演芸とわたし

落語を聴くきっかけとなったのは、大好きな伊集院光さんの深夜ラジオ「深夜の馬鹿力」だった。2015年ごろから伊集院さんのラジオを聴き始めて、伊集院さんが6代目三遊亭圓楽さんのお弟子さんだと知って。数年後くらいに、落語って聴いたことないなあとぼんやり思った。それがきっかけだった。

一番初めに聴いたのは談志さんの「芝浜」。

月並みな言葉だけど、衝撃的だった。自分の持つ落語というものに対する知識とイメージがガラガラと崩れる音を聞いた。

芝浜についての感想や考えはいつか書きたいので省略。ただ、その日からあらゆる時間を落語に注いだ。すきま時間を見つけては落語を聴いた。難しい言葉を調べつつ、感想は一言メモ。びっくりするほど落語にのめりこんだ。

落語を聴くのが趣味になりつつあったころ、志の輔さんの新作「忠臣ぐらっ」を聴いて講談にも興味を持った。
もともと忠臣蔵が好きだったのもあって、初めて聴いたのは松鯉さんの「天野屋利兵衛」。講談を好きになるのには、もうこの一席で十分だった。

まだまだ歴は浅く、知らないことしかない世界。それでも、自分とは交わらない世界のこと、と遠く思わなくて本当によかったと心の底から思っている。

落語や講談を語るには何もかもが足りませんが、イチ素人であり、しがない会社員であるここから見上げる高座を、思うままに綴る所存です。