マガジンのカバー画像

越境する人と文化を通して読み解く東アジア

52
運営しているクリエイター

2022年1月の記事一覧

方位詞「東西南北」を通して読み解く東アジア

方位詞「東西南北」を通して読み解く東アジア

こんばんは。ご訪問ありがとうございます。
本日、方位詞の「東西」と「南北」について考えてみたいと思います。主には、日本を代表する民俗学者の赤坂憲雄の『東西/南北考――いくつもの日本へ』(岩波新書、2000年)を手掛かりして考えてみます。

目次

はじめに                                    第1章 箕作りのムラから 
第2章 一国民俗学を越えて
第3章 東と西を

もっとみる
日本の儒学者安東省庵(あんどう せいあん)を通して読み解く東アジア

日本の儒学者安東省庵(あんどう せいあん)を通して読み解く東アジア

こんばんは。テツジンです。 本日、江戸時代の儒学者安東省庵(あんどう せいあん)について紹介します。

安東省菴は日本の儒学者で、筑後国柳河藩(現在の福岡県柳川市)立花氏の家臣にして藩儒です。

もっとみる
儒学者朱舜水を通して読み解く東アジア

儒学者朱舜水を通して読み解く東アジア

こんばんは。テツジンです。本日、中国明王朝の儒学者の朱舜水(しゅ しゅんすい)について紹介します。

朱舜水(1600-1682)は、中国浙江省余姚の出身です。朱舜水は、明末清初の変乱に際し、明王朝の復興を図り4度来日しましたが、明王朝復興運動が失敗に終わってしまい、1659年に日本に亡命しました。

当時の朱舜水は60歳間近でした。日本人知識人と出会い親交を結み、安東省菴(あんどう せいあん)(

もっとみる
文豪夏目漱石を通して読み解く東アジア

文豪夏目漱石を通して読み解く東アジア

こんばんは。テツジンです。本日、夏目漱石を通して東アジアを読み解いてみたいと思います。

私が日本に留学して、初めて読んだ日本語で書かれた小説は『吾輩は猫である』です。当時はただ日本語(教育)の人称詞に関心を持って、『吾輩は猫である』を選んだのです。一人称には、「吾輩」もあるのだとすごく新鮮だったのです。

それ以来、夏目漱石の小説および夏目漱石に関連する書籍を読み、夏目漱石文学の奥深さを痛感する

もっとみる
千利休を通して読み解く東アジア

千利休を通して読み解く東アジア

あけましておめでとうございます。テツジンです。

2022年の初めてのブログ記事は、千利休(せんのりきゅう)に書いてみたいと思います。千利休について、興味関心を持ち始めたのは、大学院修士課程時代、岡倉覚三の『茶の本』を読んだのがきっかけです。





昨年暮れ、大阪府堺市に行った際に、泊まったホテルのすぐ近くに「さかい利晶の杜」があることを知ったので、滞在時間の合間を縫って、2回見学しました

もっとみる