見出し画像

エルデンリング考察「ルーン」と「呪い」

注:この考察はエルデンリングのDLCの前の発表となりますので
今後追加される情報次第で覆りもする可能性はありますが
補強され、不明な部分も明らかになっていく可能性もあります

もし当たっていたら、褒めてください
(外れてたら笑ってください)

というわけで、お久しぶりです!
今回はブラボではなく、エルデンリングの「ルーン」に着目した考察をしていきたいと思います
以下、目次です


1、ルーンと祝福

ではまず最初に「ルーン」とは何か
テキストを見ていきましょう

狭間の地のルーン
かつて狭間の地で人々の瞳に宿ったという祝福
その黄金の残滓
(中略)
褪せ人とは、祝福を瞳に宿さぬ
あるいは、宿したそれを失った人々である

はい
テキストに従えば「狭間の地のルーン=「狭間の地の人々に宿った祝福の残滓」だと読めるので「祝福」ないしその残滓が「ルーン」だということがわかります
祝福を失って瞳が褪せたのを称して
「褪せ人」と呼ぶんですね〜
探索中に目の光っている敵やルーンを宿した頭蓋骨を見かけた方も多いでしょうが、この辺りからも「ルーン」が目に宿ることは、示唆されていると言えます

では祝福とはなんなのか
メリナのセリフを見てみましょう

...この小さな金の灯は、黄金の祝福
それは貴方たち褪せ人が、かつてその瞳から失くしたもの
そして今は、貴方たちを導くもの。
そう、聞いている

貴方には、見えているのでしょう?
祝福の導き、使命を指し示す光の筋が

メリナによれば、我々が失った、つまりルーンであるこの「祝福」は行くべき方向へ導くもの
使命を指し示す光の筋のようです

祈祷「暗闇」のテキストにも

暗部とは導きを見失った褪せ人であった
祝福なき暗闇で彼らは使命を求めたのだ

とあるので
ここからも「祝福」が与えていたものが「使命」であったこと
それらが視覚的なものであった含みが読み取れると思いますね

また、例えば忌み鎧

太陽のメダルは、かつて彼が見た導きでありその先でいつか見える、輪の似姿であるという

輝ける金仮面

輝ける金仮面

それは、かつて彼に訪れた圧倒的関きであり
探求の先にあるはずの、輪の似姿であるという

もし君が、私と閃きを同じくするのなら
これを被ってくれたまえ

のテキストにもあるように
一部の特別な使命を持つ褪せ人はその到達点である修復ルーンを視覚的に捉えている事があります
これは一種の未来視とも言えて
焼ける未来を幻視した預言者や、かつて運命を見ていた星見とも関連が伺えそうですね

2、ルーンと運命

では次にこちらのテキストを見てみましょう

王のルーン

狭間の地の人々に宿った祝福
その黄金の遺物
(中略)
かつて、王となるべき運命があった
エルデンリングが砕けたとき
それは遥かな使命となった


前項から祝福(=ルーン)は使命へ導く
そして〇〇のルーンの〇〇の部分がそれを宿していた者を指すことを考えると
こちらのテキストからは
・「かつて王となるべき運命」を宿していた者のルーン
・エルデンリングの破砕によって「王となるべき運命」が「遥かな使命」となった
ということが読みとれると思います

ここから「運命」が砕けたものを「使命」とも捉えられ、狭間の地では使命と運命は近しいものだと考えられると思います

ではその「運命」に関するテキストを見ていきましょう

今度はこちらをご覧ください

琥珀の星光

星光が運命を司るとすれば
琥珀色のそれは、神々の運命であるとされ
特別な精薬の材料となる

人の身で口にすることはできない

星光の欠片
かつて、永遠の都では精薬の材料として珍重されたという

はい
琥珀の星光と星光の欠片
作中ではデミゴッドの傀儡を作ろうと企んだ不届者が欲したものです

このテキストと星光によって作られる精薬から傀儡を作成することができる
(実際に永遠の都で傀儡を作っていた)
ことから
傀儡とは星光の司る「運命」に干渉することで、霊体を操作する技術ではないか
という仮説が成り立つと思います

傀儡の目に特有の光が見られることも
目に宿る導きとの相似性が見受けられ
この仮説の補強となると考えていますね

ここから狭間の地における「使命≒運命」は「霊や魂に作用するもの」であり
それに干渉することで対象に大きな影響を与えることができると考えることが出来ます

また源流魔術に関する諸々のテキスト

創星雨
かつて古い星見が見出した、最古の源流魔術
「伝説の魔術」のひとつ

空に暗黒の星雲を呼び
しばらくの間、凄まじい星雨を降らせる
(中略)
それは、輝石の魔術のはじまりとされる
星見の垣間見た源流は、現実となり
この地に、星の琥珀が降り注いだのだ

や遠眼鏡

遠眼鏡

黄金の時代、カーリアの星見は廃れていった
夜空にあった運命は、黄金の律に縛られたのだ

先程の王のルーンのテキストから
その「運命」の力はかつて星にあったが
それが黄金律に取って代わられて祝福となり
黄金律の砕けによって今は「使命」となっている
という流れになるのかなと思います

だいぶ長くなってきました
一度整理をしておきましょう

・ルーン=祝福とは使命(≒運命)へ導くものであり、それは主に目に宿る
導きの果ては予言、幻視として対象に把握できる場合もある

・かつて運命は星にあり、一度黄金律がそれを支配したが、今は黄金律が砕けて「使命」へ導くものとなっている

・運命、使命は対象の霊的な領域に関わっており、そこに干渉する事で支配出来る技術がある
という感じですね〜

3、呪いと使命

では次に使命の話を続けましょう
ここで読んでおきたいのは
「ラダゴンの爛れ刻印」のテキスト

ラダゴンの爛れ刻印

エルデのルーンが刻印された瞳
「伝説のタリスマン」のひとつ

それは、王配ラダゴンの印であるという
(中略)
強き使命は、その主を蝕む
まるで逃れ得ぬ呪いのように

使命の証、刻印を瞳に刻んだタリスマン
ここからもやはり「使命」が「目に現れる」という表現かなと考えられますが、今回見たいのはそこではなく
・強き使命はその主を蝕む
・まるで逃れえぬ呪いのように
という点です
「刻印」と「呪い」については火の巨人の追憶にも記述があり
そこではマリカによる刻印は完全に「呪い」として扱われています

火の巨人の追憶
(中略)
火の巨人は、巨人戦争の生き残りである
釜の火が不滅であると知った時
女王マリカは、刻印の呪いを施したのだ

小さき巨人よ。永遠の火守りとして生きるがよい

「使命とは呪いに近しいもの」という図式が存在するというのをここでは確認しておいて
ここから「呪い」に注目して
幾つかのテキストを見ていきましょう

ミリセントのセリフ

...う、き、君は?

いや、誰であれ、すぐに私から離れた方がよい
私の身体の内には、朱い腐敗が蠢いている...
これは呪い 人が触れるべきものではないんだ

呪われた血と外なる神である姿なき母

モーグウィンの聖槍

血の君主モーグの、三又の槍
新王朝の象徴となるべき聖槍

それは、呪われた血に力を与える外なる神との交信の祭具でもある
真実の母は、傷を望んでいるのだ

忌子と呪霊
(呪霊とは呪われて死んだ霊らしい)

王家の忌み水子

黄金樹の王家に
呪われて生まれた赤子の像

FPを消費して、追いすがる多くの呪霊を放つ
(中略)

死の鳥に自らを擬する「呪具」
(死骨の仮面、猛禽の黒羽)

食い込むように顔を覆う、死骨の仮面

カラス山の凶手たちの装束
自らを死の猛禽に擬す時に
人たる意識を残すための呪具であり
被る者を、締め付け続ける

猛禽の黒羽で作られたローブ
カラス山の凶手たちの装束

自らを死の猛禽に擬すための呪具であり
ジャンプ攻撃が強化される
我こそは、死の鳥なり

霊廟騎士の地に留まる為の「呪い」

歩く霊廟を守り続ける、首なし騎士たちの胴鎧

背中の羽飾りは、死の鳥に由来する
それは、自ら首を切り落とし、殉死した後に
霊としてこの地に留まるための、呪いである

分かたれぬ双児の剣

分かたれぬ双児の剣

黄金と白銀を、絡みあい結合させた剣

死に生きる者たちを狩る聖剣
聖属性の攻撃力を持つ

分かたれぬ双児は、黄金律に仕えた
それだけが、彼らを呪いと呼ばなかったから

これらは一見共通する事などないように見えますが幾つか共通するところがあります
それは「魂」や「死」の在り方に関係するという事であったり「神」に関係するということですね

例えば腐敗とはご存知の通り外なる神である腐敗の女神と関係するもの

死体や毒沼から発生したと思しき腐敗眷属達の存在やテキストに示される
「死から生まれる生」「爛熟輪廻の理」
それらを発生させる「腐敗の律」は黄金律とはまた違った生のあり方や死のあり方を提示する一つのルールです

次に忌子について見ていきますが
忌子による「穢れ」は樹に還れなくなる
死が黄金樹に還らず永久に呪われたままとなる事が明らかとなっています

糞喰いが殺し、穢した死体に生じる呪い
忌み角に侵された生乾きの宿痾

糞喰いは、死体を苗床に呪いを育てる

そうなれば、もはや死は黄金樹に還ることなく
永遠に呪われたままとなるだろう
狭間の地で、最も忌まわしいもののひとつである

そして忌子の呪いの血は呪霊を寄せる

呪血壺
(中略)
敵に投げつけ、呪血まみれにする
呪血まみれになった敵には
召喚した霊体が、狂ったように襲いかかる

それは血の君主の、幼き頃の記憶である

つまり霊に作用を及ぼすものであり
またモーグに影響を与えた「外なる神」である「姿なき母」が関係するものと示唆されています

これもまた黄金律とはまた違った「死と生のあり方」を関係したものに与える
一つのルールという事と「外なる神の関与がある事例」とわかります

また死の鳥についても
黄金樹以前は「死」は霊炎で焼かれ
その炎を宿す死の鳥たちは人々の魂や死のあり方に強い影響を持っていました

爆ぜる霊炎
死に仕える者たちの魔術
(中略)
まだ黄金樹無き頃、死は霊炎に焼かれた
死の鳥は、その火守りなのだ

ヘルフェンの尖塔
霊界において死者の道標となる灯火の樹
ヘルフェンの黒い尖塔を模した大剣

その灯火は祝福に似て
英霊だけが、それを見ることができるという

死儀礼の槍
死の鳥、その羽に列することを許された
古代の祭司たちが抱く儀式の槍

死儀礼により、祭司たちは鳥の守護者となる
それは、遠い再誕の契約でもあるという

そんな死の鳥達の母は双鳥のカイトシールドにあるように「外なる神の使い」なので
これもまた黄金律以外での「死と生の在り方」を提示する「外なる神」の事例と言えるでしょう

※以下クソ長余談
ただ霊廟兵は死の鳥の力を使っているようで黄金律側であったり
さらに冷気は暗月の力、夜の律とも関係する力であったりして
星の運命を司る力は未だ生きているもので、それを黄金律が縛って干渉してるとも考えられますし
現行とは違う律とも言い切れない複雑さがあるのはなんとも言えない
(星の話をすると出血関連で血の輝石などもあるので、更によくわからない)
もしかすると外なる神は全て星に関連しており、生死の在り方に干渉するのも「星が運命を司る」故なのかなとも考えられますが.........

最後に分たれぬ双子の例の話になりますが、これは「黄金律では呪いではない」というあたりに着目しています

Dの鎧
黄金と白銀、絡みあう双児を象った胴鎧

分かたれぬ双児、Dは二人いる
二つの身体、二つの意志、そしてひとつの魂
共に起きることはなく、言葉を交わすこともない

…この鎧は望んでいるだろうか
もう一人の、Dの元にあることを

彼らは明らかに魂と意思と肉体の在り方がおかしな事になっていますが、黄金律ではそれは呪いではなかった
つまりここからも
狭間の地での「呪い」が魂や意志の在り方に関係するものであるのが読み取れると同時に
「黄金律以外での在り方」を「呪い」と呼んでいることが示唆されていることが考えられます
つまり
「使命」と「呪い」は表裏であり
そして「黄金樹でない使命やルール」が呪いと呼ばれていたのではないか
作中における「呪いを負った人物達」は
ある意味では「黄金樹でない何かの使命を帯びた存在」であり、正当に使命を負った存在達も見方を変えれば「黄金樹に呪われた」存在だったとも言えるのではないか

そんな風に考えられるというお話ですね〜

4、まとめ

さて、とても長くなりましたがまとめていきたいと思います

今回のお話はこんな感じです

・黄金樹の祝福とはルーンであり、瞳に宿って対象者に使命を与えて導くもの

・エルデンリングでは使命と運命は近しいものであり、干渉して操ることが出来るほどに強く影響を与えるルールらしい

・黄金律の干渉は導きと呼ばれ
外なる神の干渉は「呪い」と呼ばれていそう
それぞれの「律」によって内容は違うが、律が生死の在り方に干渉している事に違いはないようだ

という感じです!
例によって、ご意見、反論や反証、質問等は随時募集していますのでお気軽にお寄せください
より良くしていけるのが一番です

さて、今回も非常に長くなりましたが、お楽しみいただけたら幸いです
読んでいただきありがとうございました!
またいつか、noteでお会いしましょう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?