京都頂上決戦✨

令和2年度 第99回全国高校サッカー選手権大会京都大会 兼 京都高校サッカー選手権大会。11月7日準決勝2試合が亀岡スタジアムで行われ、京都橘と東山がそれぞれ決勝へと駒を進めた。

京都サッカー界の新聖地✨SANGA STADIUM by KYOCERA。通称亀岡スタジアム。この誰もが憧れる、今年出来たばかりの素晴らしいスタジアムに、大会を勝ち抜いてきた4チームだけが足を踏み入れることを許された。コロナ禍の中、辛い思いをしてきた高校生達にとって最高のご褒美。否応無しに胸は高鳴り、選手だけでなくチームスタッフや保護者も然り。そして、高校サッカーファンの方々も皆揃って高揚感に包まれ、スタジアムは最高潮に。

準決勝第1試合

京都橘6-0福知山成美

ここまでの3試合を12-0、6-0、6-1と相手を圧倒してきた京都橘。激戦区を勝ち抜いてきた福知山成美相手に、この日も自慢の攻撃力が爆発。徳島ヴォルティス入りする西野の4ゴールの活躍や、来シーズンJクラブ争奪戦が予想される木原のゴールもあり、危なげなく決勝へと駒を進めた。そんな京都橘の有望株をよそに、自分はこの日スタメン出場でアシストを記録している13番杉本の姿を見て嬉しい気持ちになりました。

ジュニア時代、大山崎のレンとゴウといえば知らない人はいなかったほど。2人ともテクニシャンで、このゴールデンコンビでオレンジ軍団が躍動していたのをよくよく覚えている。そして嬉しく思った理由がもうひとつあります。それは、6年ほど前だったと思います。当時、全国大会を勝ち上がっていた京都橘の試合をTV観戦していた時、ハーフタイムに各チームの応援席レポートが中継されていた。兄の応援に来ていたサッカー少年がインタビューされていたのですが、「僕も、兄のように橘で全国に行きたい」みたいな事を言っていたように記憶してます。そのサッカー少年こそが、実は13番杉本蓮。そのことを頭の片隅に薄ら覚えていて、こうして強豪橘のスタメンに抜擢され、活躍してるところを見ると本当に嬉しくなります。決勝戦も頑張って欲しいです。こんだけ書いておいて完全な記憶違いやったらごめなさい^_^;。ちなみに、大山崎時代のコンビの相方の上野は現在京都サンガユースに所属していて、つい先日クラブユース選手権で全国進出が決まったところです。情報によると怪我で戦列を離れているそうだが、1日でも早い復帰を祈っております。

敗れた福知山成美は、ここまで本当に素晴らしい戦いを魅せてくれました。初戦の両洋戦から京都学園戦、久御山戦と本当にタフな相手の連続でした。その茨の道を切り拓いていく中で、自信もついたし、仲間との絆も深まりました。

6点差がついても、最後の最後まで戦う姿勢を貫いたキャプテンの福田には心から拍手を。そして、サンデー中心の攻撃力はこの大会を通して脅威を増した。来シーズンもきっと良いチームが見れると思います。共栄と福知山成美中心に北部勢の躍進を期待しています。

それにしても、京都橘強すぎる。4試合で30得点1失点。まさに無双状態。

しかし、キャプテン中野は手応えを感じつつも、内容にはまだまだ満足してなく、一戦必勝で目の前の試合に集中し、全国出場を狙っている。圧倒的なスコアで勝ち上がってても、課題を見つけ次戦に向けてしっかり準備。このチーム、全く隙がない。

準決勝第2試合
龍谷大平安1-2東山

1年生の阪田や昨年から中心選手として活躍してる2年生の藤枝のゴールで、前半に2得点をあげた東山が、後半龍谷大平安の反撃にあい失点するも、最小失点に抑えて逃げ切り、決勝へ駒を進めた。

今大会、ノーシードからのスタート。スタメンに1.2生が多いチームだが、昨年の海外遠征ゴジアカップなどで力をつけた3年生が、このチームを支えているのが最大の強み。今夏、和倉カップでの青森山田戦で力強い戦いを見せてくれたのは紛れもなく3年生でした。京都橘との大一番で、頼りになるのは間違いないでしょう。

このチームを統率するのがキャプテンの掛見。下級生を気持ちよくプレーさせ、3年生が責任感持って守る。自身にとっても再び全国の舞台への思いは強いはず。献身的にチームを支えて2年ぶりの全国大会を狙う。

21年ぶりに準決勝に進出した龍谷大平安。現福島ユナイテッド所属の阪田がいた時に、インターハイの全国大会には出場している。昨年3部リーグに所属していた龍谷大平安の試合をたまたま観る機会があって、恐ろしく上手い選手がいるなーと衝撃を受けました。現3年生のことは2年前の1年生大会で予習済み。左利きでキックの精度が高く、またボールを持てば迷わず仕掛ける強気なプレー。現在北陸大学でプレーする猪飼泰弘。

カットインしたら、シュートあり決定的なスルーパスありと、何をしでかすのかとワクワクしながら見ていた。それ以降、龍谷大平安のことが益々気になるようになりました。そのチームが今年こうしてベスト4まで勝ち上がってきてくれたのは嬉しい限りです。

後半、自慢のサイド攻撃で活路を見出し、植木が頭で合わせて1点差に。その後も猛攻で、猪飼から10番を受け継いだ、キレキレドリブラー稲村の惜しいシーンなどもあり、あと少しというところまで東山を追い詰めましたが、前半の連続失点が痛かった。決勝に進み、京都橘に2年越しとなる、1年生大会のリベンジするチャンスがありましたが、東山の赤い壁は高かった。

敗れはしたが、確かな手応えで東山相手にもやれた部分は多いと語るキャプテンの高橋。決勝に行けなかったのは悔しいだろうが、高校最後にこの素晴らしい舞台でプレー出来たことは、この上ない財産となるだろう。

彼らの素晴らしい戦いを見守った多くの下級生達。新チームの龍谷大平安も楽しみにしてます。


2年前の6月10日から物語は始まっていたのかも...。

この世代、京都橘と東山両者の初めての対戦はグロイエンまで遡る。2年前のグロイエンは京都橘が優勝しているが、この日は本当にどちらが勝ってもおかしくない、全選手気持ちの入った観ていて気持ちいいナイスゲームであったのをよく覚えている。スコアレスドローに終わったが、東山の前線には現3年の松原と梅田が迫力ある攻撃を見せていたし、中盤では掛見がゲームをコントロールしていた。このゲームの後半からは徳島ヴォルティス入りの西野も登場し、めまぐるしい攻防が繰り広げられた。
それからおよそ2年半。選手達は様々な経験を積み、逞しく成長しました。あの日、白黒つけることができなかった決着を、最高の舞台で。

選手権京都大会
決勝
@SANGA STADIUM by KYOSERA
京都橘vs東山
13:00キックオフ








Photo by amane thank you very much✨

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