との契約によってタイミングが異なるはずですのでより詳しく把握するには債権及び債務が償還される回転率も把握しておく必要があります。
しかしここではイメージを掴んで頂く事が目的なのでまたタイミングがあれば触れてみようと思います。

今回は出来るだけ利益と現金の違いを理解して頂きたくて色々アウトプットしてしまった結果、キャッシュフローの説明に追いつきませんでした。すみませんww。次回はキャッシュフローについてアウトプットしてみようと思います。

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