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坊守式について(浄土真宗本願寺派)

こんにちは、寺嫁お京です。

近頃、
こんにち「は」なのか
こんにち「わ」なのか
一瞬悩む時があります。
介護保険の支払いが40歳からの理由がなんとなく分かる気がします。
このnoteを書く行為にも介護予防の意味合いが出てきたようですね。

というわけで、この度は浄土真宗本願寺派の「坊守式」についてお話したいと思います

坊守式ぼうもりしきとは

坊守としての本分をつくす旨を仏祖の前に誓約する儀式。
「浄土真宗本願寺派 法式規範」 より

浄土真宗本願寺派であれば、本山である西本願寺か地方にて適宜行われているようです。令和4年度の開催要項は以下になるようです。

募集要項にも記載されている寺族規定第4条1項に規定された「坊守」

坊守とは、前条の規定による寺族のうち、住職の配偶者及び住職であった者の配偶者または住職が適当と認めた二十歳以上の寺族で、寺院備付の坊守名簿に登録された者を言う。 

住職の奥さんのことを「坊守」と呼ぶことで多く知られているようですが、規定されている条件のもと、男性や住職のご姉妹、ご兄弟が坊守さんをされているようところもあるようです。

自坊の例で言うと、90歳代の義理の祖母は現役バリバリ坊守なので「坊守」
私が「若坊守」と言うことになっています。

当時は、まだ結婚したてで看護師業と掛け持ちをしていたため、お寺の仕事や教義に関して「なんぞや?」という状態だったこともあり、勉強のために行ってきてはという提案で参加しました。

行程や内容についてはついて、その年々で異なるようなので、上記の募集要項を見られるといいかと思います。

私たちの時は、1月中旬の平日1泊2日(木、金)での開催でした。
全体では100名弱の参加者、北は北海道、南は沖縄から全国の坊守、若坊守さんが来られていました。
研修会場・宿泊地ともに、聞法会館になります。

1日目は13:00集合 
休憩を挟みながら30分から60分の異なる単元の講義がみっちりありました。
(仏事作法や接遇対応など、一般企業でいうところの新入社員研修の内容に類似しています。)
私が行った時はコロナ流行前だったので夕食後も(凄まじい眠気の中)グループワークがあり終了時間は20:30でした。
現在グループワークは行われていないようですね。


宿泊部屋について、私は5人一部屋でした。
年代は20〜60代、北から南までの坊守さんたちが割り当てられて共に過ごします。

寺嫁お京、学ぶことは好きなのですがそれに付随する初対面の方との同部屋生活などは苦手で、正直言うと宿泊研修は憂鬱でした。

が、同部屋の坊守さん方、とても明るくてさりげなく気遣い上手で話しやすく、自室に戻った時は皆んなでゆっくり情報交換できました。

お風呂は自室にあるのですが、5人全員回すのはかなり時間がかかるので、20〜30代組は大浴場に行きササっと済ませてきました。

翌日はお朝事(朝の勤行)に参加するので5:45に御影堂に集合です。
4:30頃全員で起床し身支度を済ませて参加しました。

真っ暗な朝

1月の早朝のお御堂はご想像通りの極寒。
全身ヒートテックでホッカイロを身体中に貼り付けての参加。
が、慣れてくると凜とした空気が気持ちよく、
澄んだ空気の中響き渡るお経に包まれている感覚がありました。

2日目は「坊守式」になります。

記憶が乏しいのですが、様々なお経をあげたような・・・。
私は日常勤行集しか持っていなかったのですが、他の坊守さんは
それぞれのご自身のお経本を持ってきていましたね。


私は当時、お経の名前は数個しか分からなかったので
「次は〇〇〇を読経します」
と言われても、まず、それを漢字に脳内変換できない。
だから何ページのどこに書いてあるのか分からない。という状態でした。
同部屋の寺族出身の方にコソコソ「どのお経ですか?」と聞いていました。

今だから言えますが、
「ご門主さまが来られます。」と言われて、
「ごもんしゅさまって何ですか?」とコソコソ聞いてもいました。

あの時辛抱強く優しく教えてくれた坊守さんお元気かしら。

そんなこんなで
1泊2日の研修でしたが、その行程は私にとってはまさに
“精神と時の部屋”
でした。(ご存知ですか?w)
自分がパワーアップしたかどうかは別として
1年くらいいたんじゃないかというみっちり感がありましたね。

全ての行程終了時には、書院にて全員で祝膳をいただきます。
御膳は冷めてましたが、早起きもしお腹が空いていたのと
達成感も加わり非常においしかったことを覚えています。


精神と時の部屋から出た私は、爽快感に満たされていましたね。
今でもその感覚は覚えています。
2日目は正午過ぎには終わったので、その足で宇治の平等院鳳凰堂まで観光に行きました。宇治のお抹茶とぜんざいをいただきました。

お堀の水が抜いてあって妙に現実味をおびた平等院鳳凰堂


夕方には、京都で主人と合流し京料理をご馳走になりました。

その時、頑張った自分へのご褒美で購入して揃えたものは過去記事に書いています。

と言うわけでこの度は、坊守式について書きました。
他の宗派の方もおそらくこういった儀式があるのではないかなぁと思います。
この時、出会った坊守さんとは数人連絡先を交換し時々連絡をとっていますよ.

それでは、最後までお読みくださりありがとうございました。

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