「賞金競技ゲーム大会」消費者庁PDF回答文章 全文文字起こし

消費者庁のPDF回答文章において
https://www.caa.go.jp/law/nal/pdf/info_nal_190903_0002.pdf

消費者庁回答PDFファイルを全文文字起こししたものです。
コピペなどに役立てたり、
文章を再確認するのに使っていただければとおおもいます。

法令適用事前確認手続回答通知書
消表対620合
令和元年9月3日
一般社団法人日本eスポーツ連合
代表理事 岡村 秀樹 殿
消費者庁表示対策課長
令和元年8月5日付をもって紹介のあった件について、下記のとおり回答いたします。
なお、本回答は、不当景品類及び不当表示防止法(昭和37年法律第134号。以下「景品表示法」といいます。)第4条の規定を所轄する立場から、照会者から提示された事実のみを前提に、景品表示法第4条の規定との関係の身について、現時点における見解を示すものであり、もとより、捜査機関の判断や罰則の適用を含めた司法判断を拘束するものではないことを付記します。



紹介のあった具体的事実については、照会者から提示された事実関係を前提とすれば、景品表示法第4条の規定の適用対象にならないものと考えられる。
2 当該事実が照会対象法令の適用対象とならないことに関する見解及び根拠
(1)
景品兵法上の景品類とは、「不当景品類及び不当表示防止法第2条の規定により景品類及び表示を指定する件」(昭和37年公正取引委員会告示第3号)第1項にきていされているとおり、「観客を誘引するための手段として、方法のいかんを問わず、事業者が自己の供給する商品又は役割の取引に附随して相手方に提供する物品、金銭そのたの 経済上の利益」をいう。
ただし、「景品類等の指定の告示の運用基準について」(昭和52年4月1日事務局通達第7号。以下「運用基準」という。)第5項(3)に規定されているとおり、「取引の相手方に提供する経済上の利益であつても、仕事の報酬等と認められる金品の提供は、景品類の提供に当たらない。」。

(2)照会者が実施を予定しているとしている、対戦型コンピューターゲームを使用して参加者同士で集配を争い最終成績が決定される競技型のゲーム大会やリーグ戦(以下「大会等」という。)における賞金の提供先を照会者がプロライセンスを付与した選手(以下「ライセンス選手」という。)に限定する大会等に関しては
◯「ライセンス選手は、当方人が別途公認する大会において大会規約に基づき好成績を納め、競技性、興行性ある大会等へ出場するゲームプイれやーとしてプロフェッショナルであるという自覚を持ち、スポーツマンシップに則り、ゲームプレイの技術向上に日々精進することを成約するもので、ライセンス取得にふさわしいと判断された者である」
◯「ライセンス選手は、大会等において高い技術を用いいたゲームプレイの実技又は実演により好成績を納め、大会等の競技性及び興行性の向上に資するものであることが類型的に保証されている」
◯「ライセンス選手は、仕事の内容として、高い技術を用いたゲームプレイの実技又は実演を多数の観客や視聴者に対して見せ、観客や視聴者を魅了し、大会等の競技性及び興行性を向上させることが求められている。」

とのことであり、

また、照会者が実施を予定しているとしている、賞金の提供先に資格制限を設けないが一定の方法で参加者を限定した上で大会等の成績に応じて資金を提供する大会等に関しては、
◯参加者は、「所定の審査基準に基づいて大会等運営団体から審査を受けて、参加資格の承認を受けなければならない。当該基準によって、選抜される選手(中略)高い技術を用いたゲームプレイの実技若しくは実演又はそれに類いする魅力あるパフォーマンスを行い、多数の観客や視聴者に対してそれを見せることが仕事の内容として期待されており、大会等の競技性および興行性向上に資するものであることが類型的に保証されている」
◯「本ケースにおいて賞金を受け取る可能性のある選手は、仕事の内容として、高い技術を用いたゲームプレイの実技若しくは実演又はそれに類いする魅力のあるパフォーマンスを行い、多数の観客や視聴者数に対してそれを見せ、大会等の競技性および興行性を向上させることが求められている」

とのことであり、

これらの点によれば、当該大会等における当該参加者への賞金の提供は、景品表示法においける景品類の制限の趣旨の潜脱と認められるような事実関係が別途存在しない限りにおいては、運用基準第5項(3)に規定する「仕事の報酬等と認められる金品の提供」に該当し、「景品類の提供に当たらない」ものと考えられることから、景品表示法第4条の規定のう適用対象とならないものと考えられる。