物語シリーズの超僕的水先案内


物語シリーズってなに?

※この記事は物語シリーズという小説の僕的所感をまくしたてる記事です。オタクの独り言に近いです。長文駄文失礼します。

まずは、見出しにもなっている物語シリーズについて説明をする。物語シリーズとは、西尾維新先生によって執筆された化物語をはじめとする○物語とタイトルに冠する連続シリーズ小説の事である。インターネットに精通している皆様であれば化物語というタイトルを一度は聞いたことがあると思う。でも見たことはないんだよね~笑という作品の一角であるように思う。なぜ手が出ないのかという理由はいくつかある。1つ、そもそもシリーズが長すぎて完結もしてないと手が出しにくい。2つ、どこから手を付ければいいのかわからない。3つ、世界観よくわかんないし気に入るか怪しい。と理由は枚挙にいとまがない。僕も最初そうだった。わかる。そこで物語シリーズに精通している僕が作品に触れるためのきっかけを作れればと思いたち筆を執っている次第だ。上げた3つの手が出にくい理由のアンサーも含め解説していく。

物語シリーズのあらすじ

先におおまかなあらすじを簡単に紹介する。
私立直江津高校に通う男子高校生の阿良々木暦が主人公だ。
高校2年生の春休み、彼はひょんなことから死にかけの吸血鬼に遭い、血を分けて助けてほしいと懇願される。迷いながらも瀕死の吸血鬼に血を分け与えて助けたことにより半吸血鬼になってしまった彼は、一度怪異に出会ったことで怪異に遭いやすい体質になってしまう。怪異絡みの事件に巻き込まれるようになった彼は、事件の渦中の女の子を助けるべく奔走する。といった内容だ。
これはウルトラ簡潔に無駄をそぎ落としたあらすじなので、内容を知っている人からすると間違っちゃいないけど違うんだよな~wとか言われそうだが大まかな流れはこの通りだ。ちなみに時系列的に前後する作品なので気になる時系列のお話が見たい!という場合は公式の年表を確認してみてほしい

公式がわかりやすくまとめてくれているのは本当にありがたい時代だね。
ただ、時系列順に見るという楽しみ方はあまりお勧めしない。出版されている順番に見るのが一番謎が徐々に明かされていくため最も面白いと個人的には思う。中には先に見ても問題ない作品もある。それは後述する。

物語シリーズの特性

この作品の特徴としてあげられる大きな要素としては、会話中心のお話であること登場人物が極端に少ないことモノローグが多いこと、だ。挙げた要素だけでも異質な作風であることがうかがえると思う。原作の西尾維新先生が執筆した作品はすべて会話劇が中心となる。原作最大の魅力として語られることが多いのはその独特な言葉遊びだ。正直この要素は刺さる人には刺さるし、わけわかんない人には失笑って感じになると思う。何故そう思うかというと、言葉遊びとして出てくる単語や内容がかなり偏っており、知識がないと楽しめなかったり訳が分からない、なんてことが多発しがちなのだ。別に読者の無知に責があるわけではなく、そんなの知ってる人いねぇよ!といった内容も普通に話すことも多々あるので西尾維新のこれしってる?笑クイズと思っておくのが吉だと思う。ただ、オタクという生き物は少し踏み込んだニッチな内容で言葉遊びがされていて自分が知っている内容であれば、それwしってるんだ…wと笑いを押し殺しながら一人ニヤニヤするものなので一度ハマれば見事に沼に浸かってしまう事請け合いである。
この作品が何故会話劇中心で登場人物が極端に少ないのか?という話をする。この作品の主人公である阿良々木暦という男は、とても友達が少ない。
彼が吸血鬼に遭うまでの口癖は「友達はいらない。人間強度が下がるから。」である。痛いね~~~^^痛いけど理屈はわかる。理屈で理論武装してまで守りたい友達がいない自分。思春期だね~^^というレベルに青い彼なので、登場人物はほぼいない。また、アニメの描写にも言及するがアニメにも所謂モブが存在しない。それは彼の目にはモブの人たちは映っていない、興味の対象になっていないが故に描かれることがない。彼の目には怪異の問題を抱える女の子と問題解決に手を貸してくれるオジサンしか目にないわけだ。ストイックすぎるね。
これがモノローグと少ない友達の女の子との会話劇が中心になっていく理由だ。

物語シリーズの魅力

先述した言葉遊び以外の魅力について僕のウルトラ主観で紹介する。

キャラクター

本当にこのシリーズはキャラクターに魅力がありすぎる。
このお話は阿良々木暦×ヒロインという構図で話が進むことが多い。彼の友達が少ないお陰で大勢のヒロインが一堂に会する場面はなんと化物語のワンシーン以降全くない。衝撃だよね。そのくらい大勢での会話がない。それ故アニメ数話分は全員一度はメインヒロインになるわけだ。ときメモみたいな感じで攻略している感じがしてオタク的にはうれしい。でも、阿良々木君は一番最初の化物語で既に一人彼女を選びます。普通のラブコメであれば長く続くシリーズの最後に誰と付き合うんだ!?という展開になるはずだがあの男はしっかりと最初に一人の女を選ぶ。なんて義理堅い男なんだ。ちょっと移り気さんだけど。個人的にはそこでかなり心を掴まれた。
また、阿良々木君はどうしようもない無鉄砲な考えの及ばない高校生のガキなので保護者の大人がちゃんといます。その大人たちが本当に魅力的なのです。最初に出会う保護者は忍野メメという金髪アロハシャツで学習塾跡に住む浮浪者のおじさんだ。絶対保護されるべきはおじさんの方だろ、とか思うかもしれないが割と話せばわかる人で、中立・バランスを重んじるおじさんだ。映画化もしている傷物語を見れば忍野のあまりのカッコよさに腰が砕けると思う。ちなみにCVはあの櫻井孝宏だ。エッチだね。
もう一人素敵な保護者枠のおじさんを紹介する。貝木泥舟という不吉な雰囲気をまとう詐欺師・ゴーストバスターの男だ。口癖のように金を払え。という。相手が子供だろうと大人だろうと取れる金は取る拝金主義の男だ。どう考えてもこんなのに保護されてたらロクな大人にならないと思うよね。ロクなやつではないし倫理観が少し欠けているところも見受けられるが、利鞘第一ではなく矜持第一に金を儲ける男で、憎たらしいが認めてやってもいいなと思わされる魅力的なおじさんだ。ちなみにCVは三木眞一郎だ。エッチだね。
他にもいるが、一度ここで止めておく。とまらなくてwikiになっちゃうからね。

演出

アニメの話になってしまうが、このアニメは演出が独特で見ていて飽きない。シャフト制作という事もあり、とてもクオリティの高いものに仕上がっている。たまに挟まる劇団イヌカレーさん制作の映像やウエダハジメさんの絵は独特ながら世界観を補強する魅力を孕んでいると感じた。
おそらく物語シリーズが初出のシーン転換時に白駒、黒駒といったカットを挟む演出はスタイリッシュでかつオタク心をくすぐる演出だ。
会話が多く動きが少ないが故に飽きの来る映像になってしまうはずだが、制作陣のパロディカットや会話しているのか怪しい映像を無理やり入れ込んだり、と工夫と遊びが多く見ていて内容と映像別物のように楽しめるのも魅力だと思う。また、メタ的な指摘だが物語シリーズはかなり歴史あるアニメで、インターネットミーム的に使われているシーンや言葉が多々ある。なので、知っているフレーズが出てくると、あ、これ聞いたことある!と楽しめるのもいい。全部ミームで喋ってるみたいに聞こえるジョジョみたいな感じでね
この作品は全体を通してBGMに関してもかなりのこだわりを持っている。オタクたるものこのBGMがいいんだよね~という話をしたくなるもので、いちいちチェックしたくなると思う。例にもれず神前暁さんが作曲した楽曲はすべてテーマや世界観に沿った雰囲気をより強固なものにする素晴らしい音楽だらけだ。個人的におすすめのBGMは、傷物語の悪い者いじめ、同作のスパシーボ!、化物語の人畜、同作の素敵滅法、偽物語の貝木のテーマ、恋物語の満身創痍あたりだろうか。是非聞いてみてね^^また、化物語のOP EDに関して、歴史上おそらく初めてヒロイン事に曲を変えるという暴挙に出ている。普通キャラソンみたいな感じで後々出てくるのが普通だと思うがリアルタイムで放送している中4曲も5曲も映像付きで変わるのは気合の入り方が尋常ではない。また、制作陣のラジオを聴くとアテレコ時にアニメ映像が出来上がっていないことが珍しくないような切羽詰まった状況の中よくもまぁ曲まで仕上げたと思う。
といったように2010年のクオリティではない作品になっている。ほんとにすごいんだよ。まじで。


シリーズの順序

と、つらつら説明し、きっとみんな見たく(読みたく)なってウズウズしていると思うので物語シリーズの順序とシーズンごとの呼称をざっと書いて終わろうと思う。
〇ファーストシーズン
化物語
偽物語
傷物語
猫物語黒
〇セカンドシーズン
猫物語白
傾物語
花物語
囮物語
鬼物語
恋物語
〇ファイナルシーズン
憑物語
暦物語
終物語
続・終物語(ここまでアニメ化(映画含む)済み)
〇オフシーズン
愚物語
業物語
撫物語
結物語
〇モンスターシーズン
忍物語
宵物語
余物語
扇物語
死物語
〇ファミリーシーズン
戦物語(現在2023年9月時点 最新刊)

となっている。いや、あのさぁ、って感じだと思う。読者全員思ってることだと思う。あまりにも多すぎる。しかも終物語から続を付けて事なきを得たみたいな顔してる当たりで怪しいと思う。と、いったように西尾維新先生のお気に入りのシリーズなので永遠に話がわいてくる。個人的にはうれしいが、終わらないから手が出せない、という人たちは化物語だけでも手を出してみてほしい。次郎系のラーメンと同じで、一度食べたらしばらくはいいかな~、と思っても気が付いたら翌日も同じように店まで足を運んでしまうアレと同じだ。物語シリーズを享受できるタイプの人であれば気が付いたら最後まで追っているはず。
順序に関しては基本記載の順に見ていくのがいいが、傷物語に関しては最初に見るのもアリかなと思う。学園異能力バトルみたいで傷物語だけ雰囲気が明らかに違う。あとセカンドシーズンは猫物語白と恋物語以外は好きな順に見てもアリかなとも思う。何故かというと全部時系列がかなりばらばらの話をしているため正しい順序でみてもかなり混乱するためだ。とりあえずセカンドシーズンを見て是非わけわかんなくなってほしい。
一応これでおしまいだが、内容にはほとんど触れずネタバレを回避した説明になっているのではないかと思う。アニメも小説もどちらもよく、小説の分量が多すぎてアニメに入れられなかったパートも存在するため小説を読むのをお勧めするが、アニメを一通り見た後余力があればで十分だと思う。
長々と書き連ねてしまった。ここまで読む人は殆どいないだろう。もし居たら深く感謝を申し上げる。
善き物語ライフを

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