見出し画像

VALVE INDEXのコントローラーのジョイスティック交換方法

L知っているか コントローラーは保証期間内に壊れる

発売日にアメリカへINDEXを買いに行った人ぐらいしか保証切れてないはずです。なのになぜ交換方法の記事が出てくるのか?なぜ老人の長話はミッションクリティカルなときにやってくるのか?なぜ加熱用サーモンで人は寿司を握るのか?  常に世にはのっぴきならない事情というものがあります。この記事はそんなデスノートをもってしても叶えたい願いのある方に届ける記事です。

対象となる人

のっぴきならない事情が考えられるのは以下の方です
・アメリカで現地購入した人(私)
・コントローラーを修理に出している間にVRがないと死亡する可能性の高い方(私)
・アメリカで買っても日本語でサポートに問い合わせたら日本の方で修理してくれるっぽいけど、英語で問い合わせてしまい「アメリカのここに送ってくれよな Bro♡」と言われた人(私)
・そもそも国レベルで住所不定でなかなか修理に出せない(私)
・保証…?私が保証だ(???)

そしてこれから書く修理方法を実行するためには以下のスキルを満たす必要があります
・手先の器用さに自信があり、ハンダゴテとはマブダチ/それ以上
・両面スルーホール基板の部品取り外しの経験が豊富
・(あればなお可) 鉛ありハンダのかほりが好き

そして言うまでも無いでしょうが修理は自己責任です!失敗しても私に油田を恵んでくれる人は一考しますが、その石油で新しいINDEXかVALVEを買ってください。

交換部品(FJ06K-S)の入手

Aliexpressで入手することができます。1個150円程度で、Standard Shippingを選ぶと2週間ぐらいで届きました。純正との違いはジョイスティックの構成部品が金属となり、ポテンショメータ(回転を検知する部品)への接続はプラ対金属となります。これが良いのか悪いのかはまだ結論が出ていないところですが、プラ部品は市販されていない(特注品?)なので、我々に選択肢はありません。

画像12

交換に必要なもの

私は前前前世でハンダゴテを使って魔王を倒したことがあるので、ラジペンとフィルムコンデンサの足で再実装できましたが、難易度がエクストリーム++というレベルではないので、作業効率も鑑みて以下の用意をおすすめします。
[最低限] ハンダゴテ、ラジオペンチ、ハンダ吸取線(あるいは吸取機)、トルクスネジ(T4)を回せるドライバー、細いマイナスドライバー、新鮮なハンダ(ハンダが溶けづらい場合に使用)
[あれば更に良い] 基板を固定する何か、Valveの慈悲

ハンダ自動吸取機があればベストですが逸般のご家庭にしかないので、ハンダの除去には吸取線をおすすめします手動の吸引器もいいですが、近くにコテが当たれば飛んでいくレベルのコンデンサや抵抗があり、反動制御に自信がない/基板を固定する設備がない場合は非推奨です。

1.蓋をあける

細いマイナスドライバーをジョイスティックの手前側に侵入させ、テコの原理で引き上げます。こちらは参考になる動画があります。この時、決して勢いよく開けないように、じわじわと開けていってください。ジョイスティックの頭を巻き込めば、ジョイスティックのタッチセンサーの配線が切れます。また、LEDランプのあたりに真ん中のタッチセンサーへの配線もあるので、そちらも危ういです。

画像1

2.基板を取り出す

基板を取り出すためには6つのネジを外す必要があります。蓋を開けるととりあえず5つは回すことができますが、一つはタッチセンサーの裏(青点線)にあります。のりで接着されているだけなので、マイナスドライバーでじわじわと剥がせば大丈夫です。以下参考画像2枚です。

画像2

画像3

ネジが外れると基板を取り外せますが、裏に2つコネクタがあります。個人的には右の細い線から取り外すのが楽でした。左の太いのはバッテリーからの配線を確実に含むので金属ドライバーでの取り外しは非推奨です。細い配線を外したあとは爪でなんとか外せます。以下参考画像2枚です。

画像4

画像5

3.センサー類を取り外す

基板裏側に3つのネジ(ピンク円)と2つのコネクタ(青円)で接続されています。こちらは特に難しいところは無いと思います。

画像6

画像7

4.古いジョイスティックを外す

ここが正念場です。ジョイスティックはスルーホール(基板の上と下を貫通する)部品であり、ケースはベタGND(放熱性抜群でハンダが溶けづらい)に接続されています。この取り外しにあたり、以下の手順をふむのがおすすめです。
1.ジョイスティックの横のポテンショメータを金属疲労で折る
2.ジョイスティックケースも金属疲労で折り、分解する
3.ハンダを吸い取り、残った部品の足を除去する

次の写真の通り、上一帯はすべて金属疲労で除去できます。

画像8

素直に吸取線を使えば特に苦労することも無いのですが、私の現環境では無慈悲にもラジオペンチと床に落ちてたフィルムコンデンサしかなかったので、以下の秘奥義により手順3のハンダと古い足の除去を同時に完遂しています。
写真のようにコンデンサの足で圧力を加えながら裏面のハンダを溶かせば…

画像9

十分な圧力とスピードがあれば新たなジョイスティック用の穴を開けつつ、古い足も除去できます。

画像10

万が一吸取線で古い足が残ってしまう場合は、先端が鋭利なハンダゴテで加熱しながら押したり、手動のハンダ吸引器を使うほうが良いです。基板表面のパターンに力を加えるとすぐ剥がれて面倒なことになるので、くれぐれもご注意を!

5.新しいジョイスティックをハンダ付け&戻す

ここまで来ればあとはお父さんの日曜大工レベルのハンダ付けなので、マブダチレベルの方に言うことは特に無いです。つけるより外すほうが難しいので、手順4で外せたら勝ち!実装後、心配な人はテスターでチェックしてね(私は雑にチェックしましたが、ポテンショメータ両端で大体5kΩ、中点とGND間が1kΩ~5kΩ程度で変化していればOKです)

画像11

まとめ

日本の人は日本で買って日本のサポートもらおう!
あ、あと老人の長話がミッションクリティカルなときにやってくるのは、だいたい話が長すぎてミッションクリティカルからやってくるからです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?