映画「犬鳴村」からエンタメの未来を考えてみる

久々の更新。
映画批評です。
正直映画自体にあんまり感じるものはなかったから割愛しようと思ったんだけど、映画を通してエンタメへの考察を深められそうだったので挑戦してみたいと思う。


映画「犬鳴村」は、実在する心霊スポット「犬鳴トンネル」を舞台にしたホラー映画。
映画館でホラーを観たのは多分初めてだった。

少女とその兄が心霊スポットでYouTuber的な動画撮影をするところから始まり、予想通り恐ろしい描写のあと、家族や周辺に次々と不幸が訪れる。

犬鳴村は昔実在した村で、ダム建設の際に無くなった(無くされた)場所だった。
犬鳴村が犬鳴村たる所以、そのおぞましい歴史と家族に降りかかる不幸の理由が解き明かされていく。

観終わって思ったのは、心霊的な怖さよりも、ちょっと本当にありそうな歴史の描写のリアリティがもっと恐ろしかったなと。
夜寝れなくなるーとかの類じゃない。笑
部落差別とか集落とか日本独特のものへの恐ろしさというか。
鑑賞後なんとも言えない気持ち悪さが残る映画だった。

そしてキャスティング。
この映画に出ている演者たちは超有名な俳優とかはいなくて誰も知らなかった。(私が疎いだけ説)
そこで思ったけどこの映画に有名俳優が出ていたらどうだったか?多分ほとんど客入りは変わらないどころか、むしろ成り立っていなかったと思う。

なぜならこの映画の不気味さは、「この日本のどこかの村では本当に同じことが起こっているかもしれない」みたいな絶妙なリアリティにあるからで、
有名俳優=非日常を感じられてはこの映画の場合全然面白くなくなると思った。


ここで、
エンタメには何が求められているか?
という勝手な考察をしてみたい。


個人的な予想では、
・企画力
・ストーリー
・リアリティ
の3つにまとめられると思う。


今、NetflixやPrimevideo等で人気があるものとして
・テラスハウス
・あいのり
・バチェラージャパン
などが挙げられる。

企画の面白さはもちろんのことだけど、これらはあくまで一般人が集められた企画で、その身近さにも多分私達は面白さを感じている。
その身近な人たちの発言や選択によって、日々物語が織りなされていく様子に目が離せなかったりする。

YouTubeはどうか。
売れているYouTuberはシンプルに企画の面白さ、話の面白さが評価されているように思う。
最近になって続々とテレビの有名人達がYouTubeに参入してきた。発信力は間違いなくあるはずだが、ここで企画力や多少燃えてもいいと思える思い切りがなければ淘汰されていくだろうと思う。


ここで犬鳴村に戻るが、上に挙げたようなことがしっかり取り入れられていることがわかる。

・ホラーという普遍的人気コンテンツ(企画)
・日本の実在する場所の話であること(ストーリー)
・超有名俳優がいないキャスティング(リアリティ)

ちょっとこじつけたけど。笑
ホラーって世界共通のコンテンツだし、人間の怖いもの見たさに訴えかける力はそもそも強力。
そこにストーリーとリアリティをさらに追求した感じ。
個人的には全然面白くなかったけど、こんな感じのがぽつぽつ人気を出していくのかなと思ったり。

映画も、そもそも俳優なんて使っていないもの、Pixer映画、ディズニー映画やアニメなど人気が高いものが多く、
有名俳優が出ているからという理由で人気が出るということはもうあまりないのかもしれない。

有名人というブランディングは弱くなってきていて
クリエイティビティそのものに焦点が当てられている気がする。

これらの理由はテレビを観る人が圧倒的に減ってきたことにあると思うのだけど、それはまた後日考察したいと思う。

今回もまとまってないけど以上!




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