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お京とお寺のお仕事〜寺報 始めました〜

もうすでに多くの寺院さんが、寺報(お寺からのお便り)を出されている中、おそらく自坊史上初、寺報を刊行することになりました。

夫は月参り(ご命日の日にご自宅に読経しにいくこと)で御門徒さんと関わることがあるのですが、
普段は坊(お寺)を守る私自身がこちらから御門徒さんの懐に入る機会は少ないために、何か歩み寄れる方法がないかと考えていました。
そんな時、

「寺報も伝道のひとつ」

ということを知り、寺報いいかも。と思い刊行を相談。

もちろん私は、にわか仏教徒であるために
「伝道」なんてたいそれたことはできません。

ただ、
在家出身(お寺出身の対義語)だからこその御門徒さんへの歩み寄り方はできるんじゃないか、
仏縁に触れるための入り口までご案内することはできるんじゃないか、
と夫に聞くと夫も賛同。
これに関しては、伝統保守強硬派の祖母も思うところがあったようで
「いいわよ」と快諾してくれました。


寺報について調べたら
お東さん(真宗大谷派)が、なんとknow-howを出してくれているではありませんか。
今後、寺報発行予定の方は是非ググってみてください。

参考にさせていただきました。ありがたい。


寺報を作る上で大切にしたかったことは

・お寺や仏教に興味を持てる入り口にすること
・無理なく継続できるものを作ること

それを踏まえた上で、自坊では年3回か4回。
御正忌、彼岸会(春、秋)、盂蘭盆会(お盆)のご案内と併せて発行予定にしました。
まずは自分たちが持っているWordにて
A4コピー用紙サイズ裏表1枚分から開始。
小難しい教えの話は「豆知識」程度に。(夫担当)


フォントは大きめ。
挿絵、写真を使い、お寺になかなか来ることができない御門徒さんがお寺に来た感覚になれるように。

そんな方向性と理想をあれこれ思っていたのですが、
私が最初にやったことはまずコレ。

お絵描きw  

住職(夫)と若坊守(私)



編集者キャラ紹介。
我が絵ながら似てると思う。特に住職。
眉毛と眼鏡だけで十分表現できる住職うらやま。

今後の寺報で、子どもたちが触れられるように、数コマ漫画作戦を施行予定なのでこのキャラたちはずっと登場することになるでしょう。
画力もアップしていくといいな🎵

ちなみに絵の取り込みは「Adobe Scan」というアプリで難なくできました。
この時代に産まれてきて良かった。

寺報全体の書式は、基本的にどの世代の方でも見やすいように
フォント大きめ、
コントラストははっきりと、
ルビ打ち、
などなど注意し、
文字での情報量は少なめを意識しました。
イメージ的には、寺報を手にした御門徒さんが立ったままでも「ほぉ〜」「へぇ〜」と読み終えられる程度の量。


少し話は逸れますが、

そんなこんなな寺報のユニバーサルなデザインを考えていると
玄関手すりを設置したり、
階段に滑り止め設置したり、
立位のままお焼香できるように高くしたりと、
お寺に来ること、お作法自体が億劫にならないように、御門徒さん目線でお寺の中を整えることや
それを周知していくことは
“どなた様”でもお参りしていただくために必要な坊(お寺)を守る仕事だなぁと改めて実感しました。

余談ですが、実の父(後期高齢者)が、お寺さんにご挨拶するのに正座しなきゃいかんだろうと正座の練習をしていたら、激しく膝を痛めるという本末転倒なことをやらかしていたので、それも環境整備と周知の必要性の気づきの一つとなりました。

幸いなことに保育士歴、看護師歴のおかげで、危険察知と予防策に関してはある方だと思っているので、遠慮なく発揮していきたい所存です。


記念すべき告知号を発行し配布するとさっそく
御門徒さんからのお声が挙げられました。

「お寺さんにこういうの出してもらいたかった。」
「ちょうど子どもが“お寺”って何するところ?と興味を持ち始めたところ」
「(子ども)ガーン、読めない…」
漢字多めだったため。が、これも関心を寄せてくれた姿と声。
「常例法座の講師の名前を知りたい」
「お布施の意味を知りたい」
「自己紹介欄見て若坊守さんとお話ししてみたいなぁ〜という気持ちになりました」
などなど…

んもうねぇ〜、これを聞いて私は更に「喜び」を感じましたよ〜。モチベ上昇。

実は住職と若坊守の編集者紹介の部分は祖母に「ここはいらない」とバスっと反対されたのですが、こちらとしてはちゃんとした意図があったのでゴリ押しで載せたままにしていました。
が、御門徒さんの反応を聞いて貫いて良かったと思っています。こっからだと思っています。

数コマ漫画作戦は子どもの興味を引けるかもしれない。
細かいところもルビ打ちしようか。
ひらがなオンリーコーナーを設けるか。

上がる声を頼りに次の寺報への構想が膨らみます。

“どなた様”にも読んでもらえる寺報を皆さんと作り上げられると嬉しいです。


そんなお京とお寺のお仕事
最後までお読みくださりありがとうございます。

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