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演劇の時間

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脚本家になりたくて叩いた劇団の門は、魑魅魍魎奇々怪々な変人連中が集う場所であった。怖いもの見たさで読んでみませんか?
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#脚本家のつぶやき

劇団時代の話その1

映画監督になりたかった。 だから私は、大学で劇団に入った。 いやなんで劇団? そこは映研でしょ? その通り。だけど、それにはワケがあるのだ……。 私の高校時代、日本の映画界は、業界外から監督を抜擢する、いわゆる異業種監督と呼ばれる方々が活躍されていて、たたき上げの助監督がなかなか映画を撮らせてもらえない、そんな風に言われた時代で、海外では『ジュラシックパーク』の脚本家、マイケル・クライトンが小説家としても成功していて、私は「脚本家として脚光を浴び、映画監督になるのが映画を