みかんのバカとは

毎回、ブログを引っ越すたびに説明している気もするのだが、このタイトルの「みかんのバカ」とは何か?

よく聞かれます。

たいしたことでもないのだけど、祖母ちゃんが昔、みかんの薄皮のことを”バカ”と呼んでいたのだ。
しかも”バカ”と呼んでるわりに、「ここがみかんの中で一番栄養があるんだよ」と教えてくれたのだ。

俺は小学生くらいだったと思うが、へぇ~バカなのにすごいんだなぁと、バカに対する尊敬の念をもったのだ。
それからというもの、バカだと言われるようなこと、モノ、に対して注目するようになり、”まとも”と呼ばれること、モノに興味が薄れていってしまった。(案の定、自分がバカな人間になっていってしまうのだが…)

その祖母ちゃんの教え(?)が、30年以上経った今でも自分の心にはとても色濃く残っている。

みんなが嫌って捨ててしまうようなもの。
そういうものの中にこそ、実は栄養がたくさん詰まっている、と。


これは”今”思うことなのだが、もしかしたら俺がこの祖母ちゃんの言葉がとても心に残っているのは、内容が心に響いたとか、感動したとかということよりも、きっと、俺が祖母ちゃんのことをとても好きだったからなのではないかと思う。

もちろん内容も今でもとても好きな考え方だし、この言葉のおかげで救われたこともあるかもしれない。

だけど、それよりもなによりも、大好きな祖母ちゃんのくれた言葉を大切にしたかったんだと思うのだ。

祖母ちゃんのつくるおはぎが大好きだった。
売ってるおはぎよりぜんぜん甘くなくて、そんでなんでこんなに!?と思うほど大きくて大量の美味しいおはぎが祖母ちゃん家に行くとよく置いてあった。

うん、こうして思い返すと、あのおはぎが食べれたこと、大好きな祖母ちゃんが俺にはいたこと、それだけでもう本当に幸せな人生なんだよなぁ。

祖母ちゃんと同じくらい大好きだった祖父ちゃんもいたし。

あれ以来ずっと、俺はみかんの薄皮を取らずに食べているよ。

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