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国際ロマンス詐欺のマインドコントロールと巧みな手口

国際ロマンス詐欺の話をすると必ず言われるのが
「なぜそんな詐欺に騙されるの?冷静に考えたらわかることでは?」

そこには、被害にあった人にしかわからない、冷静に考えられない状況にさせられてしまった巧みなマインドコントロールがあります。

詐欺師は心理学を学び、被害者をマインドコントロールするプロです。

1.SNSなどで「日本が好き」「日本語を覚えたい」などと言って、気さくに近づいてきます。優しい日本人の多くは、それなら友達になってあげようと思います。

2.初期の段階で自己開示を惜しみなくします。不幸な身の上話など、出会ったばかりなのに打ち明けてくれる相手に対して、自分も自己開示するようになり、弱音を打ち明けたりして親密になっていきます。

3.プロフィールの写真をほめたり、甘い言葉で優しくしてきます。「I LOVE YOU」などと言われて、まだ早いだろうと思いつつも悪い気はしません。2人の将来の話などが始まります。

4.Line、Whats UPなどチャットのように、頻繁にやりとりできる連絡手段に誘います。1日何通もやりとりすることで、いつもそばにいる気分にさせられます。すぐに返事をしないと怒る詐欺師もいます。1日100通以上のやりとりが交わされ、時間を奪われます。寝不足にさせられて、周りに相談する隙を与えず、冷静に考える判断を失います。

5.周りに2人のことは内緒にしてねと言われる場合もあり、2人だけの秘密ができあがることでより親密に感じさせます。

6.急に連絡が途絶えます。心配していると2,3日後に何らかのハプニングがあったと言って、連絡がきます。そのハプニングを一緒に乗り越えて欲しいと哀願されます。

7.1度送金すると、次に起きるハプニングにまた対応しなくてはいけない気分にさせられて、気が付くと多額の金銭を失うことになります。(最初の送金が無駄にならないように、取り返さなければという心理が働くためです)

その他、詐欺師は被害者を信じさせるための材料を沢山もっています。
偽のIDカードやパスポート、運転免許証の偽造写真を見せたり、お金持ちと思わせるための様々な写真を見せたりします。(素敵な持ち家・家族の写真・旅先のセレブな写真・いつも食べている贅沢な食事の写真・ジムなどで体を鍛えている写真)
人によっては、花束やぬいぐるみなどのプレゼントが届いた人もいます。

最近、増えている投資系のロマンス詐欺の場合には、良く作られた偽のビットコインのサイトで、実際に数字が増えていく様子を見せられて、投資した金額が増えていると錯覚させられます。
初期段階では実際に儲けが引き出せるので、信頼させられます。

どうでしょうか?
これでもあなたは、自分は大丈夫と言えますか?


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