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一緒にするな。

(写真はLasWilsonによるPixabayからの画像)
いっぺん言ってやりたいのだ。
30年以上も前の話だが。
あたしが大学受験の時弟がグレまくったの。
警察沙汰やって無期停くらって、
先生が反省文とりにくることになったの。
勉強してたら突然母が入ってきて
「アンタ、反省文書きなさい」
あたしの部屋ってね、ストーブの無い3畳間よ?
トナリの弟の部屋はストーブつきの6畳間。
北海道で冬、ストーブの無い部屋で勉強するって
わかる?
真冬になったら電気こたつ1つ入れてくれたけど。
まあそれでも、
私は貧乏人の家に生まれた、
しかも女の子なんだからこれが当たり前

って思ってたわね。
反省文は、
弟が書かないから私が書くんですって。
反省文書いて、おさんどんして、それから受験勉強。
おさんどんってご飯の支度のことね。
高校に上がってから
晩御飯は私が作ることになってたの。
まあ、
高3の7月から12月までは、母がやってくれたんだけど。
共通一次が終わったら、二次試験までは毎日作ったわ。
結局弟は留年、私は道庁所在地にある国立大学に合格。
留年した弟の「刺激になるから」
予定より早く大学のある街に出発した。
引き籠ってた弟が駅まで見送りに来てくれた。
その時着ていた服、顔つき、今でも覚えてる。
あたしのことが嫌いじゃないんだな、と分かって
ほっとした。
大学の4年間は楽しかったわ。
就職の会社回りで。
出身大学の名前を聞くと、担当者の女の顔が険しくなる。
「〇大っていうと、与えられた環境でお勉強して」
恵まれた環境で、甘やかされて大学入ったお嬢ちゃんが
うちの会社で一体何ができるのかしらあ?
みたいな感じだった。
そうですよ。
親元にいれば、誰だって環境はある程度与えられるもの
なんじゃないかしら。
ねーえ。
あんたの想像する「与えられた環境」って、
火の気のない三畳間で反省文書いて、
弟の担任が抜き打ちで家庭訪問にきて
反省文回収していく。
パート勤めの母の代わりに晩御飯つくって
病気で体が痛くていつも仏頂面してテレビ観てる父に
「参考書が要るんだけど」
とおずおず怯えながら申し出る環境だったのかしら。
そんな想像、アンタの狭量で貧弱な想像力で、
できたのかしら?
一緒にするな。
アンタさ。
きっと、暖かい部屋で
金に糸目をつけず雇ってもらった優秀な家庭教師と
有名予備校の夏期講習と
これでもかっていうくらい
たくさん買ってもらった参考書で勉強しても
偏差値イマイチの女子大とか女子短大にしか
受からなかったんじゃない?
だから、あたしみたいなの見ると自分が惨めになって
憎まれ口叩きたくなったのよね?
社会人の癖に。
会社訪問に来た学生にさ。
バッカじゃない。
今なら分かる。
アンタ社会人の風上にも置けないあほんだらだわ。
強い立場を利用して
人の足を引っ張る事しか考えてないモラハラ女なんて
どっか消えちまえ。


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