転スラ 帝国の恐ろしさ

今回は人類国家最強の国ナスカナムリウムウルメリア東方連合統一帝国の軍事力と戦争の真の目的についてネタバレを含みながら紹介したいと思います。帝国の戦力は大きく分けて表で活躍する軍団と裏で活躍する少数精鋭部隊がありそれぞれの特徴を交えながら説明していきます。

最初に表の軍団からです。ここでは大きく分けると4つありその内三将と呼ばれる3人の軍団長がいる。機甲軍団長カリギュリオ、魔獣軍団長グラディム、混成軍団長ユウキがそれぞれ違う特徴を持つ軍人を従えており数としては百万と三万そして十万の合わせて百十三万と圧倒的な戦力となっている。カリギュリオの軍団は魔法的な改造を施された兵士や魔導戦車、飛行船、魔銃といった異世界人の知恵を借りた兵器を使用するのが特徴である。グラディムは捕獲した魔獣を培養したり調教したりした上で強化させることで人魔一体になった兵隊を所有しており、ユウキは異世界人といった突出した個人の才能を持った兵隊を持つことで少数ながらも精鋭部隊としてかなりの戦力になっている。

残りの一つは帝国皇帝近衛騎士団と呼ばれており二桁数字の序列で各個人を順位付けで強さが分けられ伝説級の武具を所持していたり、30位未満の者達は仙人にまで成長している者が就いていたりと先程の3つの軍団に匹敵する力を持っている。

次に表に現れない裏の部隊を説明します。それは一桁数字という名前で実際の帝国の主力である。一桁数字は文字通りいつの時代も9人しかおらずルドラから究極能力の一部を貸し与えられているのである。その名を代行権利と呼ばれている。その権能はユニークスキルに対する絶対優勢、そして自分の実力の完全隠蔽を持っており暗殺や不意打ちを主な戦法としておりそれを見破られたら正面から打ち倒すという相手に実力を隠す戦いをすることが多いです。何故そんなことをするのかは後に説明します。

ここから帝国の真の恐ろしさについて紹介したいと思います。まず表舞台の軍団はルドラからすれば覚醒者を生み出すための生贄としか考えていない。軍団がいくつかの国を滅ぼしたとしてもヴェルドラといった竜種やギィには通用しないとわかりきっているからである。そして圧倒的強者に奇跡的に生き残り覚醒することができたならば自らの権能を貸し与え従属させることで西側諸国の英雄や魔王達に勝利するよう画策していたのである。ここまでの流れはリムルも見事に騙されておりマサユキの仲間として行動していたジウとバーニィが暗殺しようとしていたことに直前まで気づけなかったのである。

帝国の表の軍団の一つ機甲軍団を殲滅し一桁数字のジウとバーニィに勝利したリムルはそこから一桁数字の秘密についても知ることになります。まず一桁数字の人物は近藤とダムラダそして四騎士と呼ばれる上位6人以外の人物つまり残りの3人は互いに互いの正体を知らなかったことである。これは万が一にも下克上を起こさない措置でありその他にも先程説明したように実力の隠蔽をすることを目的としているかと個人的には思っています。

次にルドラがユウキを帝国に招き入れ軍団長に就かせた理由を説明していきます。先ず帝国はルドラに忠誠誓っているかはともかく力を持った個人を寄せ集めていました(最終的には力を見せつけ従うことができるから)。それは覚醒者を生み出す為の生贄やそこから誕生させることを目的としており表の世界でも裏の世界でも同じである。特に裏で動く人物達は正体が不透明だったり個人で動かれると折角手に入る力をみすみす取り逃がししてしまう恐れがあった。そんなバラバラの個人を集めて軍団として固めることで目に見える範囲に強者を監視することができそれらを纏め役としてユウキが適任であったというだけだったのである。つまりルドラからすればユウキは反抗的な犬ぐらいしか思っていなかったのである。
またこれの一環としてユウキの仲間であったクレイマンも実際には近藤によって操られており西側諸国の戦力の減少を目的として利用されていたのである。

そしてルドラの側近として竜種の一体であるヴェルグリンドが帝国での最高戦力であり、他の物を寄せ付けない圧倒的な力を持っています。ヴェルグリンドの役割は暗躍する人物の排除やルドラの護衛をしており帝国内でも限られた人物しかその正体を知らないし気づくこともできなかった。究極能力を獲得したユウキでさえ強者だろうとしか認識していなかったのである。

ここで帝国が行なっていた戦争の真の目的と行動をまとめたいと思います。

①約百十三万という軍団を作り戦争を起こしたが実際は勝利することを目的としておらず覚醒者を生み出す生贄としか考えていなかった。

②覚醒者を生み出し究極能力を貸し与えることで手駒を増やし尚且つ反逆しないよう互いに認識させないよう行動させていた。

③ユウキの軍団も強者を生み出す材料として放置しており逆に成長することを期待していた。西側でまだ行動していた頃ユウキの仲間だったクレイマンを操っていたのも西側諸国の戦力を削ることだった。

④ヴェルグリンドという圧倒的強者によって帝国に仇なす者を排除する。

以上が帝国が保有する軍事力とそれを統べるルドラの真の目的です。冷酷で残忍なその手段に私も読んでいて畏怖を感じた程です。

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