わいど!ABC

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「わいど!ABC」2004年6月1日放送分より。

6月1日。「わいど!ABC」の番組で、タレントの原田伸郎さんが、寺町にやって来ました。京都の初夏を訪ねる番組で、地元の元橋一裕さんと新しい京都と思い出の京都をたどる旅。原田伸郎さんは子どもの頃、祇園祭の鉾の巡行をおばさんに連れられて見に来た思い出が忘れられなかったそうです。
5月29日。取材をお願いしたいとの連絡で、私も50年余前のアルバムを取り出し、ご近所の方からも当時の資料や写真集をお借りして思い返してみました。

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当時の山鉾巡行(寺町通り)

それは、昭和31年のことです。
当時、鉾の巡行道順については観光か伝統か宗教かと言った紆余曲折があり、四条通りから御池通りに出る道順として、寺町通りを北へ行く後祭りの鉾の巡行が試行錯誤されていました。

その年から三年間、大きな鉾が寺町通り(寺町専門店会)を巡行し、商店街のお店の二階・三階には、お客さんを招いたり、親戚が集まったりして目の前を通る鉾の囃子方へ「かち割り氷」や「タバコ」等を差し入れて、厄除けの「ちまき」を投げてもらったりしていました。

その頃の原田伸郎さんは、5~6歳で従姉妹のおばさんに連れてもらって、私の家の二階から鉾を見て「ちまき」を投げて貰ったのを拾い集めたことが、とても印象に残っているようで、三条通りの新しい若者の街を通って、寺町専門店会のアーチをくぐり私の家にやって来ました。

取材には、そのおばさんも出迎えて、二階に上がり窓から寺町通りを眺めたり、寺町通りの幅一杯に鉾と見物の人達があふれている古い白黒の写真を見て、当時の思い出話しをして、ずいぶん感激しておりました。

私も、もう50年余の昔に帰ったようなひとときでした。

執筆者:大芳当主 村上 征隆

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