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出し過ぎ注意

最近迷っていることがある。

それは、今、秋葉くんと周り始めたツアーで売り出した音源のMVを作ってyoutubeにあげようかどうしようかということである。

この音源、想定以上に出来が良く(秋葉くんがほとんど頑張ってくれたおかげ)、評判も良い。
せっかくなので沢山の方に聴いてもらいたい。
今の時代、SNSなどでいくらでも宣伝はできるし、動画なんかも作れる。
構想もある。こうしてああして、良いのができるだろう。
それを観て気に入ってくれて、ライブに来てくる方も増えるかもしれない。

しかし、だ。

昨今の世の中の何でもかんでも開けっぴろげの情報過多な状態が非常に気になる。
嫌でも目に飛び込んでくる情報のものすごいスピード感についていけないおじさんがここにいる。

実際、俺はあの映画「カメ●を止めるな!」でちょっと実感してしまった。

ネタバレ云々ではないけれど、前情報が多すぎたのだ。
「ネタバレ厳禁!!」なんて騒いでいたわりに、「予想外のラスト」なんてほとんどネタバレのような情報が次々に飛び交って、挙句の果てには、いかにお金がかかっていない映画だったか、だとか、有名な役者さんが使われていないだとか、自分が観てから感じたかった情報をわんさかいただいてから観てしまったのである。

はっきり言って内容ももはや薄っすら見えてしまっていたので、予想外のことはひとつも起こらず、楽しみは半減してしまった。。
この手の映画は好きなはずなのに、である。


前々からブログでは書いていたかもしれないが、自分の表現方法の中で一番大事にしていることは、「説明しすぎないこと」である。
聴き手の想像の邪魔をしない”余白”をつくること。
歌詞の中で使う言葉も、複数の意味ともとれる言葉を使う。または、ひらがな、カタカナ、漢字、英語、実は字面で見ないと意味のわからないような言葉を入れることもある。

そういう理念は、作品のみだけにあらず。

そのまわりにある宣伝方法や、販売方法、その他あらゆることにも通ずるものではないだろうか。

そう考えた時に、今回の音源はライブ会場限定販売なわけだし、ツアー先で購入してくれた方々が、家に帰ってまた楽しんでくれたらいいな、と思うのでMVはやめておこう、とこれを書きながら決心がついた。

今さら売れればなんでもいいや、のゲーノージンさんではないのだ、俺は。

音楽家として、表現者として、時代の波に逆らうのもよかろう。

気に入っていただけたら、お気持ちを投げ銭ください! 今後の活動に非常に助かります!! でも、ムリはせずに…