2020.01.29 #217 ライブ配信後記
バナーに入れた「***」の答えは「鉄印帳」でした。
昨年夏にスタートした「鉄印帳」。
詳しい経緯はこの記事に詳しいのですが、言い出しっぺはくま川鉄道さん。企画開始直前に水害に見舞われ全線不通となるも、「鉄印帳」のネット販売という形で企画に参加することになりました。
そもそもの目的は「御朱印集めよろしく、全国の第三セクター鉄道が連携して集客する」ことでした。それだけでも鉄道ファンの本能をくすぐることにしっかり成功しているのですが、それに加え「天災で苦しむ三セクを支援したい」との意気も加わっているのではと思います。
私個人は、まず成し遂げたいのが「国内鉄道全線完乗」ですので、今年あるいは来年3月(年度末)まではそちらを最優先しますが、それ以降は、「鉄印帳」のようなアイテムに乗っかる旅もありかなと思っています。
由利高原鉄道は、前社長時代は「コアなファンクラブ」を組織したとの話ですが、現在はどうなのでしょう?(コアすぎて、なかなか入り込めないとの声もあるやに聞いております)
ただ、「鉄印あつめ」でやってきた人にも、そうでない(私のような)人にも、矢島駅発車前に窓ガラスをコンコン叩いては乗客に挨拶していく白髪の婆さまの姿は、否が応でも印象に残ります。さっきまで必死こいて鉄印を書いていたはずなのに。
大事なのはむしろ、そういうことの積み重ねなのかもしれません。一見の客かもしれない相手に、何かひとつでも心に残るものがあればいい。そんな心意気を感じました。
JR男鹿線は、乗り継ぎの都合で夜の乗車となりました。
しかし、そこに映る灯りの数を見ているうちに、自分が抱いていた先入観が崩されていくのを感じました。駅の周りにはほぼ確実に家が集っていますし、駅間も真っ暗闇ということはありません。田舎というよりは「地方都市の続き」みたいな感じ......Googleマップの空撮画像も、その感覚と一致します。
要するに「観光路線ではない、むしろ、近郊路線だ」。JR東日本としては、「男鹿なまはげライン」なる別名を付けたり、駅名標を「なまはげ」仕様にしたり、終点の男鹿駅を観光拠点にするべく移転新築したり、観光路線として「も」売る気は満々なのですが、それだけではない。
基本的には「秋田市から連なる経済文化圏」の通勤通学需要を担うのが、男鹿線の本務と言えましょう。だからこそ、「北のおDENCHA」ことEV-E801系を投入しキハ40系を一掃するという大仕事ができるわけです。
やっぱり、実際に足を運んで自分で体験体感して、初めて判ることって多いものですね。だから旅はやめられません。
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