【読書雑感】『ライフワークの思想』を読む(1)ライフワークの花
ご訪問ありがとうございます。
趣味が読書のこともあり、また研究を進めるため、日頃、本をよく読むようにしています。
本日は最近、何度も読み返した英文学者外山滋比古氏の『ライフワークの思想』を読んだ感想について書きます。
本日は、第1章「ライフワークの花」を読んだ感想について綴ってみます。
著者はライフワークと花を結びつけて、本文を書き出しています。
著者は大学教員だったので、自省的に書いていることが読み取れます。また著者は、“切り花から球根へ”という発想の切り替えが必要だ強調しています。
著者によれば、ライフワークの花を咲かせるためには、毎週末あるいは毎日の「自由時間」を有効に使うことが重要です。具体例として、“カクテルと地酒”の比喩で考えることにしています。
バーテンダーはさまざまな酒をまぜてシェーカーを振れば、カクテルをつくることができ、これを読んだ人は酔っ払うから、そのバーテンダーが酒をつくったような錯覚を抱くかもしれません。しかし、実は一滴の酒もつくってはいません。酒でないものから酒をつくった時、初めて酒をつくったと言えます。
酒をつくるために、時間をかける必要があるように、著者によれば、自由な時間を上手に使うということは、やれゴルフだやれマージャンだと、ぎっしりつまったスケジュールをこなすことではなく、充実した無為の時間をつくることであると書きます。
著者は自由の時間や空白の時間を、囲碁にたとえながら、しみじみと語っています。
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