選手権京都大会4回戦注目カード✨

いよいよベスト16が出揃った京都大会。シード校の廣学館が初戦で敗退したりと波乱もある中、前年度優勝の京都橘は好発進。3回戦注目カードはやはり大接戦。昨年準優勝の洛北に競り勝った立命館宇治と京都学園を大接戦の末に振り切った福知山成美は勢いに乗りそうだ。

大谷vs京都共栄

初戦の工学院戦は0-2の劣勢から追いつき、PK戦でなんとか突破できた。初戦の難しさをもろに味わった大谷はまさに命拾い。そして続く3回戦では息を吹き返したかのようなゴールラッシュで洛水を寄せ付けず11-0で4回戦へと駒を進めた。

対する京都共栄は3回戦からの登場。エースガブリエルを温存しての11-0の圧勝で新人戦準優勝の貫禄を感じさせる戦いぶり。

両チームの3回戦のスコアは奇しくも同じ11-0。

大谷の注目選手はチームの心臓である丸井翔太郎(佐川滋賀FA)決して派手さはないが、常にチームのバランスを考えてプレー。判断が正確でミスチョイスが非常に少ない。常に首を振り周りの情報を入れながら選択肢を増やしている。随所で頭の良さを感じる。技術も高いので中盤でロストすることがほとんどない。チームの精神的支柱でもあり頼りになるキャプテンは大谷にとって替えのきかない必要不可欠な存在である。

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 そして、丸井と共に大谷の中盤で欠かす事の出来ない選手を紹介しないわけにはいかない。共栄のガブリエルとのマッチアップが非常に楽しみな佐藤陸(紫光FC)。ボール回収能力が非常に高く、パスの精度も高い。タイプ的には元日本代表の山口蛍と似ていると言っていい。

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彼が目立つような展開になれば大谷にも十分チャンスがある。

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ガブリエル エンリケ(サントスFC)昨年のインターハイ予選で彼を初めて見たときは、シュート力とテクニックは高校生レベルを超えていた。しかし守備が軽い感じで身勝手なプレーも目立ちちょっと浮いてるように見えた。

しかし、今年の新人戦で再び彼を見た時には、めちゃめちゃ守備するようになってたし、ただテクニックを披露するわけでなく、最良の選択を的確に実行できるチームリーダーへと変貌を遂げていた。そんな彼の献身的なチームプレーを見て、今年の共栄はかなりやるなと思いました。エースキラー佐藤とのマッチアップは本当に楽しみだ。

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そして、ガブリエルの援護射撃としてだけでなく共栄の影の司令塔と言っても良い山本祥貴(COSPA FC)。小さな身体に隠された爆発的なエネルギー。中盤の底で相手の攻撃を具に摘んでことごとくボールを回収する。大谷の佐藤を山口蛍に例えたが、共栄の山本はフランス代表でチェルシー 所属MFのカンテだ。読みが鋭くポジションバランスも抜群に良い。2人を見比べて見るのもまた違ったゲームの楽しみになるのではないでしょうか。

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山本がボールを回収すれば素早く攻撃に転じる。アタッカー陣も非常に能力が高い。共栄のサイドアタッカーといえば2年前の決勝で大ブレイクした荒川聖志(現びわこ成蹊スポーツ大学)が思い浮かぶが、そんな彼に負けず劣らずの選手が今年の共栄にはいる。サイドでは圧倒的なスピードを誇る原田陸(福知山JY)や2年生の後藤寛斗(AC Leggenda GIFU)は新人戦の時もインパクトを残す活躍を見せていた。同じく2年の子安啓斗(岐阜VAMOS)も小柄ではあるがトリッキーで楽しみな選手だ。FWはスピードある点取屋の北村迅(岐阜VAMOS)が選手権でも得点量産の可能性が高く、前線からアグレッシブな守備も見応えのひとつだ。

そしてその共栄の攻撃陣を迎え撃つ大谷の守備陣も紹介しておこう。両サイドバックは注目だ。大森稜平(JマルカFC)は不動の左サイドバックだ。彼から繰り出されるクロスの質は本当に高い。180センチを超える長身で肉弾戦にも絶対の自信を持っている。今大会屈指の左サイドバックと言っても良いだろう。

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右サイドバックのチームのムードメーカー鈴木康平(バンディエラA.F C)も対人に強く、チャンス時には迷わず積極的に攻撃参加してゴールを狙う。

共栄のサイドアタッカーは、スピード豊富でテクニシャンが揃っているので、この2人が守備に追われる時間帯が多くなるかもしれないが、逆に攻撃に加勢できる時間が増えれば『攻撃は最大の防御作戦』で相手のストロングポイントを抑えることができるかもしれない。

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大谷のセンターバックといえば、直ぐに頭に浮かぶのが2年前の主将で現IPU環太平洋大学でプレーする奥田颯太。キャプテンシーのある本当に素晴らしい選手だった。その奥田を思い起こさせるパフォーマンスを見せているのが岸田拓登(京都らくほくFC)だ。ヘディングに滅法強く1対1では負けない強さがある。奥田もディフェンスリーダーとして素晴らしいものがあったが岸田もそれに匹敵するものを持ち合わせている。

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そしてその岸田のパートナーも注目選手だ。

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このまだ少しあどけない表情の残る加藤魁也(ヴェルベント京都)は注目の1年生。初めて彼を見たのは夏に行われた1年生大会だった。本職はボランチで、彼が大谷の攻撃の全権を担ってるかのように起点となるプレーを見せていた。タイプとしてはガンバ大阪の山本悠樹に近いかも。彼が最終ラインで小気味良くパスを散らせるのも大きい。ただ、守備の面ではまだやや不安定なところはあるように思う。しかし、1年でこの重要な位置を任されるのはそれだけ中川先生からの信頼を得ているということだろう。2年後どんな成長をするか今から楽しみではある。

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大谷のセンターバック2人を取り上げて、この男を取り上げないわけにはいかない。モトハシヨシト(サントスFC)ガブリエルと同じ名門サントス出身で2年生ながら守備の中心選手です。ガブリエルと共に新人戦の優秀選手にも選ばれている。個が強いというよりも組織的なディフェンスで相手の攻撃を防ぐクレバーな選手という印象。選手権前に怪我をしたという情報があったが、3回戦の初戦には復帰していたみたいなんでテツサカとしては安心しました。

ちょうど1年前は...

実はこの両チーム、昨年の選手権予選3回戦で対戦しています。あれは忘れもしない、東山醍醐での『ガブリエル劇場』。相手のパスミスをさらってセンターライン付近からドリブルを始めると迫りくる大谷の選手を嘲笑うかのように抜いていき最後はゴールキーパーまでかわしてゴールを決めてのけた。大谷にしてみると『東山醍醐の悲劇』である。当時ピッチにいた3年生はかなり残っている。あの悔しさは絶対に忘れていないはず。

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大谷のリベンジなるか!?

はたまた共栄が2年連続で大谷の前に立ちはだかるのか!!

4回戦 11/1(日)

@洛南小

11:30キックオフ

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