【MD烙印】うららを受けても死なないために

はじめに

こんにちは田中ターナーです。フュージョンエクシーズフェスで烙印がほぼフルパワーで使えるということが話題になっていますね。自分ももちろん烙印で遊び、22勝2敗でイベントを完走しました。

この記事は、烙印が盛り上がっているタイミングで烙印記事を書いてしまおうという魂胆で書きました。クシャがやってこないうちに急いで擦り倒しましょう。

さて、前2回の記事で言った通り、今回は烙印のプレイングについて書いていこうかなと思っています。とはいえピュアリィがミドラーシュを立て始めたり、ストリートプランプリィープがどの確率で発生するのか不明だったりと環境が自分の中では未だ固まっていないです。
そのため、いつでもどこでも役立つ系の基本プレイングの話をすることにして、今回は灰流うららについて話そうかなと思います。

烙印はうらら1枚で負けてしまう貧弱で不安定なデッキと巷では言われ続けています。確かに烙印融合に対するうららが致命的になることが多いのは否定できません。ですが、引かれた時点で負けが確定するかというと全然そんなことはなく、プレイング (もちろん引きもセットですが) でカバーできる範囲もかなりあります。

今回はそれらをまとめようと思います。

烙印に対するうららについての現状

烙印の勝利条件について

うららがなぜ重いのかという議論をするために、まずは烙印の勝利/敗北条件についてまとめます。
烙印はかなりベーシックなミッドレンジデッキのため、烙印が先手を取った上で負ける条件については以下のようになると思います。

・後手側にワンキルをされてしまう。
・後手側に、3ターン目の展開リソースでは捲れない盤面を作られてしまう。

まとめると、先手を取った場合、相手にワンキルも蓋もされないように妨害とリソースを構えるのが烙印の勝利条件になります。

たとえば、ミラジェイドは妨害しながらリソース回収が可能、なおかつエンドフェイズの全体除去効果で相手の盤面を更地にできるため、出せればかなり勝ちに近づくモンスターです。
ミラジェイドに限らず、烙印は展開に成功した場合にリソースと妨害を確保できることが多いため、展開を通すことが非常に重要になります。(烙印に限った話じゃないですが)

なぜうららが重いのか

端的にいうと、烙印融合ほど強いカードが存在しないからです。

烙印融合は素材をデッキから墓地に送りながら融合するため、素材となったカードの墓地効果でアドを取り、展開した融合モンスターで妨害しつつアドを取ると言った具合で2枚、3枚分のはたらきをしてくれます。これほどに強力なカードはなかなか珍しく、烙印融合を使って展開した場合と烙印融合を使わなかった場合で、稼げるアドバンテージに大きく差がつきます。

言い換えると、烙印融合をうららで止められてしまうと烙印融合を打たなかったのと同じ状態になり、稼げるアドバンテージが大きく減るということになります。
間違いなくうららが重いデッキであると言えます。

MDにおけるうらら

うららに関して、OCGと比較した際に異なる点は2点あると思います。

一つ目は、全てのデッキにうららが入っていると想定しなくてはいけない点です。OCGとの比較というよりマッチ戦との比較になりますが、相手のデッキがうららの採用率が低いデッキ (未界域暗黒界など) であることを把握できた状態で戦うことがありません。採用率も90%前後とかなり高いため、基本的にうららは入っているものと思うしかないです。

もう一つはラグの存在です。デジタルゲームであるMDの一番の特徴として、発動可能なタイミングで必然的にラグが発生します。増殖するGなどの完全フリーチェーンと一緒に持たれていると無理ですが、うららはかなり特徴的なタイミングでラグが発生します。チェーン確認Offなどの関係で持っていないことを把握するのは少々難易度が高いですが、持っていることを確信できるタイミングは確実に存在します。

必ず入っていて、持っていることを把握できる可能性があるというのがMDにおけるうららになります。

うららケアの方針

後手で撃たれるうららについては一旦無視しましょう。先手側がフルで盤面を形成して、さらに誘発まで持たれてたらどんなデッキも負けます。

先行の勝利条件を振り返ると、「ワンキルも蓋もされないように妨害とリソースを構える」です。
ミラジェイドを立てるとかだったら大変なんですが、これならいくら烙印融合への依存度が高いと言えど他のカードで満たせそうです。
もちろん、烙印融合を通せたらかなり勝利に近付くので、うららを持ってる相手に対して烙印融合をどうにかして通しに行くアプローチも有効です

これらのアプローチは以下の4つに分類されると思います。

① うららを止めるカードを増やす
② 烙印融合以外のうららの打ちどころを作る
③ 烙印融合以外のカードで盤面を作る
④ アナコンダを使う

それぞれ解説していきます。

① うららを止めるカードを増やす

一番明確な方法です。ほぼ全ての烙印ビーステッドに墓穴の指名者と抹殺の指名者が入っていると思います。その役割のカードを増やせば簡単にうららをケアできます。
とはいえ、墓穴と抹殺以外はうららを止めるだけのカードとして見るとさほど優秀ではないので、それ以外の役割を気に入った場合に採用候補になると言った具合です。
以下に例を挙げておきます。

・PSYフレームギア・γ
烙印融合に対するうららや深淵の獣ルベリオンに対するドロールを止めることができる手札誘発です。また、光属性モンスターであることや誘発としてもかなり強い点も評価に値します。
烙印融合が制限になってうららケア札としての機能は激減しました。

・勇者ギミック
デッキスロットの問題、通常召喚権でアルベルやカルテシアを出す行為と両立できない点、手札消費が荒い点が欠点です。γと同様、烙印融合が制限になったのが痛手ですが、こちらは開幕初動でもケア札として使えるのでまだマシです。

・N・アクアドルフィン
融合派兵で特殊召喚でき、効果でうららを破壊できます。手札消費が荒い点が難点です。また、派兵でカルテシアを出したら案外うららなんとかなりがちなので悩ましいところです (詳しくは後述)。

・発禁令
うららを弾くカードとしてはとても弱いです。自分が一生うららを使えなくなる代わりに、そのターンだけうららを止めることができます。その上、3ターン目の展開は普通に残されたうららを撃たれてしまいます。とはいえ後手では環境次第で優秀なまくり札として使えるので、うららを弾く札としての選択肢を頭に入れておくと活躍する日があるかもしれないです。

② 烙印融合以外のうららの打ちどころを作る

先ほど烙印には烙印融合より強いカードがないと言いましたが、外付けギミックに眼を広げるとうららを代わりに打ってもらえる可能性が高いカードはあります。うららを吸引する力、腐りにくさ、スロット、烙印カードとのシナジー、それ単体で動けるかどうか、など総合的に考えて採用を検討すると良いと思います。
いくつか例を挙げます。

・ティアラメンツ・レイノハート
融合テーマ同士ということもあって抜群のシナジーで、特に派兵で特殊召喚できる点が魅力的です。ティアラメンツはうららの打ちどころが少なく、レイノハートに投げてくれることは多かったです。
唯一の懸念点は、メイルゥ禁止になった影響でうららを使わせる力を喪失した可能性があるところです。

・フュージョン・デステニー
最近めっきり見ないですが強さは健在でしょう。烙印融合の前に打つのは少し勇気が必要ですが、烙印融合にうららを打たせてこちらを通すだけでも十分です。
BlooDをノアール対策に採用する場合はHEROギミックごと採用を検討してもいいかもしれません。

・天底の使徒
最近のマイブームです。フューデスと同様、烙印融合の前に打つには勇気が必要ですが、烙印融合の後に打つことで真価を発揮します。融合モンスターを墓地に送りながらアルバスの落胤をサーチできるので、相手ターンのカルテシア融合がとても強くなります。また、教導の大神祇官を採用した場合、さらに墓地効果でアドを獲得できます。
天底一枚でも以下のルートで妨害を構えられるので、個人的にはイチオシのカードとなっています。

天底efアルバスサーチ、スプリンド墓地 → エンドフェイズ → スプリンドefキットss、気炎サーチ → 気炎efアルバスアルビオン墓地、好きなカードサーチ → アルビオンef赫セット

③ 烙印融合以外のカードで盤面を作る

ここからが本題になるでしょうか。①②と違って、以降のアプローチはデッキ構成を大きく変えることなくうららに対応できる可能性があるため、最も重要な考え方だと思われます。

方針としては、烙印融合にうららを撃たせた上で貫通するか、烙印融合以外にうららを打てないことを利用して抱え落ちさせるかになります。基本的にうらら抱え落ちプランは、①G受けがよくない ②盤面強度が下がるためうららを持ってなかった場合は裏目、になるのでラグ等でうららを確認できた場合のみやります。
よく、3ターン目の展開に結局うららを撃たれるから無意味じゃないか と言われますが、3ターン目は妨害残せなくても打点揃えば勝てる点や、アルバスを召喚して展開できる点で1ターン目と大きく異なるので、やる意味はかなりあります。

後者を達成可能な手札に、さらに烙印融合が加わると前者になると見なすことができるのでルートや条件についてはまとめて後者について言及します。

≪グランギニョルとルベリオンを並べるケース≫
これが一番シンプルです。
以前出した記事で、ミラジェイドを出すルートとグランギニョルやルベリオンを重視するルートの二つを展開例として紹介しました。この後者のルートと同じ盤面を目指そうという動きです。

ルベリオンとグランギニョルを並べることで、烙印の獣による妨害とグランギニョルによる良質な壁とリソースを用意できるため、なかなか負けない盤面を作れます。ミラジェイドを出すことに比べてハードルが低いので、烙印融合がなくてもこの展開をすることは用意です。特に発生確率の高い組み合わせを紹介します。

・アルバス+カルテシア
カルテシアns、efアルビオンss (アルバス+カルテシア)→アルビオンefグランギニョルss (アルバス+カルテシア)→グランギニョルefサロニール墓地、サロニールef獣ルベリオン墓地→獣ルベリオン蘇生
墓地のアルビオン効果にうららを撃たれるつもりでルベリオンで置く永続を選ぶと良いと思います。

・カルテシア+ビーステッド+光か闇
カルテシアns、efグランギニョルss (カルテシア+光闇)→グランギニョルef獣ルベリオン墓地→ビーステッドss、獣ルベリオン蘇生
最初のビーステッドがルベリオンサロニールマグナムートのどれかだと追加でリソース抱えられます。明確なうららの打ちどころはないので3ターン目まで残されやすいことは念頭に置きましょう。

≪失烙印を絡める展開≫
失烙印を貼った状態でカルテシアから融合することでかなりのアドバンテージを稼ぐことが可能で、展開ルート次第では妨害を構えることもできます。カルテシアを場に残せた場合、トリッキーな動きも可能で、例えば増殖するGを持っていた場合は失烙印のチェーン不可中に発動することで確実に通せたりします。
失烙印は通常1枚しか入りませんが、うららを確認した時にアルベルでサーチしてくるカードを烙印融合から失烙印に替えることでこのパターンが発生します。
選択肢多いのでいくつかに分割します。

・アルベル+派兵 (カルテシアとアルベルを並べる)
アルベルef失烙印、カルテシアefグランギニョルss (カルテシア+アルベル)→グランギニョルefリンドブルム墓地、失烙印ef黒衣竜サーチ→黒衣竜efアルバス墓地→相手ターン→リンドブルムefアルバスss
もちろんアルビオン落としてリソース増やしても大丈夫です。

・アルベル+派兵+光か闇
アルベルef失烙印、カルテシアefクエリティスss (アルベル+闇)→失烙印efアルバスサーチ→相手ターン→カルテシアefミラジェイドss (アルバス+クエリティス)→ミラジェイドefリンドブルムコスト→リンドブルムefアルバスss
カルテシア以外を使って融合することで相手ターンにミラジェイドなど様々な制圧系融合モンスターを出せます。

≪烙印の気炎を絡める展開≫
これも失烙印と同様に、アルベルのサーチを烙印融合から気炎に変えることで発生するパターンです。アルバス系モンスター (主にカルテシア) をサーチしつつ融合モンスターを墓地に送れるため、烙印融合を撃たなくてもかなりのアドを稼げます。失烙印と違って、展開自体にうららを撃たれる可能性ある箇所がいくつかあり、手札枚数が少ない時など烙印融合がないことがバレた時にはケアルートとしての意味を喪失することに注意が必要です。
こちらもいくつか発生確率の高い組み合わせがあるので紹介します。

・アルベル+アルバスor黒衣竜
アルベルef気炎サーチ→気炎efアルバスアルビオン墓地、カルテシアサーチ→カルテシアss→カルテシアefグランギニョルss (カルテシア+アルベル)→グランギニョルefリンドブルム墓地→エンドフェイズアルビオンef

・開幕+ドラゴン
アルベルef気炎サーチ→気炎efドラゴン、バスタード墓地、カルテシアサーチ→カルテシアns→エンドフェイズバスタードefアルバスサーチ→次のターンカルテシアで融合
墓地に送るのをアルビオンにして、自ターンにグランギニョルを出すのも勿論ありです。
ドラゴン族を引いているだけで最低限ここまでは保証されます。

≪竜魔導の守護者で融合派兵をサーチする展開≫
烙印融合をサーチできるカードとしてアルベルやキットとは異質の存在が竜魔導の守護者です。竜魔導はサーチ範囲が他のカードと異なり融合名称を含むカードのため、烙印融合以外に融合派兵をサーチすることが可能です。また、蘇生効果も強力でアルバスを蘇生した場合、そのままアルバレナトゥスに繋げられます。コストや制約の都合上、泡やヴェーラーにはかなり弱く採用率の低いカードですが、独自の強みがあるので紹介します。

・竜魔導+アルバスorカルテシア
竜魔導ef融合派兵サーチ→融合派兵efアルバスss→カルテシアss→カルテシアefグランギニョルss (アルバス+カルテシア)→グランギニョルef獣ルベリオン墓地→竜魔導efアルバスセット→アルバレナトゥスss (竜魔導+アルバス)→レナトゥスリリースルベリオンss


ここまで見てもらったら、アクアドルフィンのところでカルテシアを出せばなんとかなると記載したことをご理解いただけたかと思います。カルテシアと様々なカードで烙印融合へのうららに抗うことが可能なので、派兵を引いてる時点で既になんとかなってることが多いです。
逆に言うと烙印融合へのうららをプレイ単位でケアするにはカルテシアがかなり重要なので、個人的には派兵をフル投入した上で40枚構築にすることを推奨しております。

④ アナコンダを使う

ここまでの前提をひっくり返すカードがアナコンダです。
アナコンダの効果を読むと、烙印融合にうららを撃たれることなく烙印融合を通せる、と書いてあります。その後特殊召喚できなくなると言う些細な制約がつくため、基本的には直線でミラジェイドを出すことになりますが、うららケアとしては流石に最高峰と言わざるを得ないです。
また、アナコンダから出したミラジェイドは墓地にアルバスが残っているため、リンドブルムで追加の妨害をすることも可能なスーパーミラジェイドです。

ここまで話すと宇宙最強ぶっ壊れ禁止不可避カードに聞こえると思いますがもちろん弱点も多いです。ざっくり挙げるとこの辺りでしょうか。

・そもそもちょっと出しにくい
・Gでそこそこドローされてしまう
・泡やヴェーラーで崩壊しがち

アナコンダは制約上、烙印開幕や融合派兵と両立ができません。また、モンスターを並べる必要があり、それをビーステッドなどのチェーンに乗る特殊召喚で満たそうとするとGでドローされてしまく上で、アナコンダを出しづらくなるため非常に苦しくなります。加えて、烙印融合が制限になったことで、アナコンダを泡等で止められてしまうと烙印融合を回収するところから次のターンが始まるので、リソース面で結構苦しくなります。

アナコンダを出しやすくしつつ、チェーンの有無を確認できるカードを入れるとアナコンダを強く使えるようになります。
それを満たすカードを自分は2つだけ知っているので紹介します。(他にもあったらこっそり教えてください)

・幽鬼うさぎ
うさぎに限らず、光闇の誘発はアルミラージに変換してビーステッドの対象とすることでアナコンダに行けます。その中でも、うさぎが特に優秀な点は場にいても誘発効果を使えるところです。
誘発を召喚した瞬間チェーンのラグが発生した場合おそらく泡かGを持たれています。アナコンダに行きにくくなった上で誘発1枚失うという厳しい状況になりますが、うさぎの場合は損失が抑えられます。

・クシャトリラ
チェーンを組まずにいきなり出てくるモンスターはこの役割を果たす上でやはり正義です。うさぎと違ってアルベル召喚などと両立可能な点から先行での強さはピカイチです。ドロバが怖いのであまりやりたくはないですが、サーチ効果でうららの有無を確認した上でアナコンダに行くか烙印融合に行くかを判断することも可能です。

余談ですが、烙印融合を引いたりサーチしたりするとアナコンダで使えなくなります。制限カードになった影響がこんなところにも出ていますね。


ここまでお読み頂きありがとうございました。
ここからは、上記内容に関して適切にケアルートを選ぶために何ができるのかということを書きました。
短めなので100円です。もしご興味あったらご購入いただけると幸いです。

ケアを意識したカード発動順

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