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妻がガンになりまして③

人の欲求とは違うけど「笑う」という行為そのものはとても大事ですね

TC療法による抗がん剤治療がはじまりました

Tはパクリタキセル、Cはカルボプラチンなる薬剤で1990年頃から広く使用されているガン治療としての点滴投与療法

医療に疎い私は「化学療法って言うぐらいだからでかい機械で放射線を人体に放出するのかい?」とバカ丸出しなことを想像していたのがとても恥ずかしい

3週間に1回を1コースとして、合計6回約半年間の抗がん剤投与

「エステなら良かったのにね」の問いかけには全無視で

基本前日入院の各種検査から翌日5時間半〜6時間の投与と長い1日を余儀なくされます

入院時はいつもおこづかいならぬ「テレビカード」を妻に支給していまして、病棟施設のテレビや冷蔵庫は全てこのテレビカードで課金して使用します。

妻は毎回看護師さんに施しにも似たこの行為を見られるのが嫌なのか、とても早いスピードで奪い取るので、少し腹が立ちます

その後夫である私の行動は、自宅に戻り、家事、買い出し、お弁当を含めた作り置きや食事の準備、在宅ワーク、後妻を迎えに行き、これでもか!と大量の薬の受け取りと受付を済ませて、帰宅

「重いものを持たせないで!」と担当医師から耳にタコができるほど言われていますので、二人で買い出しに行った際の構図は差し詰め「召使と令嬢」であり、別に持つのはいいのですが、

「ほら、例の、、ね、、、」とわかっていますよねの顔をされた時は少し腹が立ちます。

家事や買い出しに関しては土日なども活用していますのでバランスを見て行なっていますし、料理に関しては、塩分濃度を測るという作業があるのですが、めんどいので基本味付けは無にして、後がけ方式を採用しています。生モノも禁止のようですが、この点はよく理解していませんが、できる範囲で無理なくやっています。

お子さんやご高齢の同居者がいるご家庭なら、乳児のお世話、子供の送り迎えや介護などもあるわけですから、今の私たち夫婦の日常なんて大変なことでもないですし、甘えていられません

妻は病気ではありますが、現状付きっきりで介護が必要というわけでもないですし、日々の生活も調子に合わせてほぼ全部自分でできます。ですが日々私も含めて肉体的苦痛より遥かに押し寄せてくる精神的苦痛

これが正直しんどい

治療後におこる全身の倦怠感や下腹部の痛み、末端の痺れや関節の痛みでぐったりしてる以上に、これからの不安などから夜に泣いていたり、急に大量の薬袋を放り投げてたりする

基本はそっとするか

マジで猫の手をかりる

ただ心身ともに調子がいい時は、芸人さんのラジオにハマっているらしく、とても笑顔でご機嫌であり、お笑いとはなんて素晴らしいコンテンツなんだろうと再認識しています

まだまだ先は長いですが、日々色んな物や人に助けてもらいながら、のんびり寄り添っていければと思います

ウィッグは買ったようなので、手元に届いたら黙ってそっと被ってみようと思います

職場のパートの方から頂いた抗がん剤治療の心得
イキイキしたキャラとのギャップがえぐすぎる内容

つづく

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