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8月下旬 負けヒロインが多すぎる!3枚 イラスト制作の感想戦

「負けヒロインが多すぎる!(略称:マケイン)」アニメから入って電子書籍全部買ってしまいました。
面白すぎて寝不足になったりしています・・・。

今月はイラストを3枚描きました

授業によく遅刻する甘夏古奈美先生(社会科)

小説で気になったシーンに付箋貼っておいて、後から描き起こす遊びをしています。

原作者の雨森たきび先生は、キャラ作りがすっごい上手い。キャラを引き立たせるために、ポンコツな一面、行きすぎた一面を作って主人公をツッコミ役にするんですけど、ポンコツ具合が絶妙でどのキャラも好感が持てる。嫌な性格な子は出てこない、と、思っている。今のところ。
好きなキャラは主人公の妹の温水佳樹(かじゅ)。可愛いから。

一枚目のイラストの甘夏先生は、目立たない生徒(主人公)のことは覚えてないし、ドジっ子属性ありのポンコツ教師。独身なのを気にしている。
1巻で、世界史の授業の資料を人数分印刷し忘れたから授業を「しばし自習」にして印刷室を散らかしていたところ、主人公の温水くんとクラスの美人、八奈見さんとの二人で印刷室に見つかったシーン。
「担任にも名前を覚えられていない地味な主人公」なのか「ズボラでうっかりさんな教師」なのかいまいちわからんが、どっちもだろう。

動機:せっかく(普段あまり買わない)小説を買ったので、「シチュエーションのあるイラスト」という課題を自分に設定してイラストに起こすことにしたわけです。

描きたかったテイスト:ラノベの最初の方にあるカラーのキャラ紹介みたいなページ風に、セリフありで、1コマで状況がわかる感じの絵

工夫;
・1コマの制限があったのでセリフが複雑になるため、その場にいたはずの「八奈見杏奈」の存在ごとカット(後から見返したら「手伝って」と言ってるのに(中略)して「自分のクラスに帰れ」と即座に矛盾しているのはどうなのか・・・)
・散らかったプリントは、ネットで拾った「実際の手作り問題集?」を中身がわからないくらい縮小して貼り付けて複製した。正直、面倒な作業だった。散らばっている感を出すために裏返しの紙を用意したり、手前のプリントと奥のプリントの奥行きが違うからパース(遠近法)の関係で歪み方が違うよな、とか、均一に並べると雑然とした感じがしないから並べ方を考えたりしたけど面倒で面倒で。
・コピーするための複合機の画像検索もやや面倒だった。

手抜き:手前の主人公キャラは手を抜きすぎたかもしれない・・・。目立たせない(目立たせたくない部分は明度を下げている)部分だからいいかな〜と妥協したのが透けて見えてしまった

反省:早く終わらせたかったのか、塗りがエアブラシのみになってしまった。イラスト講座ではよく「カゲをエアブラシで塗るな」という言説を見かけるが、俺がエアブラシを使いたくなる理由もある。
・一筆で大きなエリアを塗ることができる(だいたいこの辺を暗くしたい、と試す時に向いている)
・落ち影がシャープでない場合はぼかした塗りをしたい(でも塗ってみるとイラスト映えない・・・)

あーあ、どっかに「一気に広い範囲の影塗りに向いていて、エッジは効いていないけど塗りムラができにくくて、イラストにふんだんに使っても違和感がない」ブラシ無料配布されてないかなー。





八奈見杏奈。ファミレスでフラれる現場を主人公に見つかってしまう、幼馴染負けヒロイン

2枚目は八奈見杏奈。物語の冒頭、ファミレスで、幼馴染のイケメン男子(想い人)を鼓舞して別の美人の元に走らせる。自分でフラせたんだけど引きずってて、しかも痩せたいのに食いしん坊というポンコツヒロイン。
物語では、クラスの陰キャ主人公、温水くんに現場を見られて縁ができて、勝手に山盛りポテトなど食べ物を注文しまくってドカ食いした挙句、お金が足りなくて主人公に奢らせる。足りないお金分は、「お弁当」を何日かに分けて作って持っていくことで弁償したい、というストーリー。

なんだかんだ、フラれた後も想い人と正ヒロインのいちゃつく姿にいちいちダメージを受けていて、温水に愚痴を言いに来たりする(曰く、「友達になんて愚痴れないから」)。温水に頼ってる部分もあるけど、この陰キャがいなかったら・・・

意図:もしあの時、温水がいなかったら湿っぽくなっちゃってただろうな、という想像上のシーンをイラストにしました。実際にはないシーンです。
まぁ、温水があの場にいなかったら、お金足りてないのでこの後レジで「無銭飲食」になっていたと思います。

描きたいもの:湿っぽいシーン。食べたもの、八奈見inファミレス。
まずはポーズと構図を考えました。

外は雨で、ガラス越しに外を眺めている(けど目元は見えない)の図、一点透視図法的なパース

最初は上図のようなシーンを描こうと思いました。でもファミレスって壁際にメニューや呼び出しボタン、ナプキンがおいてあるし、伏せちゃったらガラスに自分反射しないよな・・・とか悩んでファミレスやカフェで試しに写真撮ってみたりしました。想像上の構図にはならなさそうでした。
フラれたキャラは雨越しに傘を差して歩くカップルでも眺めてるとセンチメンタルな雰囲気出るなと思っていたんですが、窓の外って、のぞき防止に生垣が植えてあったりとかして想像と異なりました。ネットで探しても資料が簡単には手に入らなかったんです。それに、左側には反射しているキャラも描こうと思っていましたが、撮影してみるとそこに上手くハマるようなカメラ位置難しいな〜となりました。
絵は上手くないので資料がないものは書けません。

また、この構図にした場合、画面上下の天井やテーブルの上のスペースの冗長さをどう処理したらいいかわからないなと悩みました。ただの天井を描いても、みる人は面白くないし。

そこで方針転換し、縦位置で目線を切ったイラストにして、センチメンタルさを演出するようにしました。

2枚目のラフ。目元は拡大してトリミングするにしても、ひとまず全体像を掴むために頭の先まで入れて描く。机の上よりも、問題はポーズが人体として自然かどうかなのでお皿やグラスは描かない。

完成(再掲)

構図の構想段階では、3分割構図なのかなと考えていました。顔と腕をメインの目線誘導ルートして、L字でスッキリした画面にしたらいいかな、と
でも改めてみるとパフェのグラス目立ちすぎて構図が散漫になってるかも・・・。

工夫:
・ポーズは自撮りして参考画像を作った
・メインモチーフのヒロインは落ち込んでいるので、主線は明度の低い紺色にしました。ヒロインのイメージカラーも多分黄色と青だし。
・面倒だがパフェはハイライトで質感を強調した。それなりに出来栄えには満足しているが、描き込みすぎて目立ちすぎてしまったと反省した。イラストの中で何をどれだけ目立たせるかは、書き込み量と比例するので今後は注意が必要。一旦描き込みすぎてしまったネクタイは、後から描きこみを減らしてなんとかした。
・スカートのひだも全くワケワカラン状態だったので参考画像を4枚ほど見つけて、影の部分とそうでない部分、しわのでき方を参考にした。シワは本当に苦手。
・影はエアブラシでなく投げ縄塗りツール+ぼかし+影の境界に不透明水彩で色つけ
・完成イラストは翌日投稿

反省:
最も目立たせたかったのは涙。画面全体を後から暗くして、(ビネット効果になるようにグラデーションかけたり)左からの光源を意識しつつ光のあたりそうな部分のカゲを透明色のエアブラシなどで削って矛盾のないように頑張ってみたが、涙は。。。目立たないかな。70%ほど右上にトリミングして視線をもっと誘導したほうがいいなと思った。

おどろき:今回、「いつも主線のブラシに納得が行かない(主線に色ムラができたり、手ブレしたり、綺麗に線が引けない)から、YouTubeで絵師さんのノーカットメイキング動画を見た。超長かったので作業しながらチラ見した。すると、①大ラフ、②ラフ、③ラフ2、④清書、と、何度もキャラを書き直していた。上手い人は、何度も同じ絵を描いている(実質的に習作を描いてから清書している)から上手いんだと発見があった。いやでも面倒臭い。よくそんなにまで手間をかけられるものだ。根気がある。絵を描く体力とでもいうのか。俺なんぞは、ちょっと描いていると寝っ転がりたくなってしまう。何日もかかる絵はやる気が続かない。大変尊敬いたしました。
ちなみにその人は「薄い鉛筆」ブラシをややカスタムして使っていたらしく、いい線を引いていたので真似して同じものを使ってみました。


小鞠知花

そういうわけで、次はカラーイラストではなく、キャラの表情集にしてみました。

小鞠は、主人公も所属している文芸部の同級生で、陰キャ仲間の腐女子です。文芸部の部長が好きで、同じ文芸部の先輩女子と競ったもののフラれ、負けヒロインになりました。
地味子、陰キャ女子かわいいですよね。ちょっとでも仲良くなれたら・・・捨て猫に餌をあげたら懐いてくれたみたいな嬉しさがあります(この表現が女子に失礼な自覚は一応あります・・・)「俺の妹がこんなに可愛いわけがない!」でいうと地味子が好きなんですが、小鞠はどっちかというと「黒猫」ですね・・・暗いけど攻撃的だけど弟がいて家庭的な面も。

制作意図:絵の上手い人って、ささっと自分の絵柄でキャラの顔とか描きますよね。俺できないんですよ、資料ないと。どうしてなのかなと考えたら、おそらく絵の上手い人は「授業中やテストの余った時間などで(資料を見ずに)落書きして遊んで(イラストを描く練習して)たんだろう」と思い至りまして。ノートとかに描きそうなものってこんな感じかなと想像してイラストを配置しました。

工夫:
・デジタルのラフを描く前に、A4 2枚分ほどの模写をしてみました。習作ってやつです。なお、やっぱり下手でした。落書き風ですが下書きはしている(し結局資料も見ている)ので一発書きではありません。意図とは異なる書き方になってしまいましたが、繰り返せば何も見ないでかけるようにならないかな〜と思っています。
・今回は軽く描きたかったので、ブラシはマーカーにしました。細マジックって感じです。途切れ途切れの線で描き、あとからはみ出した部分を消せばそれっぽくなるかなと思って。クリンアップをしたので、そんなに汚くはないかなと思えました。

・影は投げ縄塗りツールで塗りました、主線は途切れ途切れなのでバケツや囲って塗るツールは使えません。
・メインは中央のイラストなので塗り&なじませペンなどを使って髪のハイライトを足したり、「2影」で立体感を強調したりして描き込みました(画像を書き出しするとあんまりわかんないですね・・・)、ポーズは、デッサン人形を参考にしましたが、あれ関節は動くものの筋肉や骨など、動くべき部分が動かないので下手な絵しかかけませんでした。イマイチです。結局、他のフカンのイラストを参考にしたりもしました。手は自分の手を撮影したり見たりしてなんとなく描きました。

今後も、小説から描きたいなと思ったシーンを描いてみたりして、「負けヒロインが多すぎる!」に心を動かされた場面を描いて練習したいなと思います。

ここまで読んでもらってありがとうございました!

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