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ポッドキャスト番組「JAPAN RADIO」を配信開始するまでの出来事を書きました。

ロッキングオン/ロッキングオンジャパン総編集長の山崎洋一郎さんから電話が鳴ったのは2021年1月15日のコロナ禍でした。山崎洋一郎さんとは20年来の知り合いで、僕が編集を20年間やっている高円寺タウンマガジン「SHOW-OFF」で連載コラムを20年間も書いて頂いている。僕はいつも原稿をお願いする担当編集者と言うことなのです。さかのぼれば僕は、中学1年生の頃からロッキングオンを小遣いで買って熱心に読んでいた読者でした。大好きなプリンスが表紙の号が出た時はいつも興奮状態で部屋でむさぼるように読んでいました。1986年ロッキングオン入社の山崎洋一郎さんの原稿も読んでいたのです。なのでトータルでは間接的に山崎さんとは13歳から35年間の知り合いと言うことになります。そんな山﨑さんが「ポッドキャストって知ってる?」と電話がありました。もちろん知ってはいて、僕がプロデューサーをやっている東京カルチャーカルチャーでもポッドキャスト番組の出演者によるイベントをプロデュースしたこともありました。でも2021年に入った1月にはポッドキャストはオワコンという認識しかありませんでした。山﨑さん曰く、今アメリカではポッドキャストやばいことになってるよ。Spotifyのポッドキャストもめちゃ盛り上がってるとのこと。そうとは全く知らなかったのです。調べてみると、アメリカではポッドキャストのオリジナル番組の制作が始まりジョン・ローガンという有名司会者は番組契約を10億円で交わしたというニュースが出てきたり、日本でもポッドキャスト・アワードが開催(審査員は、元テレビ東京の佐久間宣行氏)されたりと面白い番組がSpotifyに並んでいたのです。しまった。完全にノーチェックだったのです。どして山﨑さんが僕を指名してくれたのかは謎ではあったのですが、イベントプロデューサーでもあって、インタビューや原稿を書いているのでポッドキャスト番組の司会進行役もできるのではと思ってもらったようだった。どんな番組をやりたいのか聞いてみると、59歳でロッキングオンジャパンで35年間、インタビューをしたアーティストの伝説を語って残しておきたいという話だった。要は、ロッキングオンジャパン編首長の人生総括エンディングノートだったのです。これは素晴らしい企画だし、面白いとその電話で、僕でよかったらぜひやりましょうとなったのです。

すぐに高円寺のBARで飲みながら打ち合わせをしました。てっきり2人でやるのかと思っていたら世代の違う若い女性が一緒いたら若いリスナーもできるしバンドみたいな感じでしゃべりが面白くなるんじゃないかとなり、僕は女性出演者を探すことになります。できたらオシャレな番組のイラストを描いてくれて音楽が好きでしゃべりができたら最高だなって思っていたのです。ゴールデン街のクレマスターというBARの月曜日担当の女子(まりちゃん)が素敵なイラストを描くアーティストだったのを思い出してさっそく山﨑さんを連れてゴールデン街に行ったのです。山﨑さんはまりちゃんのイラストを気に入ってくれて、さらに「くるり」が好きだったこともあって音楽の話で盛り上がりその場で採用となった。まりちゃんが描いた番組イラスト、最高でしょ?

出演者は、ロッキングオンジャパン編首長山崎洋一郎さん、イベントプロデューサーのテリー植田、そして描きのまりちゃんと決まる。3人で収録し、司会進行役、編集・配信作業を僕が担当することになった。司会は、イベントでやっている通常業務といった感じだが録音の機材や編集作業は素人に近い。ラジオの番組や配信を本業とする知り合いに片っ端から録音・編集機材、配信プラットフォームについて聞いた。自分でもユーチューブで配信、編集の仕方を調べて見た。noteにポッドキャスト番組ができるまでの解説を書いている方もいて参考にした。調べた結果、3人で語る番組の収録の場合は、SHUREのダイナミックマイクを3本立てて、ZOOM社のPodTrakP4で録音し、そのデータをMacBook Proに取り込んでMacにデフォルトで入っているGarageBandで無音の部分やNGトークなどの音声をカットする編集を行い、配信できる音声データに変換し、配信アプリのAnchor(Spotify傘下アプリ)で番組データを登録してApple Podcast、Spotify、Amazonミュージック、Google Podcastに配信するということに至った。これを網羅して説明しているブログやYouTubeはなかったが、これが今のところベストアンサーだったと思います。SHUREのマイクはノイズの全くないのと、ダイナミックマイクの音声をプラグインで録音できる配信用レコーダーというのがZOOM社のPodTrakP4だった。コンパクトなサイズで持ち運びもできる。

大まかな番組構成を決めて番組収録が始まった。最初は、高円寺のタウンマガジンSHOW-OFF編集部で収録したのですが中央線の通る音があまりにノイズになってあきらめた。2回目から渋谷のロッキングオンの会議室に場所を移して収録することになった。静かでやりやすかったが、会議室が広く天井が高かったので自然のディレイ(エコー)がかった音になったので小さな天井が低い会議室に変更してその次から収録をした。番組は、毎回アーティストを決めて語ることになった。番組イントロは、3人で番組名「JAPAN RADIO」のタイトルコールをしてから語り始める。山崎洋一郎編集長とそのアーティストとの出会いに始まり、音楽性について、3人が好きな1曲をあげてクロストーク、まりちゃんから山﨑さんへの質問という流れで番組は進むことになった。ポッドキャスト番組の長さを決めるのにSpotifyのポッドキャストアワード70の番組を聴いて計算したら番組平均時間は37分間だった。その37分間を目安にして自由にしゃべって無音部分をカットして間伸びしないように編集することにした。余計な効果音やサウンドロゴはないほうがいいと山﨑さんと意見が一致。月に2、3回の収録ペースで1回の収録で2本録ることになった。80本くらいはアーティスト別に収録してその後は、アーティスト関係なく番組を続けていこうと話している。番組配信の書籍化もロッキングオンでできるだろうし、番組公開収録もやろうと話しています。コロナ禍が落ち着いたらDJイベントも開催したいと思ってます。2021年のコロナ禍だから始まった番組とも言えますが長く続けて行けたらと思ってます。49歳にして、ポッドキャスト番組を初めて人生の楽しみが増えたなと思ってます。2021年4月13日から配信を開始しました。第1回目は番組の始まりの決意を、第2回目「ブルーハーツ」、第3回目が「エレファントカシマシ」、第4回目が「くるり」です。ぜひ聴いてください。配信直後の番組ランキングではApple Podcastで112位、Spotifyで58位にランクインしました。Apple Podcast音楽番組ランキングでは1位になりました。

JAPAN RADIO 〜 山崎洋一郎とテリー植田とZUZOMARIの、語り明かそうアーティスト伝説〜(Apple Podcast、Spotify、Amazon music、Google Podcast)
https://rockinon.com/blog/yamazaki/198475

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