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2015年度 未踏事業に採択されました。

皆様、日頃よりお世話になっております。

金沢が生んだ中二病ハカー、寺本大輝です。

この度、私と 谷口諒 の二人は、2015年度の未踏事業に採択していただくことになりました。

先月からずっと発表を我慢しておりましたので、今お伝えしたいこと全て書かせていただきます。新作のゲームも紹介させていただきますのでぜひ最後までお読みください。


今から5年前、私は石川高専でプログラミングに出会いました。
初めてのプログラミングはC#、Visual Studio 2008。当時からGUIで開発できて、ものの数分でWindowsアプリケーションを作ってしまう授業に、16歳の私は仰天しました。あまりに驚いて、しばらく学校で友達を作るのも忘れてプログラミングに没頭してしまいました。高専への入学、それが私の人生の始まりです。

それから無事友達もできて、入学から一年が過ぎようとしていた頃。インターンシップでチームラボに一ヶ月通わせていただくことになりました。今はあまりにも有名な会社ですが、2011年当時も、とにかく面白いものを作っていてもう毎日のように「えっこんなの作れるんですか!えっこんなの作れるんですか!えっ」と驚かされてばかりでした。そのチームラボの人ですら「もっとプログラミングすれば作れるようになるよ」と仰っていました。もう私の人生は、一生プログラミングなのだろうなと、このとき思いました。チームラボでのインターンシップは、間違いなく私の人生を良い方向へと変えてくれました。

とにかく勉強して、もっと面白いものを作りたい。その一心で、私は金沢に帰ってすぐ(正確には帰りの夜行バスで)同人サークル「創合チャンネル」を作ります。仲間を集めてゲームを作り、即売会に出たりコンテストに出たり。結局ヒット作は出ませんでしたが、このチームは私に色々な経験を与えてくれました。
ゲームを作るのは「企画書」でも「組織」でもなく、「人」でしかないのだと、人が働いてこそチームなのだと、その学びは今でも生きています。チームは解散しましたが、4年間ずっと一緒だった谷口諒とは今も一緒にHackforPlay​を作っており、次は未踏のチームとしてこれからも続いてゆきます。彼を含め、当時のメンバー全員に、本当に感謝しています。

しかし、楽しいだけの時間も終わり、進路を決める時期に差し掛かった頃。私は将来に悩んでいました。できることなら今までに見てきたような、素晴らしいチームを作りたい。そんなチームで仕事がしたい。そして、ずっとプログラミングをしていたい。でも「やりたい事は」と聞かれても上手く言葉にできませんでした。プログラミングだって、正直ずっと自信がありました。クラスでは一番だったと思うし(多分)。Cも書けるし、Webも理解しているし、アプリも出したし、きっと私にも起業できるだろうと、起業したいなと思っていました。

そんな私に、雷みたいな衝撃を与えてくれたのが、逆求人フェスティバルというイベントでした。逆求人とは、企業から来られた人事の方や、時には社長に、学生が直接自分をアピールするイベントです。高専4年生の時、エンジニアの逆求人に参加させていただきました。私は冒頭から食い気味に「自分起業するんですよ!!何故ならプログラミング出来るから!!」と唾をとばしてしゃべる痛い子でした。今思えば相手にするのが疲れるタイプです、他ならぬ私のことですが。ところが逆求人に来られる企業の方々は、そんな私を突っぱねたりはしませんでした。むしろ、こうです。「いいか、今からお前がどれだけ井の中の蛙で世間知らずで、そんな奴が起業したらどれだけ痛い目を見るのか教えてやるから、まずは正座だ」※多少脚色を加えておりますが、とにかく真摯に私のことを思って言って下さっていたのは本当です。
時には自身の失敗経験すら交えて、とにかくリアルで、熱血的なご指導をいただきました。起業するのが怖いと感じたのも事実ですが、それ以上に私は奮い立たされました。きっと逆求人に参加していなかったら、今私は起業していません。

そして5年生になった時、私の人生を決定付けるある出来事が起こりました。ISICO(石川県産業創出支援機構)が主催するビジネスプランコンテストの場に、主賓として、東京からあるベンチャーの方が来られて、講演されたのです。そのベンチャーとは、ライフイズテックでした。ライフイズテックとは、中高生向けのIT教育を行っている会社で、大学のキャンパスで大学生と一緒にキャンプをする事業と言えば、ご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか。その代表の方が、石川県に来られて講演されたのです。忘れもしない2014年3月21日の事です。
スクリーンに映るビデオの中では、お揃いのTシャツを着た少年少女が、パソコンを見て笑ったり、頰に手を当てて考えたり、誰かに相談したりしていました。皆、プログラミングに熱中しているのです。それを観た私は、この5年間の全てが繋がったような思いでした。出会ってから今まで、ずっと私を導いてくれた「プログラミングの面白さ」。それを学びとして子供たちに提供し、将来活躍するクリエイターを育てることで世界に貢献する。こんなに素晴らしいことになら、不肖 私、人生をかけたいとこの時思いました。
ライフイズテックと出会ったおかげで、私はその後HackforPlayを開発し、そして起業しました。メンターになるまでの研修期間、そしてキャンプでの出来事、全てが糧になりました。ライフイズテックの社員の皆さん、そして先輩や同期のメンターの皆さんには、感謝の気持ちで一杯です。

当然、まだまだ何もかも道半ばであり、一息をついている場合ではありませんが、未踏事業に採択していただいたのは多くの方のお世話になったおかげだということを改めて実感し、皆さんに知っていただくために、今回文章にさせていただきました。また、このエピソードは「HackforPlayができるまで」のプロローグに過ぎず、皆様方には「HackforPlayができたあと」も大変お世話になっております。この続きをいつか必ず書かせていただくことを宣言して、そろそろ本業に戻らせていただきます。長文にも関わらず最後まで読んでいただき、本当にありがとうございます。

さて、最後にお知らせがあります。

この度、そんな「金沢が生んだ中二病ハカー、寺本大輝」と、バトルすることができるようになりました!!

「てらのJavaScriptハカータイピング」は、プログラミングでおなじみのワードの早撃ちに挑戦するハカー風タイピングゲームです!!
君はてらの記録を超えることができるか!? 未踏採択だかなんだかで調子に乗っているてらを叩き潰すなら今のうちだ!!

スーパーハッカーは、君だ。挑戦者求む!!

> てらのJavaScriptハカータイピング

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